婚約者?と大精霊
シエル達は教室に着くと、既に来ていた人達を避け、3人は手頃な席に座り雑談をしていた。少ししてリュンヌが教室に入ってくると周りの会話もぴたりと止んだ。全員がリュンヌを見ている中で誰かを探すようにしているとシエルと目が合い、シエルに近づいてきた。
「久しぶりですね、シエル。」
「お久しぶりです、リュンヌ様。」
「もぅ、今の私は王女ではなく1生徒の立場で此処に居ますから、普段道理で良いですよ?」
「しかし・・・」
「良いんです。」
「解りま・・・わかったよ、リュンヌ。これで良い?」
「はい。」
頬を膨らませてリュンヌが拗ねるのでシエルが言葉遣いを変えて答えると、途端に笑顔になって、返事を返す。
「新年の挨拶の時に会って以来ですから約3ヵ月ぶりでしょうか?」
「そうだね。」
「シエルも此処に入学したんですね。しかも一緒のクラスになれるなんて嬉しいです。」
「父さんがいつの間にか決めちゃったからね。本当は領内の学校に行こうと思っていたんだけど、試験前の模擬試験だって受けたのが此処の本試験だったんだよ。で、合格通知が来た後に知らされて此処に来ることになったんだ。でも、リュンヌと一緒になれて僕も嬉しいよ。」
「そうだったのですか。(もしかしてあの事があったからでしょうか?)」
「どうかした?」
「いえ、何でもないです。」
考え込んでいるのでシエルが訳を聞くと、リュンヌは頭を振って返事を返した。
「ところでシエル、此方のお二方はどなたですか?」
「ああ、紹介するよ。2人はルーとエヴァンターユ、門の前で会って仲良くなったんだ。」
「お、お初にお目にかかります。私はエヴァンターユと申します。」
「俺、いや、私はルーと申します。」
「2人とも、先ほどシエルにも話しましたが、今の私は王女ではなく、1生徒の立場ですので普段道理接して下さい。」
「「は、はい。」」
「私はリュンヌ・ソレーユです。これからよろしくお願いします。」
互いの自己紹介を終えたところに1人の男子生徒が3人の男子生徒を引き連れて近づいてきた。
「お久しぶりにございます、リュンヌ様。」
「あなたはクラウド公爵家のオルゲーユ・クラウドですね。お久しぶりです。」
「ところで、何故このような平民共と一緒に居られるのですか?貴方様は私達の様な尊い貴族と共に居ることこそ相応しい筈です。」
「なっ、」
「確かに俺とエヴァは平民だけど、シエルは伯爵家だぞ。」
絶句するエヴァンターユと言葉を返すルー。オルゲーユはシエルを一瞥すると、
「ふん、成り上がりのセヴェール伯爵家か。平民から見れば同じ貴族だろうが、私達歴史在る貴族から見れば同率視する事態有り得えんな。どうせたいして魔力もないんだろう?」
「なんだと!!」
ルーが怒鳴り一触即発の状態になった時、突然シエルとリュンヌの填めていた契約リングが光始め、共に光が集まると10cm位の透明な女の子達が現れた。
『お兄さんを莫迦にするなんて赦せない。』
『全くです。全てにおいてシエル様に劣っている物が何を言っているのでしょう。』
『全くだよ。こんな奴物扱いで十分だよね。』
「リュミエール!?」「リッカ!?」
呼んでも良ないのに突然出てきた2人に驚くシエルとリュンヌ。
「何で出てきたの?」
『だってあれがお兄さんを莫迦にしたんだよ?赦せないじゃん。』
『私も同じです。』
「なんだそれは!!」
オルゲーユが突然出てきた2人を指差す。
『私は光の大精霊リュミエールだよ。こっちは氷の大精霊リッカ』
『私達を見て解らないなんて、無能ですね。』
「ぐっ、だが何故大精霊が此処に顕れる?」
『何故って私がお兄さんと契約していて、』
『私がリュンヌと契約しているからです。そんな事もわからないとは。』
「っ、この・・・」
オルゲーユが更に何かを言葉を発しようしたとき予鈴がなった。
『ほら、予鈴もなったし、席についたら?』
『私達の方からあなたに話しかけることは、あなたが変わらない限りないほぼでしょう。さようなら。』
「ぐっ、ですがこれだけは言わせていただきます。貴方の隣に立つのに相応しいのは私以外におりません。では失礼させていただきます。」
オルゲーユはこう言い残し、シエル達からはなれていった。
『なんだったんだろう、あれ。』
『さぁ、同じ婚約者候補としてシエル様に牽制したかったのでは?』
「ちょ、ちょっと待って。婚約者候補ってどうゆう事?」
「今はあまり時間が有りませんし、後で説明します。先ずは2人とも、ルーとエヴァンターユに挨拶しては?」
『そうだね。私は光の大精霊リュミエール、よろしくね!ルー、エヴァンターユ』
『私は氷の大精霊リッカと申します。主リュンヌ共々よろしくお願いします。』
「「よっ、よろしく」」
大精霊相手に戸惑いながら挨拶をする2人だった。
大精霊は嫌いな相手に対して容赦ないです。
意見・感想ありましたらお待ちしております。