27船で
何なんだ一体…。
オーウェンは船の中で目を覚ました。
オーウェンが港についたのはもう既に日が沈んだ後で、流石に船は無いと思い宿を探そうと考えていた時、この船を発見したのだ。この船はローイに物資を運ぶ船だった。
「おいおい、大丈夫か?急に倒れるからびっくりしたよ。何か飲むか?今水持ってくるからな」
「…え…」
「しっかりしろよ」
別の人が言う。
「あ…はい、大丈夫です。すいません、何かぼーっとしてて…」
「ほら、水飲め」
「ありがとうございます」
冷たい水は頭をすっきりとさせた。
「もう大丈夫です。心配かけてすみません」
「心配なんかしてないさ。ただ俺の船で死人がでたなんて、船の飯が不味くなるからな」
船長は戻っていった。
他の人達も
「なんかあったら言えよ」
と言いおいて、それぞれの持ち場に戻った。
その言葉に頷きながら、オーウェンは考えていた。
…『急に倒れるから』
…『急に』?
何で俺は倒れたんだ?
あの時俺は船に酔ってはいなかった。例え酔っていたとしても突然倒れたりはしない。…夢には眠っていないと入れない。でもあの時俺は眠くも無かった。なのに何で夢なんかに…?
ロイズ
あいつが関係しているのか?