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25/57

24助けられて

いつから起きていたのだろうか、気が付くと意識があった。

目を開けてみる。

ゆっくりと。


始めぼやけていた景色は次第にきちんとした輪郭を持ち始めた。

薬品のような匂いがする。


何かが頭の片隅から表へ出てこようとしている。

何だ?これは…


意識をそちらに向けると一気にそれが押し寄せ、

途端に一番最後の記憶が蘇ってきた。


…そうだ!


思わず飛び起きたが全身に激痛が走り、また横になった。


「ーっ痛!」

「やっと起きたのかい?」


頭上で声がした。


「…お婆さん」


声がかすれた。


「全く、動くんじゃないよ。傷口が開いちまう。せっかく縫い合わせたんだから」


唐突に約束を思い出した。


「あの、俺、どのくらい寝てましたか?」

「ん?あー、2日だねぇ。今日は3日目」

「あ、いきなりすいません。順序が逆になってしまって。助けてくれて有難う御座います」

「そうだね。まあ、別に気にしちゃいないから」


そしてカチャカチャと何かをしている。


それを横目で見ながら、アズは今どの辺だろうか?と考えた。ここから一番近い港までは、遅くても1日。今はもう海の上か。

とにかく今はさっさと怪我を治さないとな。


ガチャッ


ドアが開いて、背の高い男が入ってきた。

あの人は…


「俺を運んでくれた人ですか?」

「そうだ。さっそくだがこれからの予定を発表する。まずお前はあと2日で全快しろ。それから俺が認めるまで剣技を磨き、戦い方を勉強しろ」

「あ、へ?え…っと」

「分かったな」

「わかりました」


有無を言わせない言い方で、YESしか受け付けていなかった。



−−−



一週間後


「色々と、有難う御座いました」

「さっさと行きなさい」

「まあ、精一杯がんばり」


オーウェンは歩き出した。

ローイに向かって。



−−−



「完全に慈善事業でしたね」

「まあ、あの子らが頑張らないとこの世界は滅びるからねぇ。それに、あの子は何にも持ってないから対価も何もないし」

「生活ギリギリアウトですよ。先月よりも赤字です」

「まぁ、まぁ、まぁ」


2人は家に入っていった。


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