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20/57

19オーウェン

「くそっ!」


オーウェンは逃げていた。

やはりアズがメインだったのだろう、3人しか追いかけて来ない。

オーウェンは、どこか彼らに自分と似た匂いを感じていた。


「お前ら、殺し屋とかか?」


全くと言っていい程逃がしてくれそうにない奴らに、腹をくくり立ち止まって尋ねた。


「ふうん、同業者か?まぁ、それに近いようなもんだが。どっちにしろお前は俺達の顔を見たし、今職業も知った。生かしておくわけにはいかないなぁ」


そんなのは建て前だろう。ただ奴らは闘いたいだけなのだ。過去の俺がそうだったように。

オーウェンは剣を抜いた。

俺はここで死ぬわけにはいかない。


「来いよ」

「命乞いなら今の内だぜ?」


思い切り、剣を振りかぶった。

−−−


はぁっ、はぁっ…


自分の息づかいが聞こえる。

俺はまだ生きているらしい。


辺りは血の海で、そこに男が4人倒れている。オーウェン以外の3人は死んでいた。


「くそっ…」


体のどこかから血が流れているのを感じる。

頑張って立ち上がってみようと試みたが血が足らないのか、骨が折れているのか分からないが、立てなかった。


「どうしよう…」

「全く、馬鹿なのかい?」


急に声がした。

そちらに頑張って顔を向けると、声の主がいた。


「…お婆さん…」


あの魔女だった。


「こんな所にいたら死ぬよ。家に来なさい」


するといつの間にいたのか、男が近づいてきて、オーウェンをお姫様抱っこした。

抱え方に少々嫌悪感を感じたのだが、傷口には一番良い抱え方だった。


歩いている間にオーウェンはだんだん意識が朦朧としていき、ついに気絶した。




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