表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
now loading  作者:
13/57

12次の街

2人が宿を出発して2日目。


「なぁ、どの街に向かってるんだ?この方角だと、カイリルか…それともタフタか?」


やっと聞く事ができた。宿を出たときに聞こうと思っていたのだが、アズの置かれた状況的にそれは止めた方が良い、と判断したためだ。

そこから1日経ってやっと、周りに人のいない(気配もしない)環境になったのだ。

多分アズもその辺を分かっているのだろう、すぐに教えてくれた。


「どちらでもない。ニスモだ。実はお前のいた所で聞いたんだ。そこに泉に詳しい人がいるかもしれないって」

「そうなのか」


ニスモとは辺境の街である。

そこで俺は声を落とした。


「この前の山賊、明らかにお前とわかって追ってきてたよな?」

「そうだな。あの日逃げるときにしっかり、顔はともかく後ろ姿は見られていたと思うし、そこから2週間は追跡されていた気がするし、それともやっぱりお前を買った時に足が付いたのか…」

「え…。最終的に俺の所為なの!?ってそうじゃなくて、あの時、1人逃げた奴いたよな。後でそいつが追っかけて来る可能性もあるよな?援軍を連れて、とか」

「無くは無い、な。だからニスモでは変装をする事にした」



数日後、森を抜け、ニスモに通じる門の前には金髪の兄弟がいた。


「では、ようこそニスモへ」


門番の傭兵に開けてもらい、中に入る2人組。

1人は身長180くらい、もう1人は身長150くらいの小柄な子だった。


「兄ちゃん、ここには仕事があるかなぁ」

「きっと見つかるさ。ラコルーニャ伯父さんだって仕事を見つけたんだ。俺達にだって見つけられるさ!」


彼らは出稼ぎにこの国に来たらしい。子供の出稼ぎは今時珍しくない。それにこの街は辺境にしては中々賑わっている方だろう。ここなら稼ぎ口がたくさんあるから、すぐに見つかるはずだ。


若い傭兵は心の中で2人にエールを送っていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ