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prologue
投稿は限りなく遅いと思いますが頑張ります
何も無い、真っ白な空間。
何故か俺はそこにいた。
自分が起き上がっていることは分かるが、地面に足が着いているのかどうかは分からない。
そもそも、ここに地面なんて在るのか?
上も下も右も左も斜めも。
全部真っ白だ。
ふ、
と、気が付くと遠くに黒い点が見えた。
それはどんどん近づいて来た。徐々にそれが人だということが分かる。
黒ずくめの。
やがて俺の前でそいつは止まった。
「やっと見つけた」
ふわりとそいつのマントが翻る。
フードで男か女か分からない。
「…え、っと」
声からして若いだろう。
それに身長も低い。子供なのか?
「随分遠くにいたんだな。これじゃあ、一週間はかかる…」言っている事が意味不明だ。しかも独り言っぽいし。
風が吹いてそいつの長い前髪を揺らす。
覗いた瞳も真っ黒で。
思わず、息を呑んだ。
「…綺麗だ…」
口から零れ落ちた言葉は幸いにも、あいつには聞こえなかったらしい。
「じゃあ一週間後にまた逢おう。君はここで起きた事なんて覚えてないだろうけどね……」
急に意識がそこから遠のく。
後ろに思いっきり引っ張られる感覚がした---