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ザコ帰る メリーと幼馴染み

本当はイ・コージ更新の日なんですけどイブなんで

side 功才


山田さんと別れて家に帰る途中での事


「コウサ、メリーこっちで行ってみたい場所があるんだけど良いかな?」


「別にいいけど、どこを見たいんだ?」


お約束なら俺が通っていた学校とかになるんだろうけども


「コウサがオーディヌスに来てくれた時に最後にいた場所を見てみたいんだ」


来てくれた、か。

正確には無理矢理喚びだされたんだけどね。


「いいけど何もない場所だぜ?見てもつまらないと思うよ」


メリーにせかされて着いたのは、あの雑居ビルの隙間。

結を逃がす為に、この隙間に逃げ込んで気付いたら師匠の塔に喚ばれていたんだよな。

隙間の中頃に着いたらメリーがポツリポツリと話しだした。


「コウサ、コウサはオーディヌスに喚ばれて良かったと思う?オーディヌスに戻りたい?本当はエイカさんやヤマダさんがいるこっちの世界で暮らしたいんじゃないの?」


「メリーいきなりどうしたんだよ?」


メリーは涙を隠す様にうつむきながら話している。


「だってエイカさんもミサちゃんもヤマダさんもコウサの事を大好きだし、こっちの世界は安全で便利だし。メリーがオーディヌスでコウサと一緒に暮らしたいって言うのはメリーの我が侭だもん。だから、だから…」


「だからメリーが1人で帰るとか言うなよ?俺は自分の意志でオーディヌスに戻るんだぜ?それに姉ちゃん達もいずれ結婚するし、山田さんは尊敬しているけど一緒の人生なんて歩く訳ないだろ?俺は俺なんだから。馬鹿言ってないでスーパーで食材買って帰るぞ」


メリーの手を握ってビルの隙間から繁華街に抜ける。


「コウサ、あの人達は何しているの?」


メリーの指さした先には1人の男をキャイキャイと囲む十数人の女の子達がいた。


「あの真ん中にいるのが前に話した幼馴染みの1人の風雅院隼人、周りにいるのは隼人のファンの娘達だよ」


(しっかし隼人は相変わらずフラグを立てまくってるな。…メリーにフラグ立てないよな…)


「あの娘達はコウサの事を知っているの?誘われたりした事ない?あの娘達とメリーのどっちが可愛い?」


流石はメリー、俺の不安を一瞬で粉砕してくれた。


「前は苦情を言われたよ、隼人君にブサイクがうつるとから、隼人の近くに寄るなとか、隼人さんの時間を浪費しないで下さいとか」


だから町であの集団を見かけたら逃げていたんだよな。


「ふーん、あの娘達は見る目が無いんだねー」


いや、それが普通なんだけどもね。


「あっれー、あそこにいるの雑魚じゃない?やっと消えた筈なのに何でいるの?」

「本当だ、キモいっ」

「隣の外国人の娘はお金で連れて歩いてるじゃない?」


うん、君達見つけた途端にそこまで言う?

つうか隼人止めろ。


「止めてください、功才は僕の幼馴染みなんですから」


その幼馴染みがボロクソに言われたのに、優しく言って終わりかよ。

隼人は"女の子に怒る男は人間失格です"とか言うフェミニストだからな。


「お可哀想に、この男に無理矢理に付き合わされているのでしょ?良かったら一緒に隼人様を愛でませんか?」


取り巻きの1人がメリーの腕を掴む。


「メリーとコウサの大切な時間を邪魔しないで!!それにコウサに謝って。貴女達みたいな人の所為でコウサがどれだけ傷ついていたから分からないの?」


メリーは現役冒険者、怒った時の迫力はヤンキーなんかと比べものにならない。手を掴んでいた女の子も怯えて半泣きになっている。

 

「君がメリーさんだね。功才は嘘をついていなかった様ですね」


「何だよ、隼人嘘って。俺は突拍子もない嘘はつかねえよ」


美少女の彼女ができたなんて、嘘をつくメリットなんてない。


「そうだ、どうせならメリーさん達も一緒にカラオケに行きませんか?」


功才達じゃなくメリーさん達ね。


「冗談でしょ?女の子が間違っているのに怒る事も出来ない人がメリーとコウサとの時間を邪魔しないで」


メリー、人間関係にあまり荒波をたてるのは止めて欲しいなー…俺の為に怒ってくれるのは、かなり嬉しいだけどね。


「よお、隼人、随分と派手に振られたな。まさか隼人より功才を選ぶ女がいるとはな」

勇牙、俺は不安だったんだぜ。


「隼人さん優しすぎるのもいけませんよ」


小百合、あれは優しいんじゃなく格好つけたいだけだから。


「そうだよ、あれは女の子が相手でも怒らないと駄目だよ。でも功才の彼女の迫力凄かったね」


結、だから俺は尻に敷かれてるんだよ。


「何でお前達がいるんだよ。俺達と隼人は偶然会っただけだぜ?」


「3人で近くのゲーセンにいたんだよ。それにあれだけ派手に騒げば俺等に連絡が入るって」


流石はファンの多い方々は違うよな。

大方、隼人の連れがトラブルを巻き起こしているとか連絡が来たんだろう。


「コウサ行こっ!この人達はコウサの心配も出来ないんだよっ」


メリーは俺と腕を組むとズンズンと歩き出した。


「ちょっ、メリー。スーパーの場所知らないだろ?」


「知らないけどもあそこにいたくないの!それに何なのあの人達は?何でコウサは怒らないの?」


「あいつ等は周りの人が好意を持ってくれるのが当たり前で敵意を向けられた経験が少ないから分からないんだよ。それに今怒っても背景にある力に動かれると面倒くさい。あいつ等は向こうでいう貴族の娘や大規模冒険者隊のリーダーだから。俺だけじゃなく姉ちゃんや美才に迷惑がかかるし」



side メリー


決めた、コウサはオーディヌスに連れて帰る。

メリーの我が侭だって言われても構わない。

コウサは、周りに気を使いすぎて周りの人も、それが当たり前になっている。


「コウサ、メリーはずっと側にいるからね。メリーはコウサと一緒に笑って怒って泣きたいんだ」


だって私の中でコウサで異世界から来た少年じゃなくて、一緒に歩いて行きたい大事な人なんだから。

書きかけのイ・コージも頑張ります

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