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ザコ帰る 栄華姉ちゃんからのアドバイス

メンテナス前に投稿します

side 功才


こっちに戻って来て4日目の朝。

今日は朝からお弁当作り。

姉ちゃんはチキンと野菜のサンドイッチにサラダ。

美才はキャラ弁卵焼き入り。

今日調べるのは土壌改良・簡単な手品・動物の生態・農機具の歴史・明日からできる農作業・久しぶりに会う彼女へのサプライズ

買い物は授業がある午前中に済ませる予定だし。

今日買いたい物、釣り竿・ピアノ線・生石灰・鉄パイプも切れるノコギリ・ワイヤーカッター等

みんなへのお土産はどうすっかな。

ガーグさんは酒を与えとけば機嫌がいいから簡単。

イントルさんは絵画集や楽譜・後はこっちの詩を訳しとくか。

ハンナさんには、計算ドリルとか…

メリーに叱れるよな、斧を使うから丈夫なグローブとかが良いか。

セシリーさんはヒーラーだから医学書にするか。

ミッシェルさんには法律の本か、腹黒さに磨きをかける心理学の本。

メリーには、指輪。

いや…それは自分で稼いだ金で贈りたいからパス。

ボウガンとか俺でも買えたかな?

久しぶりに会う彼女にボウガンはないか。

メリーと年の近い美才に相談したら…

不機嫌きなりそうだよな。

ここは姉ちゃんに相談してみるか。



side 栄華


「メリーちゃんに贈る物?」


功才も彼女にプレゼントをする様になったんだ。


「ああ、今回はかなり心配をかけちまったからな。俺のバイト代で贈れる物で何かあるかなって」


「それでメリーちゃんの趣味は何?」


「一番は狩りかな。後は元女優の卵だから、舞台を見るのは好きみたいだけど。最初はボウガンとか考えたんだけどさ」


全く、この子は


「どこの世界に久し振りに会う彼女にボウガンを贈る彼氏がいるのよ。もう少し女心を考えなさい」


「いや、だから俺も却下したんだって。確かにメリーからも"コウサは、いつも自分1人だけで決めて、メリーになにも教えてくれない"とか"たまにはコウサも態度に出して欲しい"とか言われたけども」


なんか気になるわね。


「功才、メリーちゃんとの馴れ初めから教えなさい」



………

本当に、この子は。


「功才、そんなんじゃ何時かメリーちゃんに捨てられちゃうわよ。男なら言葉だけじゃなく態度でも示しなさい。それにメリーちゃんの事を大切パートナーと思うのなら1人で決めないでちゃんと相談をする事。わかった?」


「いや、メリーを危険に巻き込みたくないんだって。痛てっ!姉ちゃんいきなり拳骨すんなよっ」


そりゃ思わず手も出るわよ。

なんで恋愛関係はそんなに情けないのかしら。


「あのねぇー、メリーちゃんは危険な目に合うのを覚悟をして功才に着いてきてくれたんでしょ。自分の夢まで捨ててさ。その娘を自分のエゴで寂しい思いをさせないの!きちんと相談して、その上で行動をしなさい!分かったわね」


「いや、姉ちゃんだから、俺が聞きふぁいのふぉくりほのって。なんで頬をつねるんだよ!」


「功才はプレゼントよりも先に女心を知るの方が先なの。プレゼントね……功才、銀粘土があれば専門技術が無くてもシルバーアクセサリーが出来るって話よ。やってみたら?ただし美才に見つからない様にやりなさいよ」


まったく、成長して帰って来たと思ったのに肝心な所が情けないんだから。


「シルバーアクセサリーか。愛情とかの漢字にするかな?」


功才って、センスないのよね。


「功才殴るわよ。割りと本気で」

「割りと本気って。殆ど本気じゃん。……それならヤジリとか」


「…功才殴るわよ。かなり本気で」


メリーちゃんお願いだから、この馬鹿を見捨てないでね。



side ロッキ


「それで功才君を転移させた精霊は分かりましたか?」


「はっ、時空龍ビルクーロです」


上級精霊ですね。

でも私の邪魔をしたからには反省…いやたっぷり後悔してもらわなければいけません。



side 時空龍ビルクーロ


オーディヌスの時空の狭間、人間はおろか中級精霊ですら無傷では辿り着けない場所に、その旧き龍はいた。

龍は遙か古代より生きており退屈しのぎに、あるエルフに力を貸した事がある。確か異世界から来た魔物を送り返す力を貸して欲しいと言われた筈だ。

交換条件はエルフの特徴である美しさを損なう呪いを子々孫々かける事だったと思う。

しかし龍にしてみれば、ただの退屈しのぎでしかなく、つい最近もよく確認をせずに力を貸してしまった。

龍にしてみれば自分より強い存在なぞ、飽きるぐらいに生きても会った事がないのだから、誰かに遠慮をする必要もなかったのだから。

ある男に出会うまでは。


「貴方が時空龍ビルクーロですね」


その猿人族の姿をした男は突然現れた。


"お主、何故にここにいる。

身の程を知らぬと命を損なうぞ"


大抵の者は龍に睨まれただけで身をすくめ平身低頭する筈であった。


「身の程?私の可愛い弟子を断りもなく異界にとばした貴方がそれを言いますか?まったく私がもしもの為に功才君と姉妹を繋いでおいたから良い様なものを」


男は怯える所か平然と龍に近づいて来る。


"どうやら命知らずの愚か者の様だな。死して後悔をするがよい"


龍はその巨大な口から業火と言っても遜色のない紅蓮の炎をほとばしらせた。

それで全てが終わり、また退屈な時間が訪れる筈であった。


「何をしたいのです?まさか私を焼き殺したかっんですか?たかが精霊が私を焼き殺す?

いい加減して欲しいですね。言っておきますが貴方が持つ時空の力も私には効きませんからね」


"何者だ?私の力は上級精霊でも滅せるのに……まさか…貴方様は"


「分かったみたいですね。では反省じゃなく後悔をしてもらいますよ」


旧き龍は、生まれて初めて恐怖と痛みを知り、反省と後悔を覚えた。

曹仁伝を読んだ人はニヤリとしたかも

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