表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/235

ザコのエルフィン滞在記 新しい依頼

久しぶりの討伐です

side 功才


ミッシェルさんが新しい依頼を持ってきてくれました…。

俺達は王子様の連れな訳で、こんなに早く依頼を持ってこなくても良いんだけども


しかも討伐対象は熊。

エルフィンのブラックフォレストと言う町にロックアーマーベアって熊が出没しているらしい。

訳して岩の鎧の熊。


データボール参照ロックアーマーベア

体長7mを越える岩の甲殻をまとったクマさんです。

堅くて力も強く洒落にならない実力を持っていますよ。

コウサ君ヒーラーが加入したから怪我をしても平気ですよね。

怪我で済めばラッキーなんですけどね…


やっべっ!マジにやばい

なんとか、この依頼を断りたいんだけども…


「コウサ、クマだよ熊肉だよー。ロックアーマーベアは岩の鎧の下には美味しいお肉があるんだよっ!。絶対に狩るんだからっ」


メリーの気合いが半端じゃないんです


「ガー君、やるよっ!依頼をこなしまくって地位を確立して側室を持たなくても文句が言われない王族を目指すんだから」


セシリーさん後半は個人的な希望なんじゃ…


これは俺がいなくても依頼をこなせるかと期待をしちゃったんだけども


「ザイツ、被害がでる前にクマを倒すぞ」


ガーグさんが真剣な表情で俺の肩に手を乗せてくれました。


断ったら、この3人に殴られそうだよな…


「分かりましたよ、策を練ればいいんでしょ。確実に倒せる策を。先ずはブラックフォレストの領主の事を教えて下さい」

 

「エンリント・ゴールドスーキ、ガチガチの純血主義者。エルフは一番素晴らしい種族だから他種族の血が混じるのは汚れだって騒いでいるお馬鹿。あっガー君、私は他種族の血はウェルカムだから」


セシリーさん、説明よりアピールに力が入ってます



「それなら何で俺達に依頼をよこしたんですか?依頼が成功すればガーグさんの手柄になるんじゃないですか?」


答えてくれたのはミッシェルさん


「エンリト卿は魔物の相手は野蛮な人族の血が入っているガーグが向いていると騒いでいるそうです。元々民衆の支持が低いのにガーグを馬鹿にした所為で人気は急降下していますよ」


ガーグさんは民衆の人気も高いらしいけども、ミッシェルさんが動いたんだな


「ロックアーマーベアってよくブラックフォレストに出没するんですか?」


伝説のロックアーマーベア退治の猟師がいたりして


「彼奴は俺の獲物だ。素人が手をだすんじゃねぇ!!」


そんな展開を希望しているんですが


「あの熊は普段はブラックフォレストから離れた岩山に住んでいるだよ。町まで降りてくる事は滅多にねえよ」


そんな希望をあっさりとガーグさんが打ち砕いてくれた。


いや、まだ諦める訳にはいかない。

だって熊だぜ。


「それなら軍隊が出た方が確実なんじゃないですか?」

「エルフは弓と魔法が主体武器なんですよ。弓じゃロックアーマーベアに致命傷を与えるのは難しいですし、エルフィンで上位魔法を使う時には精霊の許可がいるそうなんです」


次に俺の希望を砕いてくれたのはイントルさん。

まぁ確かに森で火炎系の魔法使えば森林火災だし、冷気系の魔法を使えば木に被害がでるもんな。


「それに軍隊なんかが出たらロックアーマーベアは警戒して森から出てこないと思う。イントル、自分の考え間違ってないよね」


「ハンナ正解ですよ。野生動物は人の気配に敏感ですから。軍隊がいたら警戒するでしょう」


ハンナさんとイントルさん、息があってきたよな


「それなら何でクマは町まで降りてきたんですか?」


ほらっ、子熊がさらわれたとかなら戦っちゃいけないじゃん。


「ロックアーマーベアーはハチ蜜が大好物で岩山からブラックフォレストの森に降りてきてハト蜂の巣を襲うんだよ。でもエンリトも最近ハチ蜜にハマっているらしくて、町の人間に税金代わりに納めさせているんだとよ」


へっ?


「それならロックアーマーベアの分もエンリトが捕ったって事ですよね?自業自得じゃないですか」


決まり!助ける必要はなし!


「ああ、エンリトは自業自得だ。だからブラックフォレストの民に被害をだす訳にはいかねえ」

 

ガーグさんが王族モードになっちゃいました。


(コウサさん、エンリトはガーグの試練を邪魔した男ですから、遠慮はいりません)


ミッシェルさんが黒く呟く。

でもそう言う事なら、やる気をだしますか。


「ミッシェルさん、ブラックフォレストの町の地図とエンリトの屋敷の見取り図をお願いします」


そして俺は師匠にあれを注文して…


「ガーグさん……は手に入りますか?」


「それなら何とかなるぞ。って事はザイツ細工は流々なんだな」


「ええ、後は…」


「仕上げをご覧じろっ!だよね。コウサッ」


メリーが俺の背中に抱きつきながら笑顔で決めてくれた。

久しぶりだから、俺も言いたかったのに。


side ガーグ


「ガー君、ガー君のパーティーの人達って変わってるね」


確かに変わっている奴しかいねけえどよ


「それがどうかしたか?」


「だって、あの人達はエルフィンと関係ないのに、あんなに一生懸命なんだよ。エンリトなんて自分の領地なのに関わる気がないし。昔話の勇者みたいだね」


約1名、やけくそになってる奴もいるけどな


「バーカ、依頼だから一生懸命になるんだよ。それに俺達は勇者なんて胡散臭い者じゃなく冒険者だぜ。誰かの為に戦うんじゃなく、自分か仲間の為に戦うんだよ」


でもウチの腹黒小僧は、見も知らぬエンリトを罠にかけるんだろうけど


最近、功才よりイ・コージの人気の方が高い感じします

感想・指摘お待ちしております

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ