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幕間 イ・コージ その後

前話ですが間違って違う話を投稿していました。


ガーグとセシリーの口喧嘩がある方が正解です


そして

悲哀サラリーマン

イ・コージの幕間です


side ???


「ゴブリンを操る魔法か。その様な者をみすみす死なせるのは惜しい。何としても我が国に連れて来て留める手筈を整えよ」



side イ・コージ


カツカツと地下牢に響いていた足音は私の牢屋の前で止まりました。


「イコージさんですね。貴男をスカウトに参りました」


私に話し掛けてきたのは、年の頃は20代前半ぐらいといった所でしょうか?

美しい銀髪に容姿も整っている男性です。


「私は犯罪者ですよ。それに今更外に出て何をしろと言うのですか?」


「我が主は才能ある魔術師を集めるのに熱心でしてね。貴男にも興味を持たれたようです」


「お断りしますよ。私は人族はコリゴリなんですから」

  

「失礼ながら貴男の経歴を調べさせてもらいました。私に着いて来てくれるならば悪い様にはしません。私達が求めるのは才能なのですから」


才能ですか。

私は、その中途半端な才能で、地下牢にいるんですけどね。


「貴男におじさんから1つアドバイスを差し上げます。貴男は才能もあり見た目も優れておりますから、私には眩しすぎるんですよ。若い娘や冒険者なら話に乗るかもしれません。でも私は美味しい餌はタダではもらえないのが骨身に沁みているんですよ」


貴男みたいに恵まれた人がいるのに、危ない橋を渡ってまで私を欲する必要はないんですから


「わかりました。貴男が信用できる者を遣わします」

 

次の日に私の元を訪れたのは年は30代後半でしょうか?

私とは間逆の痩せすぎで頭も寂しい男性でした。


「先日は部下が失礼を致しました。単刀直入に言います、イ・コージさんを我が国の魔法研究所にスカウトします。ただし貴方の立場上、開発した魔法に名は残せません。しかしデュクセン以上の待遇はお約束します」


悲哀を感じさせる姿

誠実さが溢れる言葉

のるとしますか。


「わかりました。しかしここからどうやって出るんです?手続きは煩雑になりますよ」


何しろ犯罪者を他国に連れ出すんですから


「手続きはいりませんよ。直接ここから転移するだけですから」

 

男の名前はヤ・ツーレ、魔法大国ルーンランドの魔法研究所の所員との事。

地下牢への転移魔法は、マジックアイティムワープボールを使用した物でした。

ワープボールはマジックアイティムと言っても移動距離は数m、しかもあらかじめ移動場所に1つのワープボールを設置しなければなりません。

ヤ・ツーレ殿はネズミに魅了の魔法をかけてワープボールを設置したそうです。

地下牢に設置したワープボールを回収した後に私達は地下牢から脱出しました。

地下牢の外にあるワープボールは先日やってきた若者が持っているとの事。


「ヤ・ツーレ殿、デュクセンからはどうやって出るのですか?」

一応、私は犯罪者な訳ですし検問や関所なんかが、あったら大変な事になります。


「ご心配なさらずに。この馬車なら中まで改めませんよ」


ヤ・ツーレ殿指さした先にあったのはルーンランド王家の紋章が描かれた馬車でした。

確かにこれなら大丈夫でしょうけども……

事が大きすぎる気がします。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ルーンランドまでの道のりは快適そのものでしたが、それがかえって私の不安を煽ります。

私には国あげて迎えられる様な才能なんてないんですから。

ルーンランドに着いて不安がさらに増しました。

この私に助手が用意されていたんです!

しかも女性なんですよ。名前はリア・クローゼ

年や容姿はボサボサの髪と眼鏡を掛けているから不明です。


私とリアに与えれた研究課題はゴブリンの被害を抑えるというもの。

リアが言うには


「ルーンランドは戦士が少ないんだよ。だからゴブリン退治が大変なんだー」


だから私を呼んだんでしょうね…

確かにルーンランドの魔法は優れていました。

でも魔法は実際に使えてなんぼですよ。

魔法理論を考えたら運用レベルまで持っていけなきゃ意味がありません。


ルーンランドでの研究に如何に巨大なファイヤーボールを作りだすかという研究がありました。

確かに理論上は巨大な火球を生み出せる様ですけども、詠唱時間や術者、触媒を考えたら中ぐらいの火球を連射した方が効果があるに決まっています。

話は逸れましたが私の魔法を応用すればゴブリンの被害なんて簡単に抑えれますよ。


「クローゼさんできましたよ。これがゴブリンの被害を抑えるマジックアイティム"ゴブリンバイバイ"です」


おじさんにネーミングセンスを期待しちゃいけません。


「えっ?イ・コージさんが来てまだ一週間ですよー」


「私は元々似たような研究をしてましたからね、このゴブリンバイバイは早い話がゴブリンのみに効く結界を作り出すマジックアイティムです。被害のでた地域に設置するだけで被害を減らせますよ」


結果、ルーンランド魔法研究所が売り出したゴブリンバイバイは、かなりの利益を上げた様です。


これで最低限の義理は果たせました、ゴブリン達も悪戯に冒険者に退治される事もなくなるでしょう。


中途半端な終わり方は後編を望む声があればです

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