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幕間 ハンナの気持ち イントルさんの気持ち

LOCkさんリクエストのハンナとイントルさんの幕間です

side ハンナ


久しぶりに自分とメリーの2人で食事をしていた時の事。


「ハンナは彼氏作らないの?いいよー恋人がいると、すっごい新鮮なんだから」


昔と違いメリーの話題は恋愛関係が殆どになっている


「メリー自分は武人、恋とは無縁だ」


「まーた無理しちゃって。ハンナが硬い話し方をする時は無理をしてる時だもん」


「くっ。メリーこそ、コウサがミッシェル殿と打ち合わせに行って寂しい癖に」


せめて、これ位は言い返さないと何か悔しい。


「大丈夫だよ。功才はメリーの所に絶対に帰ってくるから」


メリーは胸をはって自慢気に言い放った。


「うわっ、ノロケた。こいつ平然とノロケたよ」


「ハンナ違うよ。ノロケじゃなく事実なんだもん」


くー、こないだまで恋愛には興味がないとか言ってた癖に


「どっちにしろ自分は恋愛に興味を持っていない!」


「ふーん。じゃイントルさんは?」


………………


「あ、あ、あのお方は自分が目標とすべき尊敬するお方であって恋愛等の浮ついた対象では決して………ないと思う」


「本当にー。その割には最近イントルさんにベッタリだよねー」


「それはイントル殿は高い教養を持っていて勉強になるからであって」


「それならハンナもある程度お勉強をしておかないとね。ジャネット・シャルルが百年前に死んでる事位は覚えておこうね」

へっ……?


「うそ……自分、イントル殿に会った事があるって言っちゃったよ」


「イントルさんは大人だから流してくれたけども、尊敬するなら知ったかぶりは止めとこうよ」


つ、次からイントル殿にどんな顔をして会えばいいんだ?


「メリー、どうしようー。自分イントル殿に馬鹿だと思われちゃったかな?」


「ハンナは昔からお勉強が嫌いな脳筋娘なんだから、見栄をはらずに分からない事はイントルさんに聞けばいいの。人間素直が一番だよ、色んな意味でね」


そんな事を言ったって、まだ恋愛として好きなのかも分からないのに



side ガーグ



「イントル、ハンネスの嬢ちゃんはどうするつもりだ?」 

「どうって?どうもしませんよ」


ったく、わざとらしく分からないふりしやがって


「あの位の年の娘は自分の気持ちに気付いてもえないのは結構ショックなものなんだぜ?」


そして気付かない振りを続けるのもな…


「あの位の年の少女は年上の男性に憧れるものですよ」


「まっ、精々後悔をしない様にしとけよ。大事な女に泣かれるのは、かなりきついぜ」


本当に嫌になる位に辛いんだぜ



side 功才


「コウサ、ハンナとイントルさんってお似合いだと思わない?」


懐かしいな、よく言われたんだよ。

勇牙君と○○ちゃんってお似合いだと思わないとか。


「あまり思わないな。つーかイントルさんが恋愛をするとは思えない」


「コウサッ、いくらコウサでもハンナを馬鹿にしたらメリー怒るよ」


「ハンナさんだからじゃないよ。イントルさんは誰が相手でも恋愛はしないと思うよ」



「また、コウサはすぐそうやってもったいぶった言い方をするんだから」


「これはあくまで俺個人の見解だし、俺はイントルさんを尊敬している。それを理解してくれるんなら話すよ」


「わかりましたー。イントルさんの事は自信ないけど、コウサの考えなら理解したいから聞かせて」


「イントルさんは何であんなに理性的で教養を好むのか考えた事がある?理性的のは粗暴さを嫌うからだし、教養を好むのは知恵に憧れがあるからだし、無知の怖さを知っているからだと思う」


「うん、それで?」


「イントルさんはトロルだ、これは変えようがない事実。トロルは粗暴で無知な生き物と揶揄されている。イントルさんが必要以上に理性的で教養を高めているのには昔に戻りたくない恐怖もあると思うんだ」


「それと恋愛に何が関係あるの?」


「好きになった相手に種族を理由に拒絶される恐怖、自分が何を切欠にして昔のトロルに戻ってしまうか分からない恐怖、もし結婚をして生まれた子供が粗暴なトロルだったらどうしようという恐怖、イントルさんは俺以上に恋愛に対して臆病つーか恐怖感を持っていると思う」

「うー、それじゃ同じトロルと恋愛をする可能性はあるの?」


「それはもっとないと思うよ。イントルさんは文学や音楽を好む人だせ?それを理解できるトロルがいると思うか?」


「いないよねー。コウサー何とかならいの?」


恋愛話は苦手だけど、これだけは自信を持って言える


「メリー、俺に他人の恋愛を助けれる技術があると思う?」


「ないよねー。メリーよくコウサと両思いなれたって自分を誉めてあげたいもん」


向こうの連中はメリーの写真を見せたら誰も信じないと思う


「とりあえずハンナさんに詩集か何かをプレゼントしようか?少しは会話の幅が広がると思うし」


side イントル


トロルが人に恋をしたって、幸せになれる訳ないじゃないですか。

猿人族とエルフ、猿人族と犬人族、異種族が結ばれるのは決して珍しい話じゃありません。

でも私は…トロルは魔物扱いなんですから…

相手の気持ちも自分の気持ちも気付かない振りをするが一番なんですから

イントルさんが不幸になったら叩かれる予感がある今日この頃

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― 新着の感想 ―
[一言] 完結してるけど イントルさんがバットエンドなら 確かに神(作者)にお怒りする読者はいそうですね
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