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幕間 栄華姉ちゃんVSロッキ師匠

最初は栄華姉ちゃんと山田先輩を絡ませようとしたんですけども

side 栄華


家に帰ると、美才が不機嫌さを露わにしていた。


「お姉ちゃん。今日占いで視てもらったら、お兄ちゃん元気なんだって!」


「占いでも気休めになるじゃない。なんでそんなに機嫌が悪いのよ?」



「だってお兄ちゃんに彼女がいて、その彼女と一緒に美才の玉子焼きを食べてるって言うんだよ。あれは美才の玉子焼きなのに」


「功才に彼女?随分と胡散臭い占いね」


功才が、家族以外の女に心を開く事はないと思うんだけど。


「でも、でもその占い師さんが言うにはお兄ちゃんの方が押され気味だって言ってたよ。……美才は認めないんだから」


 

(おかしいわね。占いにしては言ってる事が具体的過ぎる)


「美才、もう少し詳しく、その占い師の事を教えてちょうだい」



――――――――――


美才が怪しい占い師と会ってから数週間後のオフ日。

私はそのテントを探していた……


あれね。

色は赤じゃなく虹みたいに七色だけど、ロッキさんの占いテントって書いてある看板があるんだもの。


中にいたのは、50才くらいの細身な男。

でも、あの変なキャラクターが書かれたスーツは何なのかしら?


「はーい、ようこそ。ロッキさんの信じれない位に、あ・た・る・占いテントへ」

 

確かにテンションが高いわね


「どうしました?座って下さい。もしかして、このプチロッキ君柄のスーツが気になりました?」


それが気にならない人はいないと思うけど


「私の弟の功才が行方不明なんですけども、どうしているか占えますか?」


「いいですよ。彼はとても遠い所にいるみたいですね。でも元気な様ですから安心して下さい」


「遠い所、外国かしら。功才はなぜ帰って来ないのかしら。それとも帰って来れないのかしら?」


「嫌ですよ。占いでそこまで分かったら怖いじゃないですか」


「そうね。功才に彼女がいるって聞いたけども本当かしら」


「ええ、とても可愛らしくて一途な女性ですよ…怖いぐらいに」

 

「功才とその娘はどれ位仲がいいのかしら?」


「熱々ですよ。この間、功才君は彼女にペアリングをプレゼントしたみたいですし」


あの功才が、ペアリング?

有り得ないわね。


「そうなの。功才はよくペアリングを買えたわね。何か仕事をしているのかしら?」


「肉体労働的なお仕事をしている様ですよ」


「肉体労働?工事現場とかですか?」


「さぁわかりません。でも前に比べて大分筋肉がついた様ですよ」


やっぱり、この占い師はおかしい。


「前って何時の功才と比べてかしら?それにペアリングや玉子焼きが見えて国や仕事が詳しくわからないのは何故かしら?」

side ロッキ


さすがは功才君のお姉さんですね。

見た目は似ていないのに、粗探しがうまい。


「それが占いですよ。それに好奇心猫を殺すって言葉もありますからね」

軽く脅してみますか


「実の弟が行方不明なんですもの。多少の危険は平気なつもりですけども」


ほう、功才君と違って度胸がありますね


「随分と愛情深いんですね。とても少し前までは功才君に無関心だった人とは思えませんよ。でも御安心下さい、彼は前と比べ物にならない位の多くの絆を築いていますから」


ちょっと、揺さぶってみますか。


「実の姉である私よりも、その彼女の方が功才を愛していると言うんですか?」


 

これはこれは、興奮するのは後ろめたさがある証拠ですよね


「彼女は、功才君と添い遂げる気持ちを持っていますよ。いえメリーだけじゃありません。多くの者が功才君と強固な絆を結んでいます。こっちの世界で功才君を本当に必要としている人間は何人いますかね?案外と疎ましく思っている人もいるんじゃないですか?」



「だから功才を諦めろと言いたいんですか?」


ありゃ、怒っちゃいました?


「嫌ですね。これはただの占い。当たるも八卦、当たらぬも八卦ですよ。でもどうします?もし功才君が1回帰って来ても、今いる場所に戻る事を望んだのなら優しいお姉さんはきちんと見送れますか?」


「そうね、占いよね。それなら占い師さん、功才に伝えてもらえるかしら?玉子焼きやペアリングをメリーちゃんにあげたのを知った美才が怒っているって。それと大事な彼女がいて半端な形で戻って来たら家には入れないつもりでいなさい。でも彼女に振られて戻って来るんなら、お姉ちゃんがしっかりとダメ出しをしてあげるってね」


「分かりました、伝えておきますよ」


「それとお姉ちゃんは、いつか成長した功才と可愛い彼女に会えるのを楽しみにしているからって伝えて下さい」


功才君、とても素晴らしいお姉さんじゃないですか。


お姉さんの言葉は貴男が必要とする時に私から伝えますよ


――――――――――


side 栄華


「ねえお姉ちゃん、占い師さん何か言ってた?」


「そうね。功才の彼女の名前はメリー。何でも功才からペアリングをもらったそうよ」


「ペ、ペアリング?お兄ちゃん絶対に許さないから」


功才、お姉ちゃんや美才に心配を掛けてるんだから、美才の可愛いお説教ぐらいは我慢しなさいよね。




イ・コージに続き微妙に伏線が果たして回収はできるのか?

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