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ザコとガーグさん その6 腹黒2人に、はめられるガーグさん

人気投票が、予想を遥に超える反響で驚いています。

明日、途中集計しよ。

ちなみに作者のお気に入りはガーグ冒険者隊、美才、そして今回活躍のミッシェルさんです。


side 功才


データボール参照精霊石


力の弱い精霊は自然物に宿って存在を維持するんですよ。

でも弱いといっても、あくまで精霊基準。

人族じゃ太刀打ちできませんし、授けてくれる魔法も強力なんですから。

でも功才君は安心して下さい。

貴男の優しい師匠は、その精霊さんをおど…じゃなく精霊さんとお話をして功才君に深く関わらない様に言っておきましたからね。



師匠の規格外は置いといて、つまり俺は師匠が脅した精霊と旅をしなきゃいけないと。


うわっ、気まずー。


やっぱり、ゲームみたいに¨我が力を汝に貸し与えよう¨の展開はない訳ね。

 

「それでミッシェルさん、マコーリーは精霊石をどこで手に入れたんですか?」


「元々は地方貴族の家宝だったんですけども、マコーリーに借金の形として渡したらしいです」


何とも世知辛い話


「それで精霊は怒ったりしないんですか?我が守ってきた一族を陥れてとか」


「あー、そんなのはねーよ。精霊は人族の祈りの力にしか興味ねえからな。きちんと祀れば力を貸すし供える祈りの力が途切れたら、直ぐに鞍替えしちまうよ」


精霊って、結構現金なのね


「それじゃ金にあかせて奴隷を大量購入して祈らせておけばいいんじゃないですか?」

 

「それが彼奴ら贅沢でよ。純粋に自分を敬った祈りの力しか好まないんだよ。まっ確かに無理やり祈らされた力なんざ食いたくねーはな」


奴隷の恨みつらみがこもった祈りの力か、辛くてエグミがありそうだもんな。


「それじゃ何で精霊は動くのを拒否しているんですかね。大聖堂なんて行ったら祈りが食べ放題でしょ?」


「普通の人間は精霊と対話が出来ねえんだよ。出来ても一方通行か短い時間しか会話ができねえのさ。いきなり祈りが途絶えた上に安置されていた場所から動けって言われて納得する奴はいねえだろ?」


ガーグさんって、精霊の事を妙に詳しいんだよな。

でも、まだ突っ込むのは早い。 

「それじゃ盗賊とかが奪いに来る可能性は低いんですね?」


確実に精霊に拒否されそうだもん。


「来るとしたら、俄か盗賊さ。信者を増やしたい神殿とか聖堂の関係者のな」


あー、精霊にしてみれば飯(祈りの力)が重要であって手順は関係ないと。

でもそれなら

「もし襲ってくる奴らがいたらバレたくない手前、必死に攻めてくる可能性が高いですね」


盗賊の真似事をする神殿なんて、誰も拝まないもんな。


それなら移動は日中で人目の多い場所を行った方が安心だよな。


いや、むしろ…


「ミッシェルさん、ちょっとばっかり相談があるんですけども」


 

side ミッシェル


「なんですか、コウサさん?……ほうっ、それは面白い。いっその事、こうしませんか?」


「あー、そうきましたか。それなら…はどうですか?」


「いーですね。早速手配をしますよ」


ガーグ、君は本当に私の親友だ。

こんな面白い発想を持つ人を見つけてくれたんだからな。



side 功才



「おいっこらっ。ミッシェル、ザイツこれは何のつもりだ」


「何って鎧ですよ?ガーグさんが着る」


「俺が言いたいのは、この派手なふざけた鎧は何なんだって聞いているんだよ!」


ガーグさんが指差す先にあるのはプレートアーマー。

ただしスカイブルーに塗られて、頭には羽飾りがついてボディに過剰な装飾が施している。


「大丈夫ですよ。兜を被ればガーグさんだって分かりませんから」


「だ・か・ら・何で、こんな派手な鎧を着なきゃいけないんだよ」


「ガーグそれはな目立つ為だよ。事前に通過する村々には、有り難い精霊石を拝めるまたとない機会だって触れ回っている。精霊石に宿る精霊の名前も含めてな。これだけ騒ぎになった精霊石を奪おうとする馬鹿はおるまい?」


因みに鎧は俺の提案で、村へのお触れはミッシェルさんからの提案。


「そりゃそうだけどもよ。これじゃ見え辛くて護衛にならねぞ」


「ガーグさんが乗る特製馬車は、俺達が護衛しますから


「何だよ、その特製馬車ってのは」

 

「気になります?見てみますか?」



―――――――――


今回用意してもらったのは名付けてオープン型パレード対応馬車。

屋根のない馬車を使う事で周囲からも精霊石を眺める事ができる仕組み。

当然、装飾はド派手。

精霊石は中央にあつらえた台座に置く。

そして台座を囲む様に2脚の椅子を設置した。


「こんな所に精霊石を置いた振動で落ちたらどうするんだよ」


ガーグさん必死だな。

でも


「安心して下さい。台座ごとシールドボールをかけますし、クッションも置きますから」


「くー、ザイツ貴様ー。なら何で椅子が2つもあるんだよ」


 

「ガーグ分からないか?精霊石の護衛にはもう1人予定していた人がいるだろう。セシリー入ってくれ」


セシリーさんが身にまとっているプレートアーマーは真っ赤に染めれている。

ガーグさんとの違いは色と兜からセシリーさんの金髪が出せる事。

何よりも


「セシリー?おいセシリーそんな重たい鎧を着て大丈夫か?ザイツ、エルフ族は筋力が弱いんだぞ!。ましてセシリーは、か弱い女なんだからな」


side ガーグ


嫌な予感がする。

俺の叫び声を聞いた腹黒2人が目を合わせてニヤリとした。


「ガー君、みんなの前でそんな照れちゃうな。あっ大丈夫だよ、この鎧は凄く軽いんだよ。ザイツさんが魔法を掛けてくれたんだよ。か弱い私が着ても大丈夫な様にね。そっか、ガー君は私を心配してくれたんだ」


腹黒2人が揃った所為で、相乗効果が生まれやがった。


「あっ、料金は心配しないで下さい。マコーリーさんには、沿道で精霊石を見に来た客相手に商売をしてもらいますし、この馬車も今回の護衛が終わったら貴族のコレクション発表に有料で貸し出す手筈を取りましたから」


楽しんでやがる。

あの2人は成果を万全にしながらも、俺をダシにして楽しんでいやがる。

確かに、これだけ派手に動けば奪いにくる馬鹿は少ないだろう。

精霊石を拝む時は宿っている精霊の名前を言わなきゃ効果がない。

だから精霊の機嫌を損ねて大惨事になる事はないか。

反響が嬉しかったから、これから頑張って執筆します。

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