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ザコとガーグさん その4 ギガントスネーク

久しぶりに討伐系です

side 功才


ギガントスネークは、川に水を飲みに来るジャイアントシープを狙うらしい。

だからミッシェルさんに教えられた川の川べりを歩いているんだけども。


いやね、ただデカくなりゃ良いってもんじゃないでしょ。

ギガントスネークは探すよりも、存在を無視する方が困難なぐらいに目立っていた。

確かにあんだけ、デカけゃジャイアントシープも一飲みできそうだよな。


「あれってバルドーに普通にいるんですか?」


「ギガントスネークは、本来もっと人里から離れた湖とかにいる蛇です。それでなきゃバルドーの首都を、ここに作りませんよ」 

流石はイントルさん、でも何でハンナさんも誇らしげにしているんだろ。

向こうの世界の湖にギガントスネークがいたらネッシー扱いされそうだよ。


「希望としては餌を追って来たパターンであって欲しいですよね。ギガントスネークを追っ払う魔物とかは、あまり居ないですよね?」


「ザイツ正解だ。だけどあくまであまりな。まっそんな化け物級の奴が出たんなら、もっと大騒ぎになってるさ」


ガーグさん、俺からしたらギガントスネークも充分過ぎる程に化け物なんですけど。


「コウサ、あの蛇をどうやって陸におびき寄せるんだ?川の中に引きずり込まれたら終わりだぞ」

 

ハンナさんの態度が気持ち柔らかくなっている。


多分、メリーに首飾りを散々自慢されて諦めたんだろう。


「それはキチンと用意していますよ。イントルさんお願いします」


「ザイツ殿、本当にこれでギガントスネークは上がってくるんですか?」


俺が準備したのはお湯が入ったシールドボール。


「大丈夫ですよ。先ずはギガントスネークの手前の川岸にある草むら辺りに1個投げて下さい。熱いからキチンと手袋をはいてお願いしますよ」



ドンッと音がしてシールドボールが草むらに着地した。


(よっし。ギガントスネークが反応した)


「イントルさん、次はもう少し後ろにお願いします」


「わ、わかりました」

 

イントルさんが投げたシールドボールが着地する瞬間に、手前のシールドボールに対して


「マジックキャンセル」


獲物が逃げたと勘違いしたギガントスネークが、次のシールドボールに標的を変える。


「イントルさん次もお願いします」


「わかりました。しかしザイツ殿、なぜギガントスネークはシールドボールに反応したんですか?」


「正確にはシールドボールの中のお湯に反応したんですよ。蛇は熱で獲物を感知する生き物ですから。…マジックキャンセル」


うん、大分川から離れたな。


ギガントスネークがシールドボールを飲み込んだのを見計らって


「マジックキャンセル」 

体の中に直接熱湯を流し込まれたギガントスネークは悶え苦しんでいる。


さてとギガントスネークに捕まる前に決めますか。


「メリー、4をギガントスネークに満遍なく撃って」


「コウサ、わかったよ。ドライアロー」


蛇って、体が乾くと弱るんだよね。

案の定、ギガントスネークの動きが鈍っていた。


「イントルさん、ギガントスネークの頭をミスリルスティックで思いっきり潰す様にして叩いて下さい」


「ザイツ殿、了解です」


蛇を退治にするには、頭を潰すのも、効果があるんだよ。

蛇って生命力強いから体に傷がついたくらいじゃ即死しないから。 

「それじゃガーグさん、ハンナさん、ギガントスネークの首を切り落として下さい」


確実に蛇の命を断つには、これが一番効果的。


「動かない蛇なんて欠伸がでら」


「自分はキコリの娘だぜ。丸太を切るのに比べたら楽勝だよ」


ハンナさん、確かに太さは丸太級だけどね。


「なんか呆気なかったね。でかいとはいえ、所詮は蛇か」


ハンナさんギガントスネークに触るつもりじゃないだろうな……


(ちっ、間に合え。シールドボール)


「へっ?うわっ!」




なんとかギガントスネークの体をシールドボールに閉じ込める事ができた。

首を無くしたギガントスネークの体がシールドボールの中で暴れている。

「ハンナさん、早く来て下さい。下手すりゃシールドボールが持ちません」


シールドボールは球体だから、攻撃に強い訳で、中からの攻撃には脆いかもしれない。


(危ねー。ハンナさんがもう少し遅かったらギガントスネークに潰されていたかも)


…………


壊された。

物の見事にシールドボールが。

ギガントスネークの体はのた打ち回りながら、そこら中の地面にでかい穴をあけていた。

あんなのもらっていたら、ノシコウサの出来上がりだよな。



「駄目だよ。ハンナ、蛇は首を切っても体が動く時があるんだから。キチンと血抜きが終わってからじゃなきゃ危ないよ」

流石はメリー。

視点は何時でも猟師。


「ザイツ、あれはまだ生きてるのか?」


「ガーグさんもう死んでますよ。ただ反射神経が、まだ有効なだけですから。それじゃミッシェルさんに連絡をお願いします。あっギガントスネークの皮はミッシェルさん経由で売りますから」


「えー、ギガントスネークのお肉食べたかったのに」


メリー、やっぱり狙ってたんだ。


「代わりに俺が何か作るよ。メリーそれなら文句ないだろ?」



side ミッシェル


まさかギガントスネークをこんなに綺麗な形で仕留めるとは、嬉しい誤算ですね。


ガーグお前の仲間に期待しているぞ。

これはお前の為でもあるんだからな。

区切りを良くしたいので、もう1話投稿します

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