表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/235

ザコとイントルさん その3 城攻め開始

なんとPVが100万を超えました。

大感謝ですけど、いいんでしょうか?

side 功才


絶対結界は敵から見つからないだけで、吹きさらっしになるんだよな。

つまり日が暮れると、かなり寒い。

でもテントなんて持ち込んだら、片付ける時に目立つから今回は使えない。

俺が寒さに震えていると、暖かい声が聞こえた。


「ザイツ殿、そろそろ休まれては如何ですか?明日の作戦に支障を来しますよ」


「イントルさん、そうですね。今無理をして明日に支障きたしたら笑えませんよね」


明日は夜明け前に動かなきゃいけないから、早めに寝ないとよろしくない。


「プルングさんの機嫌もありますから。早く帰った方がいいですよ」


「まじっすか!?」


「マジですよ。ハンネスさんにずっと愚痴ってましたから」


「イントルさん帰りましょ。つうか教えてくれてありがとうございましたー」


俺はイントルさんに素直に頭を下げる。


「はいはい、メリーさんがザイツ殿の体を温めてあげたいってシチューを作って待ってますから」


イントルさんは、愚痴るメリーと寒がってる俺を心配して、ワザワザ来てくれたんだろう。

この人がいなかったら、ガーグ冒険者隊は空中分解していてもおかしくない。


「そう言えばイントルさんとガーグさんって付き合いは長いんですか?」


「大体6年ぐらいになりますね」


「その間は2人で行動をしてたんですか?」

「基本はそうですね。臨時でパーティーを組む事はありましたけど。ほら、ガーグさんは誤解されやすい人ですから」


ガーグさんは、口が悪い、態度も悪い、さらに見た目が怖いの三拍子揃ってるもんな。


「あの人はその誤解を解く気がないでしょ。それでいてガーグさんを慕う人は少なくないんですよね」


「ガーグさんの友人は種族で言えば猿人族・ドワーフ・ホビット・猫人族・犬人族・リザードマン等。職種で言ったら王族・貴族・騎士・冒険者・商人・職人・農夫と幅広いですよ」


「それはイントルさんも一緒じゃないですか。人生相談とか良く受けてますよね」


 

酒を飲むならガーグさん

悩み相談はイントルさん

冒険者ギルトには、そんな言葉まである。




「私は人生相談をできる程に経験を積んでませんよ。人の話を聞くのが好きなだけでから」


イントルさんが、照れ臭そうに微笑んだ。

イントルさんって、大人の男だよなー。



――――――――――


side ハンナ



本当に、ザイツ・コウサは強いのだろうか?

体格は普通、迫力は欠片も感じれない。

一番の疑問は、その装備品だ。

布の服に無腰なんて戦いに行く格好とは、とても思えない。


「ハンネスさんでしたね。難しい顔をされてどうされましたか?」


 

「貴男は確かイントルさんでしたよね。いえ、自分にはメリーが言う様にザイツ・コウサが強いとは思えないのです」


メリー曰わく、ガーグ冒険者団の事で相談をするなら、このイントルという男性が一番だそうだ。

 

「普通の物差しで言ったらザイツ殿は強くはないですね。普通に戦えばフランソワ乙女騎士団には手も足もでないと思います。しかしザイツ殿の強さは普通じゃない戦いを平然とできる所なんですよ。まぁこればっかりはご自分で見ないと納得出来ないでしょう」


先程からイントルさんは、やたらと普通を強調している様に思える。


「普通ではない戦い方とは、闇討ちや背後から斬りつけるとかですか?」

 

「ザイツ殿の物差しで言えば闇討ちや背後から斬りつけるとかは、普通の戦い方になるのかも知れませんよ。正確に言えばどうやれば、効率良く闇討ちをできるかを考える方ですから」


効率良く闇討ち?


「メリーさんじゃないですけど、依頼が終われば分かりますよ」


この依頼が終われば、何でメリーが、あの男を選んだのかも分かるだろうか。



side 功才


背中に感じる視線が痛い。

俺のはった絶対結界の中にはガーグ冒険者隊の4人とフランソワ乙女騎士団の10人の計14人がいる。

作戦を提案してしまったから、俺が作戦開始の合図をださなきゃいけない。

当然、いる場所は先頭。

フランソワ乙女騎士団の人達からすれば、俺は無腰で戦場に来ている素人にしか見えないと思う。


既に今回の作戦における反省点が出来た。

彼女の友達がいるからって、格好をつけてしまった事。

初めて俺を見た人が、俺の戦闘力に期待をする訳がない。

むしろ期待されたくないんだし。

敵に侮れるのは、好都合なんだけど共同作戦の相手には信頼性が重要になる。


(下手すりゃフランソワ乙女騎士団のお姉さん達は俺の指示を聞いてくれないだろう。それなら最初から戦力として計算しないでおくか)


日が昇り始めると、目の前の古城から続々とゴブリン達が出て行く。

俺が今回ゴブリン達と戦うのを避けた理由の1つが、その数の多さ。

そのゴブリン数は約300匹。

もう1つが装備の良さ。だって、きちんと鎧や兜を装備しているゴブリンまでいるんだぜ。

当然、武器に錆なんてなくキチンと研がれている。

 

これだけ多くの装備をイ・コージが1人で管理するのは難しい。

俺の予想では、イ・コージはかなり自由にゴブリンを操る事ができる。

つまりイ・コージに襲撃がバレた時点で300匹近いゴブリンが全力疾走で戻ってきちゃうんだよな。

今回の作戦の成功は、作戦開始のタイミングにかかっている。



と思う、だって、俺イ・コージがどんな魔法を使えるか分からないんだから。


100万PV突破記念にイントルさんの正体を当てて方先着3名様に見たい幕間のリクエストを受け付けます

作者が答えれる範囲で、そんなご奇特な方がいたらの話ですけど

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ