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ザコ≧勇者 姉と父と母

活動報告で一番人気だっい栄華姉ちゃんが出ます

Side 功才


 親父超えと気合いを入れて事務所に来たら親父以上の強敵が待ち構えていました。


「メリーちゃん久し振り。功才と話があるからジュースでも飲んで待っていてちょうだいね…功才、ちょっと来なさい!!」

そう言うと姉ちゃんは有無を言わせず俺の襟首を掴んで歩き出した。

俺の頭の中では逆らうな、危険!!と警戒アラームが鳴りまくっている。

そのままお姉様は面談室に俺を放り込むと椅子にドカリと座った。

ちなみに目は全く笑っていない。


「功才、あんた避妊をしてないみたいね…まだ結婚していない癖に何考えてんの!!」

かなりお怒りの姉ちゃんは虫を見るような様な目で俺を見ている。


「メリーのご両親と神様公認なんですけども…良い訳ないですよね、はい」

姉ちゃんの無言の圧力に負けて逆らうのはすぐにやめた。

ちなみに俺には椅子に座る許可はでていない…正確に言うと正座中。


「それにこれから戦争になるんでしょ?もしメリーちゃんが妊娠していたらどうすんの!!母体にも子供にも危険が及ぶのよ」


「いや、戦争に関しては俺も予定より早くて参ってるんだって」

早過ぎて経てた計画が全部台無しになったんだし。


「今はあんたの計画の話は関係ないでしょ?今はあんたの男としての無責任さについて話してんのよ!!」

そこから財津栄華お説教ライブが開始。

お姉様は舞台仕込みの喉で約1時間休む事なくお説教の嵐が吹き荒らしてくれました。

爺ちゃん達がいなくなってから俺を叱ってくれていたのは姉ちゃんな訳で、逆らえる要素はゼロ。


「とにかく戦争が終わってちゃんと結婚するまで軽はずみな行動は禁止!!分かったわね」

確かに、レクレールとの戦争中にメリーが妊娠したらまずいんだし。


「…はい、分かりました…」

姉ちゃんは将来カリスマ説教モデルになれると思う。


「それでお父さんが言ってたルビーは本当にあるの?」


「あるよ。姉ちゃん達がオーディヌスに来た時に俺が倒した猪いたろ?あの猪はルビー鉱山に住んでんだよ。そしてルビーは猪の尿管にあったんだ…早い話が猪の尿管結石がこのルビーなんだ」

俺は姉ちゃんにガイストルビーを差し出した。


「尿管結石って聞いて触る訳ないでしょ…確かに大きさと言い色と言い凄いルビーね。細工も細かいし元が分からなきゃ私も欲しくなるわね」


「姉ちゃんと美才には別の宝石を用意したよ…ルーンクリスタルって言う水晶」


それは手の平大の丸い水晶、特徴は水晶の中にルーン文字が刻まれている。

ちなみに作ってくれたのは師匠で魔神とかの災厄ならは防げるらしい。

…師匠って俺以外には大盤振る舞いなんだよな。


「功才、なんか凄く神々しいのは気のせいかしら?」

そりゃ、そうだ。

名実ともに神様が作ったんだもん。


「あー美才には言えないけど、師匠って神様だったんだよ。北欧神話に出てくるロキが師匠の正体」

美才はロキを知ってない可能性もあるし刺激が強すぎる。


「…功才、笑えない冗談ね」

そりゃ、現代人は信じないよな。


「いや、マジだよ。そのクリスタルを持ってれば悪霊どころか悪魔でも防ぐみたいだし…アンチから手紙とか簡単に処理が出来るよ」

姉ちゃんや美才は露出が高い分、妬みとかが凄く洒落にならない手紙とかも届く。


「そんな事ある訳ないでしょ。待って、マネージャーから電話が来たから…へっ?本当ですか?心当たりはある様なないような。はい、分かりました…私に嫌がらせをしていたモデルが出家するからって芸能界を辞めたそうよ」


ちなみに後日、複数の芸能人が突然引退を表明して下さいワイドショーを賑わしたそうだ。


Side メリー


 私とコウサの前には1人の中年男性がいる。

ザイツエイサイ、コウサのお父さんだ。


「突然帰って来たと思ったら何の用だ?金ならやらんぞ」

コウサのお父さんは行方不明の息子が帰って来たのに喜ぶどころか顔をしかめている。


「あんたが俺にただで金を出せないのは百も承知です。…このルビーと交換にある物を貰いたいんですが」

功才はそう言ってガイストルビーを差し出した。


「これは…望みはなんだ?言ってみろ」


コウサのお父さんはコウサじゃなくガイストルビーに釘付けなっている。


「俺の隣にいるの人はメリー・プルング。詳しくは言えないけど彼女の故郷で飢饉がおきてます。でも輸入する金もつてもない。だから彼女の家に伝わるルビーと国が備蓄している古米や古古米と交換して欲しいんですよ…農水省の役人に頼んで親父のダミー会社が飼料用として購入すれば問題はないですよ」

コウサとお父さんの間には何の感情も感じられない。


「それなら構わん。美人にのぼせ上がるのも良いが慰謝料を請求されてもびた一文出さないからな」


「お好きにどうぞ。俺も親父が死んでも線香をあげる気はありませんから。それとこれが今生の別れになりますから、ここまで育てくれてありがとうございます。もう英才さんや美華さんとは会う事もないですね」

コウサは平気な顔をしてるけど心の中で泣いてるのが分かる。

確かにお父さんを怒らせたらお米は手に入らないんだけど。


「それで米はどこに届ければ良いんだ?ついでに遺産放棄の手続きもしないか」


「米はここに届けて下さい、ルビーと書類は米と交換です」

コウサはそう言ってヤマダさんが手配してくれた倉庫の住所を渡した。


「あら?功才いつ帰って来たの?ところで美才は何してるか知らない?」

話に割って入って来たのはコウサのお母さんだけど、それだけなの?


「美才はまだ学校です…終わったらラジオだと思ってました」


「私の故郷の為に協力をお願いします」

今は早くこの2人からコウサを離したい、それしか私の頭にはなかった。

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