表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
191/235

幕間 虎馬とルーチェのその後

side 虎馬


8年経っても忘れない人がいる。

高2の時に奇跡的に出来た彼女だ。

付き合っていた期間は3ヶ月ちょっと。

職場の連中には"遊ばれたんだよ"と言われた。

2人で写ってる写真を見せたら"確実に遊ばれたんだよ"と言い直された。

でも彼女が最後に残した手紙は涙でグショグショに濡れていて一言

先輩ごめんなさい

そう書かれていた。

最初の1年はルーチェを信じて待っていた。

それからは振られたのを認めるのが怖くてひたすら料理の修行に没頭した。

有名になればルーチェに気づいてもらえるんじゃないか、彼女が無事か分かるんじゃないか、そんな淡い期待を持って一生懸命働いて気付いたら25才。

人気レストランでそれなりの責任がある地位には着けたけど。


(そろそろ前に進まなきゃまずいよな)


何時か2人で小さけどお客さんの笑顔で溢れたレストランを開く、そんな夢みたいな約束はやっぱり夢だったんだろう。



side ルーチェ


こっちに帰って来て何回いや何百、何千回先輩の夢を見たんだろうか。

もし先輩に奥さんや彼女が出来ていたらどうしよう。

俺の所為で先輩を傷つけたのに身勝手な嫉妬で狂いそうになる。

あの笑顔、あの優しさ、あの温もり…。

忘れろと言うのは無理だ。

せめてこの胸の痛みを抱えたまま生き続けよう。


虎馬とルーチェの物語が再び動きだすのはもう少し後の話。


どれかを終わらせて新連載…

都合よく終われる作品がない


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ