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ザコ達と試練 再会する恋人と離れていく恋人

side 功才


 こっちに来て4日が経った。

メリーとの関係は変わらず、良く話をするクラスのC君かD君レベル。

(決して一番仲が良いA君ではないと思う)

そりゃ美少女外国人が転校して来たのだから男女共に放っておく訳がなく、俺は押し負けているのが現状。

(素直に言えばたまに話をするK君かもしれない…功才だけに)

ちなみに今は昼休み、メリーは演劇部の仲間とサークルバレーの真っ最中。

そして俺は少し離れた場所でトンマとルーチェさんと昼飯を食っている。


「ザコ、勝負だ!!」

「トンマ、勝てると思ってるのか?…弁当箱オープンッ!!」

これは中学時代に良くやっていたトンマとのどっちのお弁当が良く出来ているか!!対決。


(トンマの野郎。ハート模様の巻き寿司だと?しかも具材が何種類もある。どんだけ手が込んでるだよ!!)

トンマの弁当は巻き寿司(アナゴ&胡瓜、玉子、カニカマサラダ、梅、エビマヨ、カンピョウ等々)に、別容器にサラダとフルーツと盛り沢山。


「うわっ!!俺の大好きな巻き寿司だ。しかもハートだよ」


「ルーチェ、相変わらずラブラブだねー」

「これで午後の休み時間はルーチェのおのろけになるね」

いつの間にか来たのかルーチェさんの友達も関心しきり。

一方俺の弁当は、シラスの炊き込み御飯に銀ダラ、里芋と絹さやの煮物、鶏の照り焼きと純和風。

言い方を変えれば地味。

話題はトンマの弁当一色、しかもトンマの野郎、ルーチェさんの友達の分(ノーマル海苔巻き)も作ってきてやがる。


「功才さん、今日のお弁当は純和風なんですね」

「どうやら今日は虎馬君の勝ちみたいだね」


「小百合と結か、仕方ないだろ。あんな嬉しそうな顔で食べられたら負けを認めるしかねえって」

何しろルーチェさんが笑顔満開、幸せオーラ全開で弁当をぱくついるんだから。


(そりゃこれだけ喜んでくれる人がいたら弁当作りにも気合いがはいるか…おー、トンマの奴嬉しそうな顔してら)


「功才、照り焼きもらいっ!!うん、美味しいー」

結が喜んだの見て笑顔になった次の瞬間、俺の顔面に痛みが走った。


「ザイツ君、ごめーん。手が滑っちゃったー」

メリーの手から放たれたバレーボールが俺の顔を直撃したようだ。

申し訳なさそうに謝っているけど、絶対にメリーは怒ってる。


「良いっすよ。怪我はしてないっすから」

記憶は戻ってなくても今のメリーに逆らうのは危険だ。

実際に小百合と結、ルーチェさんの友達はメリーの迫力に脅えている。


「先輩、なんなんですか。俺と虎馬先輩とのラブラブな一時を邪魔して、それに今のは財津先輩を狙ってましたよね」


「なんで私がそんな事をする必要があるのかしら?」

メリーは笑顔だけど、目は笑っていない。


「それに先輩には…うそっ!!何この力は、神レベルの干渉?」

ちなみに後半はかなりの小声だけど身に覚えのある俺には理解が出来た。

確かに神が干渉しまくっているし。


「あー、メリー。友達が待ってるみたいっすよ。早く行った方が良いんじゃないっすか?」


「ザイツ君はそんなに早く私に行って欲しいの?」

どうやら俺は地雷を踏んだらしい。


「そうじゃなくって短い昼休みなんだから大切に使った方が良いんじゃないかなーと」

「私との時間は大切じゃないの?」

「誰もそうは言ってないっすよ」

「また〜っすって言ったー!!コウサ、メリーと約束したよね?もう、〜っすは使わないって!!向こうでゆっくり2人でお話をするよっ!!」

メリーは俺の耳を鷲掴みにすると校舎裏に向かって歩き出した。


「ちょっ、メリー!!耳を引っ張らないで!!」

「知らない!!メリー以外の女の子の声を聞く耳なんていらないの!!」

「メ、メリー!!俺の事が分かるか?」


「へっ?メリーの大切なダーリン、コウサでしょ?コッ、コウサだー!!」

周りの目を気にせずに抱きついてくるメリー。

焼き餅で記憶が戻るとはメリーらしいと言うか何とか言うか。


「これで俺達は試練を合格と。それじゃオーディヌスに帰るとするか」


「えー、もう少しこっちにいたいよー。コウサと制服デートがしたいなー。そうだっ!!虎馬君とルーチェちゃんとWデートをしよっ」


放課後

 

「先輩、あれが本当のバカップルなんだな。俺、負けたよ」


「あの2人に何があったんだ?」


「コウサ、メリーがアーンしてあげるっ。次はコウサの番だよっ!!…美味しいけどコウサの手料理の方が美味しいよ」

うん、トンマに何て言おう。



side ルーチェ


 今日も虎馬先輩とのデートは楽しかった。

でも気になるのはプルング先輩から感じた力、あれは絶対に異世界の神様の力。

しかも俺の世界の神様よりも格上だと思う。そんな事思っているとド派手なテントが目に入ってきた。

しかも中にいたのは白黒のトリコロールのスーツを着た男、顔は整っているが虎馬先輩の方が何倍も魅力的。


「いらっしゃいませ、貴女に特別な糸を差し上げますよ。絆の糸、これがあれば異世界に居ても大切な人との絆は途切れません。…役目より自分の幸せを求めなさい」


先輩、俺先輩と離れたくないけど…後、少ししか一緒にいれないんだ。

だからこの糸に思いを託して良いよね?

先輩は異世界で会えた俺の大切な想い人なんだから。

ちなみに虎馬の話はさらに数年後 功才と虎馬が25才くらいを考えてるので、ザコが終わってからにするか皆様の意見を聞きたいです

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