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ザコ達と試練 正しいブサメン道



side 功才


何だかんだでメリーと話が出来る様になったんだけど、会話の中で

「ザイツ君って良い人だよね」

って言われた。

良い人=良いお友達エンドになる予感がヒシヒシとしている。

ハンナさんの話だと、メリーは誰とでも気さくに話すけれど、異性感情が見えた瞬間の拒絶が凄いらしい。


「メリーは演劇部の見学に行くんすよね。それじゃまた明日」


「うん、ザイツ君そのうち舞台を見に来てね」

これが何時ものメリーなら俺と一緒に帰るか、見学に付き合わせていただろう。

トンマはまだ病院だし、隼人と結は部活、小百合は習い事、勇牙はチームの連中と遊ぶらしい、つまり俺は1人で帰らなきゃいけない。

校舎を出ると校門近く微妙な人だかりが出来ていた。


人だかりの中心にいたのは、元祖北欧神と刺繍してあるスーツを着込んだ男性…師匠だ。


(他人のふりしたいけど、無理だろうな。つうか神様って気軽に現れて平気なのか?)


「師匠、どうしたんすか?」


「あれだけラブラブだったお2人でしたから、もう絆を取り戻してるかなと思いまして。でもプルングさんの姿が見えませんね?」

そう言って残念さの欠片もなく楽しそうに笑う師匠。


「プルングさんは演劇部の見学に行ったっすよ。…でも師匠に聞きたい事があったから丁度良かったっすよ」


「何ですか?ロキ神のグレイトレジェンドでも聞きたくなりました?」


「トンマの彼女は何者なんすか?それとメリーの記憶が戻らない場合はどうなるんすか?」


「少しお待ち下さい…大丈夫です。あの娘は本気で恋をしてますよ、ただちょっと複雑な事情を抱えているみたいですね。功才君が気になるんなら愛のキューピッドロキ様が手助けしますよ」

キューッピッドって神話が違うんだけどね。


「それならお願いします。ダチが幸せなら大手を振るってオーディヌスに帰れますし」


「オーディヌスにはプルングさんの記憶が戻らなきゃ帰れませんよ。でも安心して下さい、功才君は元の生活に戻るだけですから」

「メリーはどうなるんすか?」当たり前だけどメリーはトンマ以上に大切な存在。


「元に戻るだけですよ、功才君の記憶は消しますけどね。それに最後のプレゼントとして幼馴染み2人が功才君を好きになる様にしてあげますよ」


「それはいらないっすよ。そんな事をされるくらいなら一生独身の方がましですよ」

メリーと出会う前は覚悟してたし、メリー以外の女を好きになれる自信はない。


「どうしてですか?お望みならモテモテハーレムも可能ですよ」


「そんなのは正しいブサメン道に背きます。あの2人を好きな男は沢山いるんですよ、それを神様の力で手に入れたんじゃ2人に恋してる男に申し訳がたたないですから」

ブサメン道訓

ブサメンだからと恥じるなかれ。

恥ずかしいのは心がブサメンになる事なり。

ブサメンを好いてくれた女性には誠実であれ。

ブサメンに浮気は厳禁、それはブサメンを馬鹿にする奴らの仲間入りと思え。

前にトンマと笑いながら作った訓戒。

モテない男にはモテない男の意地があるんだよね。


「全く変な所で真面目なんですから。それで功才君はこれからどうするんですか?」


「俺はメリーと一緒にオーディヌスに帰ります、だから空いた時間は前みたいに技術や知識の習得にあてるつもりですよ」

今回は保存食レーションを調べる予定。

旧式の缶詰めならレクレールで再現が出来ると思う。


――――――――――


side イントル


 私は何時からこの廃鉱山にいたのか分かりません。

覚えているのは私がトロルと言う醜く忌み嫌われる魔物だと言う事と、この廃鉱山のどこかに魔物を人間に変える事が出来るマジックアイテムがあると言う事だけです。

なぜ人間になりたいのか?

誰からその情報を聞いたのかも覚えていません。

私が覚えているのは討伐しようと襲ってくる人間と裏切り者と言って襲ってくる魔物との闘いだけのですから。



side ハンナ


 自分は例のトロルが現れるという廃鉱山の前にいた。


(確かこの鉱山ではミスリルが採れていたんだよな。でも魔物が現れる様になって廃鉱になったらしい。…そう言えば誰か教えてもらったんだっけ。下調べとかの知識が大切な事を)



side セシリー


 エルフの国に伝わる時戻しの宝珠。

この宝珠を狙って人族や魔物が国に侵入してくる。

そして私の一族は、代々時戻しの宝珠を守って来た。


(今度こそ守りたい、前みたいに大切なモノを傷つけたくない…傷ついたのは何?傷ついたのは誰?私の大切な人は誰?)


「セ、セシリー様。魔族が攻めてきました!!宝珠を持って逃げて下さい」


もし、この宝珠が悪意ある者の手に渡れば歴史が改ざんされてしまう。

それだけは防がなきゃいけない。

それが私の使命なのだから。


功才は浮気が出来ないタイプです。

トンマとルーチェは新しい小説で

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