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ザコとお上品王国 師匠と弟子

まさかのザコ3日更新です

他の3作は追々更新します

side 功才


師匠がロキだとしたら確認しておきたい事がある。

「あの師匠は地下に繋がれてるんじゃないんすか?」北欧神話によればロキはラグナロクまで息子ナリの腸で地下に繋がれている筈。


「うわっ、功才君!!あり得ないです。地震は活断層が原因なんですよ。君は今だに鯰が地震を起こすって信じてるんですか?科学が発達した日本の生まれなのに?」

ちなみに北欧神話では地震の原因は繋がれたロキに毒が降りかかり、苦しんで暴れる事で起きるとされている。


「ですよね。師匠なら鎖が繋がれている岩を壊すか、毒もといかパイプで避けますもんね」


「功才君、人が知ってる神話が全て事実を伝えているとは限らないんですよ。神話の役割は人に誤った道を進ませない為の道標と思って下さい。分かりやすく言えば川や池にある河童の看板と同じです」

ここで遊ぶと危ないって文字と河童の絵が描かれた看板の事だよな。

いくらなんでも神話と河童の看板を一緒にするのはまずいのでは…言ったのが神様本人だから良いんだろうけど。

つまり、この場合は正しく生きないとラグナロクの後に訪れる幸せな世を迎えられませんよって警告になるんだろう。


「それじゃ何でオーディヌスでは神話がメジャーじゃないんですか?」


「神と言えど一つの世界だけに関わってはいられないんですよ。そこで考えたのが精霊管理システムです。人は文明が進歩すれば神の存在を疑い誤った道を歩みがちです。でも精霊と言う管理者がいれば話は別ですよね。オーディヌスでは自然を大量破壊したり大規模な戦争を起こせば精霊が罰を与えますからね。そうして人に道を誤らせない為にオーディヌスに導入したのが精霊管理システムです」

精霊と言う監視役がいる限り、人は絶対的な強者になりえない。

しかし、今回は肝心の精霊が問題を起こしてしまった。


「それじゃ今回のレクーは予想外だったんですか?」

「自分だけを盲進的に信じてくれる信仰心を取り続けるうちに慢心したんでしょうね。自分は選ばれた精霊だと。困ったものです」

師匠の態度を見る限り、全く予想外って訳でもないんだろう。


「あの師匠がレクーを糺すのは駄目なんですか?」

つうか上級精霊が神である師匠に適う訳がないし。


「オーディンさんやトールさんとの取り決めで、私達のうち1人がオーディヌスである程度の力を使う場合は残り2人の神の許可が必要なんですよ。何時でも神頼みが出来たら人は成長を止めてしまいますから」

つまり師匠が今まで見せていた力はある程度に入らないと。


「分かったっすよ。それで神様・ロキ様・お師匠様。新しい力とかくれるですよね?」

あたしゃ神様だって教えてくれたからにはそれなりの特典がある筈。


「功才君には色々と魔術を教えてあげたじゃないですか。欲張りはいけませんよ」


「あの契約して変わった事はないんすか?」

このままじゃ師匠のとんでもカミングアウトで終わってしまう。


「俺のお師匠様は創地3神のロキ様だってみんなに自慢が出来ます。それと精霊は功才君を攻撃出来ません。あっ、精霊魔術は別ですよ」

つまり勇者達の精霊魔術は普通に効くと。


「いやいや!!契約の効果が少なくないですか?伝説の武器や必殺技とか授けてくれないんです?」


「もう功才君はワガママですね。それならシールドボールで精霊魔術を防げる様にしてあげましょう。名付けてシールドボール改です。それともZが良いですか?」

うん、ボールZはかなりまずい。


「分かりました。相変わらず攻撃魔術はないんすね」


「仕方ないですね。それなら新しい魔術をあげます。名付けてプチスペースです。これを使うと任意の場所に最大20㎝の空洞が作れるんです。あくまで空洞だから対象物の大きさは越えれませんけどね」

つまり20㎝の落とし穴製造魔術と、動いてる相手を落とすのが難しいと思うのは気のせいだろうか。


「分かりました。それで俺達はこの後どうすれば良いんですか?」


「そうですね。功才君以外の人には試練を受けてもらいましょう。そうしたら私の知り合いが契約をしてくれる筈です。試練の方法は後ほどお知らせしますから」

師匠はそう言い終えると姿を消した。

ちなみに他のみんなは終始呆然としていた。

そりゃそうだよな、自分の世界の創造神に会ったんだから。


「それじゃ取りあえず戻りましょう。アーキ姫をエレガンスに返さなきゃいけませんし」

出来たら24時間監視してもらう様にして。


――――――――――


 アース王はガーグさんから話を聞き終えると同時に気絶をしたらしい。

そりゃそうだ、王位継承の目出度い日に国宝の魔石は盗まれるは、妹は大変な目に遭うわで踏んだり蹴ったりだろう。


「コウサ、エレガンスはこれからどうするのかな?」


「何も出来ないさ。今まで魔石に頼りきって軍隊を持たなかったから報復戦も出来ないし。出来るるとしたら国民の不満を和らげる為のアース王の引退くらいだろ?」

多分、レクレールはそれを見越してエレガンスの魔石に目をつけたんだろう。


「コウサは死んだり、いなくなったりしないよね。あのロキ様の弟子なんだし」

メリーは目の前で悲しすぎる恋人の別れを見たから不安になったんだろう。

でも北欧神話の特徴って神様でも死ぬ事なんだよね、それに師匠は不老不死とか認めないだろうし。


この後は幕間、試練、レクレール編と行く予定です

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