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ザコとそれぞれの気持ち

なんとザコが日刊1位になりました。

いいんだろうか?

今回はちと暗めな話です


side ミント


僕とコウサ君が一緒に冒険者ギルドに行った帰り道の事。

とても、面白いものを見つけた。


(うん、いつもコウサ君にやられっぱなしじゃ悔しいよな。たまにはギャフンと言わせてやろう)


「コウサ君、見たまえ。あそこにいるのはメリーじゃないか?」


そこにいたのはメリーと演劇仲間だと思う。

全員が見事に美男美女のグループだ。


(あれを見たら流石のコウサ君も悔しがるに違いない)



「あっ、そうっすね。それじゃ俺は道具屋に行くっすから。これで」


「ちょっ、ちょっと待ったー。挨拶に行かないのかい?」


「特に用事はないっすよ。それに友達といる時にわざわざ挨拶に行くほど仲良くもないっすから」


「いやいや、君はメリーが格好良い男の人といて何とも思わないのかい?」


「俺があの集団に混じったらどうなるかを考えたら行動は簡単っすよ。気づかないふりしてスルーするのが一番なんすよ」


「いやいやいや、意味がわからないよ。」


「道端の小石が宝石に混じってどうするんすか?傷つくか笑い者になるだけっすよ」


「絶対に傷つくのは宝石の方だと思うよ。むしろ小石が宝石を粉々に砕いてしまう気がするよ」


「砕く?そんな事をしたら俺も傷つくじゃないっすか?それに俺は自分からは危害を加える気はないっすよ」


「もし、あの中の誰かが君にケンカをうったらどうするんだい?」


「とりあえず相手の拳にライトウェポンをかけて殴らせるんすよ。でプチスタンをかけて逃げるっすね。それでシャイン様の紹介状を持って、そいつのパトロンをしている貴族の所に行くっすよ。貴方がパトロンをしている俳優を使って俺を殴らせたとシャイン様に話してもいいですか?って言うんすよ」


「シャイン様の紹介状をそんな事に使うなんて。早く道具屋に行きたまえ」


功才君、キミは自分じゃなく持ち主に宝石を砕かせるんだね。

彼は一体どんな生活をしてきたんだろう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


side 三条 小百合


あの夜から功才さんは依然として行方不明です。


三条財閥の力を使っても不明。

勇牙さんが暴走族のお友達に探させても行方はつかめていません。


功才さんの家族に聞いても、祖父の所に行ったとしか答えてくれないですし。

功才さんはお爺様、お婆様が大好きだったから、そこは真っ先に財閥が調べていますのに。


「小百合、功才は勝手に居なくなっただけですよ」


「隼人さん、私は唯も心配なんですよ。唯さんは功才さんがいなくなったキッカケは自分だって、ご自分を責めてるんですよ」


「功才の先輩に、あんたらでもザコの心配ができるんだなって言われたみたいですからね」 

 

side 財津栄才


馬鹿息子が行方不明になって2ヶ月近くになる。


今の所はマスコミにもバレていない。

いやバレたらまずい。


実の息子の行方不明を、バイト先の先輩から言われて気づいたんなんてマスコミにバレたら、私の主演映画も妻美華のCMも長女栄華のドラマも次女美才のCDも全てなくなるかもしれない。

いっそ、死体でも出てくれたら悲劇の父親になれるのだが。


side 山田先輩


ザコの野郎、帰って来たらタダじゃおかねえからな。

人にこんなに心配をかけさせてよ。

でも正直、あいつが帰ってこない気持ちもわかる。

幼なじみの3人は唯って女の心配しかしてないし。 

父親に至っては俺に言われて気付く始末。

本気で心配しているのは俺とあいつの爺さんと婆さんぐらい。

ザコのクラスの連中は急きょ転校したって説明をされていたし。

母親と姉妹は話を、してないからわらかない。


あいつが、親しい人間を作らなかった理由が分かった気がする。



side 功才


メリーは誰にでも優しい。

メリーは誰にでも明るく笑いかける。

メリーには、イケメンの友達がいる。

何回も何回も、頭の中で繰り返す。

ザコが美少女に恋して、どうする?

無駄な努力はもうしないって、決めたじゃないか。

俺がメリーみたいな素敵な美少女に好かれるなんてのは、思い上がった勘違いなんだ。



side メリー


くだらない。

この人達は、口を開けば自分の魅力か、三文芝居みたいなセリフしか言えないのかな。

コウサの爪の垢でも飲ませてやりたいよ。

コウサは口では、実力にあわない依頼を受けたくないから、有名にはならないなんて言ってるけど、本当は人をガッカリさせたくないんだと思う。

そしてその為に、必死にみっともないぐらいにあがく。

あがいてあがいて手に入れた名誉を簡単に人にあげちゃう。

だから誰もコウサのあがきに気づかない。


………

だったら、私が隣で見てあげたいな。


ううん、違う。

私はコウサと旅をして色んな物を一緒に見たいんだ。



こんなザコはどうでしょうか?

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山田先輩…!
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