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ザコとお上品王国

ようやく勇者パーティーのキャラが分かるかと

side 功才


 基本、壇上に上がった人はワルキュリアと新王に対する美辞麗句を並べた挨拶をするのがお約束。

ちなみに壇上には音声拡大魔法が掛けられていて会場中に聞こえる仕組みになっている

さて勇者パーティーは他国者を誉める事が出来るんだろうか。


「僕の名前はヒイロ、勇者だ!!レクー様の清い光がワルキュリアとアース王に届く様に祈らせてもらいます」

白い歯を光らせながら爽やかに宣言するヒイロ君。


(この空気で自分を勇者って言えるって、違う意味で勇者だよな)

(それぐらいの度胸がないと自称勇者なんて出来ないのかもね)


「こらこらヒイロ、王への挨拶を忘れているぞ」

こちらも爽やかに突っ込む精霊騎士のエペイストさん、でも突っ込みどころが違うんと思うんだけども。


(王様じゃなく王か。自分達の王以外は認めないんだろうな)

(本当にレクー至上主義なんだね)


「もうっ、ヒイロったら慌てん坊さんなんだから。今朝もハンカチ忘れたもんね」

「ニア勘弁してよ。恥ずかしいじゃないか」

微妙なフォローを入れたのは精霊武術家ニアさん。

そして爽やかに笑いあう勇者パーティーの皆様。


(ここで身内ネタ?しかもハンカチを忘れた程度で笑えと)

(ある意味すごい舞台度胸だよね)


「ヒイロとニアは本当に仲良しさんだよね。私も格好いい幼馴染みが欲しかったな」

確かあれはアボー君の幼馴染みの精霊魔術師アミって娘。


(おいおい会場にはアボー君がいるってのに、それを言うのかよ)

(幼馴染みだからって恋愛感情は生まれないのにね。やっぱり彼氏はメリーみいに自分で見つけなきゃ)


「アミにはアボーがいるじゃないか。小さい頃からお互いを知っている幼馴染みは結ばれて当然だと思うぞ」

さりげなく自分の意見入れてきたのはメリーの幼馴染みのウッド・スレイヤー。

(うわっ、なにあれ気持ちわるっ!!コウサ、メリーの手を握ってよー。このままじゃ鳥肌がおさまらない)(さて、それじゃ次が黒幕に近い人は何を言うんだろね)

俺はメリーの手を握りながら精霊神官ネメジス・リュクスの動向に注目した。


「私達、勇者パーティー"清光の救者"はレクー様のご意志に従い汚れた魔物を退治しております。そしてエレガンスへの贈り物として私達の力をお貸しする事を誓いますわ」

ネメジスさんは堂々と上から目線で宣言した。


(つまり力を貸す状況になるって事か。今度は何を喚ぶつもりなんだろうね)

(コウサ、なんでレクレールの無礼を誰も咎めないの?)

(あれでも一応は招待客だからね。エレガンスとしても挨拶を中断するのはマナー違反になるし別に宣戦布告した訳じゃないから。他の国は久しぶりに出て来たレクレールとの判断材料にしたいから止めないんだよ)

(それじゃコウサは勇者パーティーをどう見る?)

(レクーが絶対って信じてるから、あんなに堂々としていられるんだろうな。アボー君パーティーにいる時辛かっただろね)

でもアボー君はヒイロの幼馴染みってだけで荷物持ちをしてるんだろうか。


(コウサ、ガーグさんの番だよ)


ガーグさんの登場は勇者パーティーが滅茶苦茶にした空気をさらに悪化させた。

何しろどうやってもエルフには見えないごついおっさんが登場したのだから。


「エルフィン聖王国、第一王維継承者のガーグ・エルフィンローズです。アース王の王維継承はエルフィンにとっても大変嬉しい事ですので祝いの品としてエルフィンで作った細工品を献上したいと思います」

しかしガーグさんが挨拶をすると威厳範囲拡大のお陰なのか会場の空気が厳かな物に変わった。

そしてガーグさんの言葉に合わせて出て来たのは俺が作った図工作品。


「凄い!あの透明な入れ物はガラスなのか?しかし薄いし気泡がまったく入っていない」

「あの中に入っているのは宝石の粉末か?しかも入り口がないのにどうやって中に入れたんだ?」

まさか卵ケースに色付き砂を入れた品がここまで好評を博すとは。

美才、昔お兄ちゃんが夏休みの宿題用に作ってあげた図工作品が異世界で大評判だよ。

その後も各国の挨拶は滞りなく進んだ。


――――――――――


 各国の挨拶が終わると前王のアーク王から新王であるアース王子へ国宝である魔石の譲渡セレモニーが行われるとの事。

アーク王、アース王子、アーキ王女の前には2つソフトボール大が並べれていた。

多分、水色の方が水竜の魔石で茶色の方がクレイゴーレムの魔石だと思う。

水竜の魔石の前にはアース王子がクレイゴーレムの魔石の前にはアーキ王女がいる。

そして王が継承の言葉を述べようとした瞬間、舞台の床に魔法陣が浮かび上がった。

現れたのは細面の男性。


「王様、王子様悪いけどもこれは頂いて行きますよ。返して欲しければ例の洞窟まで水竜の魔石を姫に持たせて来て下さい」

現れた男はクレイゴーレムの魔石を手に取り不適に微笑んだ。


「お前はキヨ・ワーグ。宮廷ネクロマンサーのお前がなぜ?」


「その答えは貴方が一番お分かりかと。ネクロマンサーの私がクレイゴーレムの魔石を手に入れた事をお忘れなく」

再び光に包まれるワーグ。


「あれはルーンランドで輸出している転移用のマジックアイティムの光ですね。移動距離は1mもありませんが侵入脱出には効果的なんですよ。でもあれは事前に人工魔石を置いておかなきゃ駄目なんですけどね」

つまり誰かがあらかじめ転移用の魔石を舞台に置いておいたのか。

怪しいのはあの人だけども何でなんだろ?

まあ、俺は関わる気はサラサラないけどね。

クレイゴーレムの魔石にネクロマンサーなんて最悪の取り合わせだし。


これで3部作人気投票に出るキャラは大抵出ました。

後は主要キャラ一覧を作れば出来ます

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