表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
165/235

ザコとお上品王国 美の国ワルキュリア

久しぶりにメリーがヤンデレます

side 功才


 「エレガンスに行くにはワルキュレアを通る必要がある。あそこも色々と面倒くせえ国なんだよな」

ガーグさんが溜め息混じりに話し始めた。


「ワルキュレアですか?なんか女性が強そうな名前ですね」


「流石はザイツ殿。ワルキュレアは代々女王が国政を担い各重職も女性が担当されています。礼儀作法の国エレガンスと美の国ワルキュレアは姉弟国でもあるんですよ」


データボール参照 神聖ワルキュレア連邦

ワルキュレアは9つの都市からなる連邦国家です。

特徴はなんと言っても女性上位のお国柄ですね。

人の判断基準は美だそうですよ、見た目だけではなく礼儀、精神、礼儀作法、服装など様々な美を重要視するそうです。

一番の大罪は男の浮気だそうですよ。

あっ、コウサ君についた浮気防止も破ったら洒落にならない雷が直撃しますので忘れないで下さいね。

…ワルキュレアの内容が最後の文章で吹き飛んでしまった。


(もうロッキさんも無駄な事するよねー。コウサが浮気なんてする訳ないのに)


(ちなみにメリーはどこから浮気と判断するの?)


(うーん、手を繋ぐなんてもってのほかだし、メリーの許可なしに女の子と2人で会ったりしたらかな。そうなったら雷の前に弓で撃つけどね)

爽やかに微笑む我が最愛の恋人メリー。

決めた、ワルキュレアにいる間はメリーと手を繋いでいよう。


「ガーグさん達が前にワルキュレアに行った時はどうだったんですか?」


「あの時はエレガンスからの依頼でしたから馬車に乗りっぱなしでしたね。私とガーグさんがワルキュレアに降りたら騒動になっちいゃいますよ」

そう言って悪戯っぽく笑うイントルさん。


「とりあえず今回は事前に詩人イントルも同行する事をを伝えておきますか。ワルキュレアは詩や音楽を好みそうですし、女性戦士のハンナさんとセットなら歓迎されると思いますよ」

まあ、イントルは問題がないと思う。

問題は俺とガーグさんだよな。


「今回は侍女連中は連れて行くのをやめるか。男が女を使ってるのをワルキュレアの連中は嫌いそうだしよ」


「はぁ!?ガー君、馬鹿言わないで。それは職業差別、私達は自分の仕事に誇りを持ってるんだからね。他国の女にゴチャゴチャ言わせる訳がないでしょ!!今回は女性騎士団も連れてくからね。ガー君に文句を付けたら倍返しにしてやるんだから!!」


「文句って、ワルキュレアと国交はねえけど問題を増やしてどうすんだよ」


「私達の王子様をないがしろにする様なら国交は必要なし!!ガー君、分かった?分かったら返事をする」


「お前が一番ないがしろにしてるんじゃねえか?…いや、何でもねえ。分かったよ、分かりました」

ガーグさんも問題なしと。

そうなると問題は俺か。

「俺は別に馬車から降りなくても良いんですよね」

俺は馬車の片隅にひっそりと置いてもらえば問題なし。


「そうはいかねえよ。向こうから歓迎の使者が来るのに馬車に乗りっぱなしは礼儀に反するだろ?」


「俺がいる方が礼儀に反すると思うんですけどね。それなら頭からローブを被っておきますよ」

メリーと言う彼女が出来た今でも女性の集団は苦手なんだよな。


――――――――――


 今回エレガンス王国に行くのはガーグ冒険者隊と腹黒エルフのミッシェルさん、そしてミッシェルが選んだ将来の外交員候補、セシリーさんが選んだ侍女軍団、それに男女混合の騎士団の約30名。そしてワルキュレア領内に入ったのは2週間後だった。


「やあ、良く来てくれたねエルフィンの諸君。僕がワルキュレア国内を案内するカヅ・トレジャーだ。よろしく頼むよ」


トレジャーさんの服は男の軍服、髪型もショート、顔は中性的な感じ。

トレジャー(宝)カヅさんはだけあって、あれは男装なんだと思う。


「エルフィンから来たガーグ・エルフィンローズだ。道中よろしく頼む」


「お、男?やだ!ごつくて怖い!!」

あー、ワルキュレアじゃ国柄ごつい男は少ないのかもしれない。

そんなカヅさんの言葉に反応したのはガーグさんじゃなくセシリーさんと侍女軍団及び女性騎士団の方々だった。

「ワルキュレアの作法は知りませんが、ガー…ガーグ王子様は王位継承者、言葉遣いとそれなりの礼儀を持って接するのが礼儀ではないでしょうか?」

セシリーさん目が笑ってない。

つうか後ろの女性エルフの方々も笑えない空気を出している。

「なにあの人、ガーグ様に無礼な口を聞くなんて信じられない。美の国なんて言って礼儀を知らないじゃないの?」

「ガーグ様を怖いだなんて!見た目だけで判断してるんじゃないの?」

「それになに?あの話し方。女なら女らしい話し方をすれば良いのに」

多勢に無勢と言うんだろうか、カヅさんに同情してしまう勢いで苦情の嵐になっている。

「お前ら止めねえか!!郷に入っては郷に従えだ!!お前達の気持ちは嬉しいが、これから世話になる相手に礼儀を欠くんじゃねえ。わりいな、こいつらに悪気はねえんだ、許してやってくれ」

スッと頭を下げるガーグさん。


「いえ…大丈夫です。…よろしくお願いします」

カヅさんが赤く頬を染める、セシリーさんの額に青筋が浮かぶ。

今、ガーグさんにやばいフラグが立ちました。

本当はワルキュリアの設定は無かったんですけども、同盟で海に接してる国はないって書いたのを思いだし急遽作りました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ