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ザコと獣人の国 功才の計画とロッキの計画

ようやく師匠の正体が明らかに

皆さん分かっていると思いますが

side 功才


 物語は登場人物の目線を変えると全く違う話になる。

昔、結婚式場から元カノを取り戻すって映画があったけど、あれを旦那や旦那や嫁の身内に視線を置き換えたら迷惑以外のなんでもない。

そして今回も身内の仇をとる為に嫌な相手の嫁に行く、たまに昔話やファンタジー系で聞く話。

でもそんな理由で来られたら方は堪らないつーの!!

さらにお約束でいくと昔は弱かった幼馴染み辺りが仇を倒して逃避行または旦那を倒すとかのパターン。

巻き込まれた旦那はいい迷惑。


(メリー、なんか泣きたい気分だよ。俺の相手が嫌で気絶って)

(あのリスに見る目がないだけだよ。これでもヒレタウロスは倒すの?)


メリーは俺の背後から抱きつきリースクさんを睨みつけている。

うん、この依頼が落ち着いたらメリーをお泊まり旅行に連れて行こう。


(倒さないとレクレールの連中にチャンスを与える様なもんだよ。リースクさんなんてうってつけの人物じゃん)


「まず言っておくっす。エルフィンでは今の所誰1人として貴方を必要としていないんすよ。まっ貴方に農作業や加工技術の才があるんなら別っすけどね。もう1つ言っておくっすけど今回の騒動は国レベルなんすよ、自分に傾国の美女並みの美貌があるつもりなんすか?」

俺は似合わない強気発言の不安から思わずメリーの手を握りしめた。


「それならヒレタウロスは倒してくれないんですか?」


リースクさんが睨みつけてくる。

そんなに睨むんなら自分で倒すって選択肢はないのかな?


「それとこれは話が別なんすよ。その前に質問があるっす。リス人族の国は御神木とかはあるっすか?」


「はい、ユクドナルドラシルと言う大樹があります」

…何その微妙に危険な名前は。

「それじゃ交渉再開と行くっすか。まずは牛人族の真意を確かめないといけないっすね」


「あのタイガーさんはどうなるんでしょうか?エルフィンの皆様を怒らせたから罰せられるんですか?」


「タイガーさんもこれ以上国民に被害を出さない為に必死だったんすよ。下手に他国の人を罰したら恨まれるだけっす。ここは恩を売った方が得なんすよ」

リスークさんがひいてるのが分かる。


「大丈夫だよ、コウサに任せておけば心配ないんだから。細工は隆々、後はメリーのコウサをご覧あれ」

メリー、まだ細工は途中なんだけど。


――――――――――


 イントルさんに確認したら俺がいない間、会議に大きな変化はなかったらしい。


「牛人族の方が、ヒレタウロスを倒すのは禁止だけども被害はなくしたくないとか言ってるんですよ」


「いえ倒すなと言いません。殺して欲しくないだけでして」

流石はコッーカイ・ギューホさん、どっかの国の議員さんみたいな答弁。


「ギューホさんに聞きたいんすけども牛人族の国でヒレタウロス退治に一番反対しているのは王族すか?それとも神殿すか?」


「それはなんとも。どちらとも言えませんとしか」


「王族なら大問題っすよね。他国の王族に命懸けの無理難題をふっかけて自分達は高見の見物をしてるんすから。もう一度聞くっすよ、王族の方々はエルフィンに敵意があって無茶振りをしてるんすか?」


「いえ、王は詳しくは知りませんので。それが答えと思っていただけたら」


つまり王族には全てがうまくいってると報告が届き、神殿はヒレタウロスを倒すのは駄目だと言う、他国からはヒレタウロスの被害が聞こえてくる。

その板挟みになっているのがギューホさんなんだろう。


「殺さないで大人しくさせればいいんすよね。それなら用意して欲しい物があるっす。ティマー共和国の地図、ヒレタウロスの被害状況、そして頑丈な鎖を5本と鉄の輪、それに大きい羊車を準備して欲しいっす」


さて、とことんレクレールの邪魔をしてやろうじゃないか。


 ヒレタウロスが出没しているのは犬人族の国、猫人族の国、リス人族の国に渡っている広い草原。

そして最近の被害はリス人族に集中している。


「拠点はリス人族の国が良いっすね。ところでガーグさんもヒールは使えるんすか?」


「セシリーみたいに綺麗に治せねえが使えるぜ」


「それなら…出来ますか?」


「それは出来るが、確かにそれはセシリーにやらせたくないな」


さあ計画は出来た!!

後はメリーに今日の心の傷を癒やしてもらうんだ。



side ロッキ


「コウサさんはヒレタウロスに…をする様です」


「いやいやいや!!流石はコウサ君、えげつない手を考える。こんな大切な弟子をレクー如きに殺させる訳には行きませんね。…それなら久しぶりにオーディンさん達に会いに行きますか」


「それではロキ様、いよいよ本気を出すんですね」


「ええ、オーディヌスで力を使うならオーディンさんに言っておく必要がありますからね。スルトさんも力を貸して下さいね」


最弱の醜い卑怯者の弟子が、最強の美しく正義を重んじる勇者達と戦うんですよ。

師匠の私も本気にならなくちゃいけません。


なぜ、師匠ロキがオーディヌスにいるのかは後々明らかにしていきます。

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