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ザコとドワーフ 口は災いのもと

気が着けばザコも長くなり、スピンオフも2作書いている。

次回作を書く暇がありません

side 功才


幸いと言うか何というかエルフィンは殆どの周辺諸国と同盟を結ぶ事ができ、俺達は宿屋の一室に集まり今後の行動指針を話し合っていた。


「しっかし、こうもあっさり同盟を結べると逆に有り難みがないつーか信用に欠けるつーか」


いざとなったら信頼関係の強い国を選ぶ名ばかり同盟じゃないかと疑いたくなる。

訝しがる俺の疑問にイントルさんが答えてくれた。


「国同士の同盟の大きな役割は魔物の討伐や自然災害への協力体制ですから大丈夫ですよ」


「へっ、戦争の為の同盟じゃないんですか?」


「戦争を起こすと自然が損なわれます、そうすると精霊の怒りを買い戦禍以上の精禍でより甚大な被害を被りますから戦争を起こすメリットは少ないんです。ですからオーディヌスの歴史上で国規模での大きな戦いは少ないんです」


確かに戦争で勝利できても、そこに住む精霊に自国を滅ぼされたら元も子もない。


「ザイツの世界じゃ国同士の争いは良くあるのか?」


ガーグさんは王位継承者となってから、たまにこの手の質問をしてくる。


「良くつーか歴史が始まって戦争が無かった時間はないってぐらいですよ。1つの戦争が終わる前に違う戦争が起きてますから」


「良くそんなに争う理由があるもんだね。それでその世界は滅びたりしないの?」


ハンナさんが半ば呆れた感じで溜め息混じりに質問をしてくる。


「争う理由は宗教の違い、人種の違い、資源の獲得、いくらでもあるよ。今は国内の紛争が主で世界全体を巻き込んだ戦争はしてないし、戦禍が拡大しそうになると正義をお題目に大国が介入していくんだよ。最もその大国もメリットの少ない地域に対しては腰が重いけど」


オーディヌスの人類が地球人よりも平和主義と言う訳でなく精霊と言う抑止力が効いてるだけなんだろう。各国がエルフィンの同盟に積極的なのはエルフィンが精霊に好かれているエルフの国だってのが大きいと思う。


「人種か…。あそこの国との問題も解決しねえとな」


周辺諸国の中で唯一エルフィンとの同盟に難色を示している国がある。

ドワーフの国、ヘイムランドがそれだ。


「ドワーフですか。でもガーグさんってドルムーンにドワーフの友達がいましたよね」


「ありゃ個人同士だからだよ。情けねえ話エルフとドワーフの争いは餓鬼染みたとこがあるからな」


データボール参照ドワーフ


功才君、久しぶりにデータボールを使ってくれましたね。

ドワーフはエルフとは対照的な人種なんですよ。

男女共に背は低く筋骨隆々で体毛が濃いんです。

性格は良く言えばおおらか悪く言えば粗暴。

酒や喧嘩が強い者、鍛冶や細工の腕が巧みな者が尊敬されます。

ちなみに女性ドワーフを好む猿人族の男性もいるみたいですよ。


本当の意味でのD専ってか。

つうかドワーフって、殆どガーグさんじゃん。


「なんでドワーフとエルフって仲が悪いんですか?」


「あまり言いたかねえんだけどよ。ドワーフ連中に言わせりゃ俺達エルフは無駄に背が高く美意識の固まりで頭が硬くナヨナヨしてんるんだとよ。うちの奴らが言うにはドワーフは筋肉ダルマの髭面で美しさがなく酔っぱらいで粗暴なところが嫌らしいな」


えーと、これ突っ込んで良いんだよね。


「ガーグさんにドワーフの血は流れてないんですか?どう考えてもエルフよりドワーフに近いんですけど。ガーグさんが直接ヘイムランドに行けば即解決するんじゃないですか?」


ガーグさんはドワーフと気が合いそうだし。


「でもコウサ今度はガーグさんがエルフだって証明はどうするの?デュクセンの時みたいに大人数のエルフ人達を引き連れていったら誤解されちゃうよ」


「ヘイムランドの外交関係者ならガーグさんの顔を認知していると思うよ。とりあえず何かの護衛とかの依頼を受けてヘイムランドに一回行ってみませんか?多分つーか絶対にガーグさんは馴染むと思いますし」


―――――――――――


それでギルドに来たんだけど変な事言わなきゃ良かったなー。


討伐依頼:ヒュドラ

場所:ヘイムランド

ヘイムランド近くの森に再生能力を持つ魔物ヒュドラが現れました。

ヒュドラ討伐の為に複数の冒険者を募集します。

依頼主:ヘイムランド


ザコ的選択肢

1・依頼書を破棄して見なかった事にする

2・ヘイムランドの同盟は第三国に依頼する

3・ぶっちゃっけドワーフ無視しても良くね?

4・きっとヒュドラは英雄や勇者が退治してくれるから関わる必要なし


(よしっ、全部採用だっ。ならこの依頼書はゴミ箱にお引っ越しをしてもらいましょう)


俺が依頼書に手を掛けようとし時、横から別の手が伸びてきた。

この手の持ち主に依頼を譲るのは、奥ゆかしい日本人ならではだよな。

うん、譲り合いは大切だしねっ!


「ザイツ、良い依頼を見つけたじゃねえか」


「いやガーグ王子様、ヒュドラっすよ。危険ですって止めましょうよ、ほらっ女性は爬虫類が嫌いですし」


「セシリーやハンネンスの嬢ちゃんは森育ちだから平気だろ?それにお前の彼女はヘビを捕まえて食うじゃねえか」


「ですよねー、メリーは蜂の子もヘビも平気ですもんねー」


こうなりゃドワーフの冒険者を盾にして俺は後方支援に回る。


頑張って書きためを作らなくては

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