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ザコとミントの出会い

フルアーマ少女の名前がでます。

フルアーマ少女今回も残念に

side ロッキ


「それで功才君は、その少女に興味を示しましたか?」


「いえ、全く。何か焦っている感じでした」


美少女に興味がない理由はなんとなくわかります。

幼なじみに2人の美少女がおり、家族に芸能人がいる功才君にとって美少女の存在は対して珍しくないでしょうし。


「ふむ、その少女は何か言いましたか?」


「少女がマクスウェル様わかりましたと、呟いた後から功才殿が焦り始めた感じがしましたが」


それだけで、焦るなんて功才君は相変わらず臆病ですね。

うん、安心しました。



side 功才


マクスウェル家

ブラングルを領地にもつデュクセン皇国の伯爵家。そして俺は最近マクスウェル家のある男の名前をよく聞いていた。


デュラン・マクスウェル


マクスウェル家の次男にして精霊魔法の使い手。


デュランは俺がオーク退治をする前に、精霊魔法を派手に使いまくってオークを退治していたらしい。

畑で派手に精霊魔法なんて使うと、結果は簡単。


畑にはオーク以上の被害がでる。

でも相手は貴族様、農家は泣き寝入りするしかない。

当然、畑に被害をださない俺の退治方法に人気が集まる。

つまり、デュランの出番は激減。

デュランは、自分の活躍の場を奪われたと憤慨したに違いない。

そしてあの、フルアーマ少女。

フルアーマは騎士の証。


フルアーマ少女は、マクスウェル家に仕える騎士か、その家族と考えるのが自然。

つまり、デュランに俺の正体がばれたんだよな。


それなら俺がとる行動はただ一つ。

ブラングルから、いやマクスウェル家の領内から逃げてやる 。

宿を引き払い、ギルドのおっちゃんに紹介状を書いてもらったら直ぐ逃げるんだ。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ブラングル冒険者ギルド


「おっちゃん、おっちゃん。マクスウェル領外の冒険者ギルドへの紹介状を書いて欲しいんすよ。できたら今すぐにお願いするっす」


「ザコ、旅支度で紹介状ってブラングルから出るのか?」


「詳しい話は勘弁して欲しいんすよ。お願いするっす」


お願いをするんだから、俺はきちんとギルドカウンターに頭をつけてお願いをしている。


「いいけど、お前に客が来たみたいだぜ?」


ギルドのおっちゃんが、指差す先にはフルアーマ少女と銀色の髪の美男子。


フルアーマは、俺を見つけるとニヤリと笑った。

「ザイツ君みつけたよ。マクスウェル様、あの男がお探しのオーク退治のザイツです」


「ふむ、ご苦労。ザイツとやら済まぬが、話をしたい」


「いやー、俺みたいなザコと話をしたら貴族の名前が汚れちゃうっすよ?それに俺はマクスウェル様の領内から自己転出させてもらうっすから」


「我が領内から居なくなるか、それは残念だ。それなら僅かでも礼をせねばなるまい」お礼参り?


「いやいや、高貴なマクスウェル家のご次男様とお話できだけでお礼は充分っすよ」


「何か勘違いをしてないか?私の名はシャイン・マクスウェル。マクスウェル家の長男だ。そしてお前に接したのが、ミント・ブロッサム」


「ミントだよ。これからよろしく頼むよザイツ君」


ニコリと笑いながら、ミントが手を出してきた。


「これから?」



「ザイツ頼みがある。君の旅にミントを同行させてくれないか?」


地獄への道案内人って、意味じゃないよな。



「シャイン様、何故っすか?」


「ブロッサム家は我が家に仕える騎士の一族でね。ブロッサムの娘のミントにザイツの戦い方を学ばせたいからだよ」

「ザイツ君、僕を無視するのかい?腕が疲れちゃうじゃないか」


ミントが騒いでいるけど無視をしておく。

握手イコール契約を認めた事になるし。


「戦い方なら、同じ精霊使いのデュラン様がご適任かと思いますが」


「ザイツ君、僕を無視するのかい?ねえザイツ君ー」


ミントは、まだ無視。


「あれは駄目だ。民の事を考えれぬ馬鹿は、皇国騎士団に送り鍛えなおしている」


「条件があるっす。それを認めてくれれば、旅に同行してもらうっす」


「まっ、まさか旅の条件は可愛い僕を自由にさせろ、なんてイヤらしい事じゃないだろうね」



「うむ、まず聞こう」


1人で、騒ぐミントを、シャイン様もスルーした。

この人は信用できる。


「デュラン様を始めとする貴族に手出しをさせない事、許可なく精霊魔法を使わない事、最後にあの暑苦しい鎧を着ない事。この3つっす」


「シャイン様も僕を無視?それにザイツ君、その精霊魔法と鎧がない僕は無力な少女なんだよ。はっ無力な僕を無理やり。ザイツ君、キミって人は」


「ザイツ、その訳を聞かせてくれないか?」


「ミント様は可愛らしい容姿をしており、しかも騎士の家柄っす。2人旅なんてしたら貴族の嫉妬の対象にしかならないっすよ。精霊魔法を使えるのは、精霊魔法を買える家の娘だという事っす。つまり身の代金目当ての誘拐の危険性があるっす。鎧はあんなのをつけていたら長旅なんて無理っすからね」


「ザイツさすがだな。認めよう」


「ザイツ君、だったら僕の手を握ってくれよ。もう痺れてきたよ」


ミント、まだ手をだしてたんだ。


side シャイン


ザイツは、ミントと握手をすると、ギルドを出て行った。

思わず安堵の溜め息を漏らしてしまう。

ザイツの話は、数週間程前にデュクセン皇帝から聞かされた。

弟のデュランがザイツという冒険者に復讐を企ているから、何としても阻止をしろと。

普段は剛毅なデュクセン皇帝が青ざめて震えながら伝えてきたんだ。デュランの悪評は前から目に余る物があったから、皇国騎士団に入団させて鍛え直す事にした。

そして私はザイツの事を、独自に調べ始めた。

戦い方は面白いが、皇帝が怯える力では、決してない。

しかし敬愛するデュクセン皇帝には、安心してもらいたい。

それならザイツに鈴をつける必要がある。

下手に知恵が回る奴なら、ザイツは警戒するだろう、しかし不真面目でもいけない。

だからミントを選んだ。


side ロッキ


「ミント・ブロッサムがザイツ殿の旅に同行する様です。しかしあのデュクセン皇帝に何をおっしゃったんですか?」

 

「簡単ですよ。私の可愛い弟子を、お前の所の馬鹿貴族が傷つけなるなら、デュクセン皇国で本気で暴れますよと言っただけですよ」

ミントをヒロインにするかどうか悩み中です。

思ったより面白いがキャラになりそうですし。

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