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センエース  作者: 閃幽零×祝百万部
第B章 美少女中学生は同棲している先生とハグがしたい。

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25話 緊急で動画をまわしています!


 25話 緊急で動画をまわしています!


 10回目のタイムリープを行った。


 地下五階、いつもの空洞に降りると、龍は変わらずそこにいた。

 紅蓮の鱗が、洞窟内の薄暗い光を鈍く弾いている。


 スマホを浮かせて配信を開始する。

 カメラアングルを軽く調整し、龍の姿がちょうど画角の中央に収まったところで、俺は口を開いた。


「こんにちは、みなさん。センエースの革命チャンネルです。今、緊急で動画をまわしています。見えるでしょうか。奥の方に、炎龍が見えますね。まごうことなきS級のモンスター。今日は、偶然見つけた、あの超強そうなS級の龍に挑むつもりです。俺、今日、死ぬかもしれません」


 わざと声のトーンを落として、深刻そうに続ける。


「命がけの戦いになるでしょう。ぜひ、応援してください」


 コメント欄が、すぐに動き始める。


『S級はさすがにやめとけ』

『でも、今のセンなら……』

『人が死ぬとこ、見てみたい』


 心配する声と、期待する声と、なんかやばい声。

 『俺みたいな大したことない配信者がS級の龍に挑む』というのは、やはりかなりの引きがあったようで、始まったばかりだというのに、いきなり同接が800を超えた。


 いつもより速く流れていくコメントの数と同接数を横目で確認しながら、俺は内心、にやりとする。


「――じゃあ、行きます。俺の勝利を、できれば祈っていただきたい!」


 そう叫んでから、剣を構え、龍に向かってダッシュした。


 俺の特攻を前に、龍がいきり立って咆哮を上げる。

 地響きのようなうなり声とともに、太い尻尾が爆速で俺に向かってくる。


 ゴキゲンにご自慢の尻尾攻撃をしてくれているところ悪いが、

 ……ぶっちゃけ、もう、予備動作から何から完全に把握できている。


 尻尾の一薙ひとなぎを、ギリギリのところでかわす。

 そのまま踏み込んで、


「パーフェクト・ギャラクティカ・一閃!!」


 エンタメも忘れない。

 俺の剣撃も、それなりにマシになってきた……が、この名前に関しては、完全にただの冗談。

 テキトーにアホを叫んでいるだけ。


『ボケている場合か』

『そのネタ好きだな』


 コメント欄では、すぐさまツッコミの嵐が起こった。

 楽しんでくれて何より。


 俺の剣撃で龍は一瞬だけノックバックしたが、すぐに体勢を立て直し、爪の連続攻撃を仕掛けてきた。

 剣の腹で、一つ一つ丁寧に受け流す。


 キィン! キィン!


 小気味いい金属音がダンジョン内に響き渡り、なかなか見応えのある殺陣たてになった。


 合間をって、こちらからも一撃、二撃と刻んでいく。


「グォオ!」


 ダメージを受けた龍がふらつく。


「――よし……いける……」


 正直、余裕。

 もう完全に、勝ち筋が見えている。


 少し余裕が出てきたところで、俺は、ちらりとコメント欄に目をやった。

 そこで、異変に気づく。


『この龍、本当にS級か? なんかよわくね?』

『センに全然攻撃あたってないやん』


 やばい。

 あまりにもうまく対処しすぎて、龍が弱く見えてしまっている。

 それはダメだ……


 すげぇうまい人のゲーム実況とかを見ているとおちいりがちな現象。

 実際には超強い敵でも、『楽に倒しているところ』を見せられると、『この程度の敵なら俺でも倒せるかも』と思ってしまうもの。


 配信映え的に『順調すぎる展開』はよろしくない。



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たった10回のタイムリープでS級の龍を倒すとは
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