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微笑みの遺言  作者: 鳳龍麒亀
第五章
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暴かれる善意

欲望の渦に呑まれ、施設は亀裂を深めていた。

杉山による記録の改ざん。

陽子の自己申告の記録ファイル。

三宅の過去のクレーム事案まで、匿名で投書が舞い込んだ。


そしてそれらの“証拠”の中に、ひときわ異様な書類が紛れていた。

「……これ、なに?」


高峰が差し出したのは、一通の茶封筒だった。

中には、日付のない“遺言補足書”。そこには――


『遺産の譲渡先については、私の手記を見て判断されたし。

最もよくしてくれたのは、“あの子”だ。』


名前の記載は、ない。

しかし、「手記」とされた日記帳には、日々の記録とともに、“名前ではなく、呼び名”で綴られた文章が残っていた。


「天使の子」「嘘つきの仮面」「昔の男」「長い時間を生きた犬」「孫のような青年」……。

誰が、どの人物なのか?


関係者たちは推測し、互いを牽制しながら、次第に“誰が悪か”を暴くゲームへと変質していった。


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