折居にて
僕は死んだ。胸ポケットに電車の片道切符を入れて。
夏の終わりのよく晴れた日のことだった。無造作に積み上げられたテトラボッドの上に、小さなPTP放送 シートの山を作った。風波で崩れたかもしれないけれど。
外気に触れて少しずつ身体の生暖かさが抜けていく感じがした。
夜の大きくて無機質な闇が下の隙間にちらついていた。
枷が外れた日、真夏の寒いベッドの上で、あいつらを一蔑できたような気がする。
血温かい君の後ろ姿くらいは見たかった。
最後の夢が終わった。
僕は死んだ。死んでいたかった。
ちょっと長い詩みたいな、小説と言うには短いものです。
歌の歌詞を書くための参考に作った、いわば駄作かと思います。
共感してくれる人が居たらいいなって、遠い昔の得体の知れない巨きな不安みたいなものを表現できてたらいいなって思います。