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Pledges Exchanged

ご閲覧ありがとうございます。

私(筆者)は日本語が第二言語なので、ぎこちない文章で先に謝っておきます。

「勇者くん・・・」


部屋のドアがギーギー開いたら、魔女帽子を被っている小柄な女が入って来た。


「魔法使いさん?どうした?」


「もうすぐ魔王との決戦だから、今の内に気持ちを伝えたいの・・・」

魔法使いは赤面し、目を逸らした。

「私、勇者くんのこと・・・ああ、恥ずかしくて言えない!ごめん、明日出直す」


魔法使いは部屋から抜け出そうとすると、


「なら僕から言わせてくれ」

と勇者が言い出した。


「へ?」


勇者は顔が赤くなっても、振り向いた魔法使いから目を逸らさなかった。


「僕は、魔法使いさんのことが好きだ」


魔法使いは震るいながら顔を手で覆った。

「本当に?」


「本当だ」


「なら、討伐が終わったら・・・」


「討伐が終わって帝都に帰ったら、魔法使いさんにプロポーズする。約束よ」


「ん・・・嬉しい・・・じゃ、私もう寝るから、よい夢を」


魔法使いは廊下に逃げ出した。


---


数日後


「勇者さん、待ってください。この川を渡ったら魔界に入ります。渡った途端魔王が迎撃する可能性は高いです」

「分かった、神官さん。じゃ、今の内にバフかけよう」


パーティーの四人、魔法使い、神官、バード、と勇者、がバフをすべてかけたら、川の石橋を叩いて渡った。皆が対岸に着いたら、


「あははははは!ようやく妾に挑みに来たのか、勇者よ!」

と声が響き渡った。


「魔法使いさん!その声をトレースしてくれ!」

「トレース完了!声は、あの崖の上から来たの!」

魔法使いが指差した崖の上に、人間の形をした影が立っている。



「妾は魔王、降る星の祝福をさづけらるる者なり。人間風情の力で妾を倒さると思わざれ!」


影は、崖から空中に跳躍した。


「あいつ、飛び降りる気か?!その高さから、誰でも落下ダメージで死ぬ・・・!」


影は落ち始めたら、形が稲妻に囲まれた黒い煙雲に化けた。煙雲は地面に衝突して、土煙を広く上げた。


「ケイイヲヒョウシ、チョウセンニオウゼン。キサマラノチカラ、ハイケンサセテモラオウ!」

これは、もう人間の声ではない。悪夢のように、この声は勇者達の頭の中に響いた。


「「竜の囁きドラゴンズ・ウィスパー」だ!耐発狂バフをもう一度かけるね!」

バードの言う通り、土煙が収まると、そこに立っているのは人間ではなく、竜だ。


光を一条さえ反射しない漆黒の鱗に覆われている竜。


勇者はめげずには剣を掲げた。

「一撃で仕留める!神官さん、バードさん、エンチャントを!」

「「ホーリーエンチャント」!」

「「雷炎エンチャント」!」


聖なる力は魔界を滅ぼす力。雷炎は浮世を滅ぼす力。なら、両方のエンチャントを持つ剣は、神以外に切れないものはない。


「私からも!「オーバークロック」!」

「ありがとう、魔法使いさん!」


電光石火のように勇者は竜の元に突進し、竜の心臓を狙って剣を突き刺した。


「よい計画であるぞ。その剣が妾の心臓に当たらば、妾は死のう。だが、その剣じゃ降る星の祝福を得たる妾の鱗は破れぬ」


勇者の剣は魔王の鱗に当たって、砕け散った。


「何?!」

「勇者くん、一旦下がって!ここは私に任せて!「業火インフェルノ」!」

魔法使いの足元に、大きな魔法陣が紫に輝いた。そして、魔王の周りに地面から紫紺の炎が噴出し、魔王を囲んで焼いた。


自然現象の中、青い火より熱い火はない。だが、高級の魔法使いは青い火よりも熱い紫紺の火を生み出せる。どんな生物でも、存在するはずのない紫紺の火に晒されると生きていけない。


それでも、魔法使いの紫紺の炎が収まったら、そこに魔王がまだケロリと立っている。


「勇者なら面白い決闘が出来ると思えど、これは中々つまらぬ。あ、戦いを終わりにする前、貴様らの顔をよく見たいので、人間の姿に戻ろう」


竜の体から目が眩むような閃光が放たれ、目を戻すとそこに立っているのは竜ではなく人間の女性だ。


いや、人間な訳がない。顔以外、全身は鱗に覆われている。鱗と同じく、漆黒の髪は光を反射しない。それは魔王に違いない。


「さ、今度は顔を拝見させて貰おう」

魔王は勇者に歩み寄った。


勇者達は攻撃が一切効かなく、恐怖に陥れられた。


でも、勇者に後ずさることは許されていない。だから、勇者達はただ魔王の前進を待つことしか何も出来なかった。


魔王は勇者の顎に手を当てた。

「へ・・・よく見れば、勇者よ、中々可愛い顔ではないか」


「・・・」


勇者はなにも答えなかたったが、魔王の表情がにわかに明るくなった。

「勇者よ、妾によい案がありぞ。よく聞け。討伐のことを忘れて、妾の弟となれ」


「・・・え?」

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