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腹が背中にくっつくことはない

どうも。こんにちは。

弦間 和将です。

どうぞ、最後まで読んでください<(_ _)>

俺はカオリとの約束の時間まで何をしようか迷っていた。


こう言うとなんか彼女みたいな感じになるが、そんな訳ない。逆だ。

嫌な女だと思う。


できるならば、クエストを受注して金を稼ぎたかったが、クエストには二日かかるものが一番短いようなクエストしかなかったので待ち合わせの時間には、当然間に合わない。

レベルが1の俺にとってはなおさらだ。


つまりクエストを受けることができない。


そして俺がだした答えは門の周りのモンスターを狩るということだ。


クエストを受注しなくても、キラーラビットとかいうモンスターはギルドに持っていって取り引きすると、お金になるらしい。


さらに微量だろうが経験値になる。


俺の足はすでに門へと進んでいた。


どうやらこの国には二つの門があるらしく、アキラと来た門はパータル門というらしい。

俺は逆方向にあるカーシャル門へと向かった。


カーシャル門の付近は農村エリアらしい。

確かに、徐々に過疎化していると思う。


畑が広がっていて、水滴をまとった野菜。

とても綺麗な光景だ。


「『スプリングウォーター』!!」


急に横から声がして俺は約二メートルほど飛んだ。


ギネス記録は突破できるレベルだった。

つまり、誰でもギネスに載れるということだ。

みんなも諦めずにがんばろう!

ぜってぇ許さねぇ!


俺は声の主を半殺しにしてやろうかと思った。


「おい! 急に大声出すんじゃねぇよ! めっちゃビックリしただろうが!」


「ひえぇぇ! ご、ごめんなさいごめんなさい! ただ水やりしてただけなんです!」


「うん。オッケー!」


俺は今までに見たことのないような爽やかな笑顔で即答した。


普段の俺なら絶対に許したりしない。

だが、今回は俺の本能が怒りを消火したらしい。


そう。本能的にこの()を好きになった。

つまり一目惚れ、というやつだ。


その白い肌に黒真珠のような瞳。

農民ならではの質素な白い服。

肩までしかない黒い髪、まだ幼げが残る小柄な体格。

怯えるような感じがまたとてつもなく可愛い。


まさに俺のどストライクだった。


いや、ロリコンじゃねぇよ!?

ロリコンじゃないよ!

多分ロリコンじゃない。


······ロリコンじゃないよね?


だんだん不安になってきた。

だが、そんなことを心配している場合ではない。


「えと、いきなり怒鳴ったりしてごめんね?」


「······」


返事がない。

もしかして嫌われたかな。


「あはははははは······ えーともし良かったら名前教えてくれない?」


露骨だなおい。


「······ィです」


ん? よく聞こえなかった。


「ちょ、ちょっと耳が悪いんだ。もう少し大きな声でお願い!」


「マ、マリーです!」


ほう。マリーか。

かわいい名前だな。うん。


「君はここら辺に住んでるの?」


なんか幼稚園児と話しているみたいになった。


「はい。で、では失礼します」


「え、あ、うん」


彼女は別れの言葉を告げると早々に立ち去って行った。


まぁいい。

あの子の名前がわかったということだけで幸せだ。

ちょっとストーカーっぽいな。

自分でも引くわ。


俺はいい出会いを与えてくれた神様に感謝して、カーシャル門へ再び進んだ。


────────────────────────


「······いないなぁ」


広大な草原で一人呟いていた。


門を出ると平原の奥には森、山があり、青々としていた。


こういう世界は奥に行くにつれてモンスターは強くなる。

ダンジョンでも同じだろう。


しかし、その肝心のモンスターがいない。


見当たりもしない。


話によると、春はモンスター達の活動が活発になる頃らしいが······


この感じだとほかの冒険者がもう狩ってしまったのか、たまたま運が悪かった、ということだろう。


俺は諦めてギルドに戻ることにした。


────────────────────────


時計を持っていない。

これが不便なことだと初めて思った。


今まで常に携帯や腕時計を持っていたから時間を確かめるのに困ったことがない。


しかし、この世界に時計があるのだろうか。


俺はギルドに戻ってすぐに例の受付嬢に時間を聞いた。


「えーと、今は二十七時ですね」


「ありがとうございます」


俺は軽く礼を言うとギルドの酒場のテーブル椅子に座った。

酒場にはたくさんの人が集っている。

中にはいかついおっちゃんもいる。


はっきり言うと関わりたくない。

怖すぎる。


今思えば朝から何も食べていない。

いや、昨日のラオギから何も食べていない。


酒場には肉やらスープやらのいい香りが漂っている。

ステーキやサラダなどを仲間と一緒に食べている冒険者達を見ると実に楽しそうに見える。


はあ······お腹空いた。


俺は大きなため息をつき、テーブルの上で彼女達を待った。


どうも。こんばんは。

弦間 和将です。

実は今授業中で、自習なんです。

誰得だよ、その情報。

ということで、熱中症にならないよう、お気をつけください。


七月某日

岡山県某所にて

数学の自習中にスマホで投稿しつつ

弦間 和将

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