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綺麗な花には刺がある

どうも。こんにちは。

弦間 和将です。

最後まで読んでいってください。

よろしくお願いします。

目が覚めると、もう朝だった。


意外と快適に過ごせたこの場所はまた世話になるかもしれない。

いや、極力ならないようにしよう。


「さて! 今日から冒険者だ!」


俺は立ち上がってギルドへと足を向けた。


───────────────────────


ギルドにはまた集まりができていた。


どうせまたあの美人さんだろう。

やっぱどの世界でも同じだな。

顔がいいやつは人気があるものだ。


また無視してギルドに入ろうとした。


「ねぇ! そこの君!」


ん? 俺のことか?


「はい? 僕ですか?」


そう言いながら振り向くと、俺は驚愕のあまり開いた口が塞がらない状態になっていた。


「そうだよ! そこの君だよ!」


そこにはなんと、あの美少女がいたのだ!


「は、はい? ぼ、ぼくでしゅか?」


「なんで二回目言ってんのよ。だから君のことだよ」


素直で純粋な俺は動揺を隠し切れなかった。

この美少女は俺に縁はないと思っていた。

だが、違うようだ。


俺の異世界生活はハーレムものになるの?

それならそれでいいかも!デュフフ······


全然純粋じゃなかった。


「なにニヤつかせてんのよ。少し引くわ······」


素直なのは本当らしいな。


「ん! っんん! で、俺にように用? ですか?」


おいーーー!

なんで敬語使っちゃってんの!?


どうやら無意識に相手の方が上だと判断したらしい。

さすが、ボッチの高校生活を三年間耐えただけある。


まぁ単に親がガチギレするからなんだけどね。


「私の名前はカオリ。あなたは確か······ヒロミだったかしら?」


いや、それ日本の有名人だから。

だしちゃいけないやつだから!


「ヒロミさんじゃなくてヒロキな。っで、何の用?」


本日三回目の何の用? である。

早く言って欲しい。

こちらは金がなくて早くクエストに行きたいのだ。


「あなた、私のパーティに入らない?」


……いやいやいやいやいやいやいや!


何言っちゃってんのこいつ!?

俺まだレベル1だぜ?

あ、そういうことか……


「はっ! どうせ俺の防具狙いだろ? それなら諦めろ。もれなく俺がついてくるからな! 俺だって取りたくても取れないんだからな!」


「え、そうなの? それじゃ意味ないわね…… じゃあさよなら。頑張って生きなさいよ」


 そう言って彼女は俺から離れていった。


 ふぅ。

これでやっとクエストを受けに……


 急に俺の右腕のブレスレットが光りだした。


「え? な、なになに?」


 俺は適当にブレスレットのいろんな所を触った。

 

──ちょっとー! 榎宮君、なにしてるんですか!


「うっわ! びっくりしたなおい! 急に大声出すんじゃねえよ!」


 耳もとまで近づけていたので鼓膜が破れそうな音に俺は少し頭が沸騰しかけた。


──す、すいません······ ってそうじゃないわ! 榎宮君! あの誘いを断っていいんですか!?


「え? あのカオリとかいう美少女の誘いか? いや、だってあれ装備狙いだし」


──確かに榎宮君は求められてませんけど、今がチャンスですよ! あの誘いを受けてください!


 おい。こいつなんなの?

サラッと毒舌でしたよこの天使······

毒の舌を持つとか巻き貝なの?

アンボイナなの?


 と、俺の無駄知識が脳内で炸裂している内にあの美少女はまたたくさんの男達に這い寄られていた。

 

 邪神かよ。

まぁ当然彼女は気づいているようだが。


「はぁ······ よく分からんがあいつのパーティに入れば魔王討伐できるのか?」


──そうですそうです。頑張ってください!


「まぁやってみるか」


 俺は彼女へと近づいていった。


「なぁ、君さ。俺をパーティに入れてくれないかな」


「は? 別に君はいらないよ。装備が欲しかっただけだから」


 こんのアマ······


「いや、待ってくれ。この装備は俺の強さに比例するって知ってるか?」


「そりゃもちろんだよ。特殊(ユニーク)装備なんて常識だよ」


 こいつは余計な一言がなかったらかわいいのにな。

もったいないお化けでるぞ。


 俺はこめかみに青筋をたてながら話を続けた。

 

「だろ? なら君もわかるはずだ。俺さえ強くなればパーティのかなりの戦力になるって」


「いや、まぁ確かにそうだけど······」


 よし。これで崩れた。


 準備ができたらあとは畳み掛けるだけ。


「君のパーティがちょっと俺のレベルアップを手伝ってくれるだけで役に立つと思うぜ? だから俺を入れてくれ」


「うーん······ よし、決めた。パーティで相談してくる!」


 それ、決めれてないですよ。

何一つ解決できてないですよ。


「わかった。んじゃあ待ち合わせしよう。どこで何時に集合だ?」


「じゃあ二十八時でここね」


「······は? ちょ、ちょっとごめん。二十八って言った?」


 何言ってんのこいつ。

一日は二十四時間しかないんだよ?

ついに口だけじゃなくって頭まで悪くなっちゃったの?


「そうよ。二十八よ。何か変なこと言った?」


 カオリはさもあたりまえのように自信を持って言う。


 いや、待てよ。あたりまえ?


「えーと、カオリさん。俺はこの世界、じゃなくて国に訪れて間もないからちょっと時間がよくわからないんだ。説明してくれないか?」


 ここは丁寧に言った方がいいだろう。

偉そうに言うと誰だって腹が立つ。


 だが、彼女は違った。

誰でも、の中に入っていなかった。


「カオリなんて気安く呼ぶんじゃないわよ。って時間が分からない? どの国だって同じでしょうが。ほんとに何言ってんの?」


 こいつぅぅ!

絶対覚えとけよぉ!


 ちなみに俺にツンデレ属性は通用しない。

ツンは嫌いだ。デレだけでいい。

この世界がもしデレだけでできていたらもっと平和だったろうに。


「いや、まぁとにかく教えてくれ」


「はぁ······ 何がなんだかわからないけど仕方ないわね。あのね、この世界は五十時間で区切られているの。日が出るのが0時。つまり日が暮れるのはだいたい二十六時から二十八時くらいじゃないかしら。わかった?」


 カオリは苛立ちを隠しもせず手を組んでめんどくさそうに説明してくれた。


 そうか。初めて知った。

ここは元の世界とは違うんだな。

いや、一日長いなおい。

と言ってもアキラと過ごした時は別になんとも感じなかった。

つまり、長さは同じだが一日を区切った単位を細かくした、という感じだろう。


「わかったよ。ありがとう」


 俺はちょっと笑顔で答えた。

これくらいは俺だってできる。

社交辞令だ。


「なにニヤついてんのよ。キモッ! やっぱあんたはいらないわ」


 カオリはなに? 童貞? 死ねば? という目をしていた。


 いや、でもほんとそれだけは勘弁して欲しい!


「いや、本当にすいませんでした。ニヤついてすいませんでした。だから許してください」


 俺は心の中にいっぱいになった怒りをなんとか抑えて頭を下げた。


「仕方ないわね。相談してあげるからもう帰っていいわよ」


「じゃあ、ここで二十八時な。絶対来いよ!」


「はいはい······」


 え、なんか諦めかけられてるんですけど。


 まぁいっか!

チャンスを得ただけでもラッキーだ。

このチャンスを逃す訳にはいかない。


 次集まるのは二十八時。

朝を六時だとすると、夜の八時頃か。

時計ないからわかんねぇ!


 本当に異世界にきた初日のことは夢じゃないのだろうか。


 本当に魔王討伐なんてできるのかなぁ······

どうも。こんばんは。

弦間 和将です。

最近、初の感想をいただきました!

とても嬉しい······

これからもよろしくお願いします。

ところで、実は昨日パイレーツ・オブ・カビリアンを見に行ったんですけど、やはり名作。

ジョニーゲップ(失礼極まりない)さんはハリウッド俳優に欠かせませんな!

ということで、みなさんもお暇があれば見に行ってみてください。

映画館へレッツゴーー


七月某日

岡山県某所にて

内田真礼のグッズを眺めてニヤニヤしつつ

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