ランガレルアの本部
とりあえず保健室にたどり着いた。誰もいないようだ。ベッドに横になり目を閉じる。するとすぐに意識が遠くなった___
目を開けると見たことのない真っ白な部屋に俺1人が立っていた。
「どこだよここ…」
周りを見渡すとスイッチのような物が壁に付いているのが見えた。
「こんな小せぇの普通、分からねぇだろ…」
スイッチの場所に行き押してみた。
「何も起こらねぇな」
と、思っていると、いつの間にか後ろの壁に扉が出現していた。そこまで行き、扉を開けた。光が溢れて何も見えなくなった。
「うっ?!…」
目をそっと開けると金髪ショートカットの美少女が俺の顔を覗くように見ていた。
「大丈夫です…か…」
俺はその言葉を聞くと、数秒止まった
「うわっ?!」
俺は少しビックリして後ろに下がったすると何かに当たった。
「いって!なんだ?」
後ろを振り向くと、ゴツイおっさんが立っていた。
「ガッハッハァ!大丈夫かい?他人間!」
他人間?聞いたこと無い単語だ。
「大丈夫です。すみませんぶつかって…」
「あの…すみませんここに来たばかりで悪いのですが、頼みを聞いて欲しいんです。」
「頼みと言われても、ここがどこか分からなくて、君の名前も…なんて呼べばいい?」
「ガッハッハッハー!俺はベントゥだ!よろしくな!」
笑いながら背中を叩いてきた。
(聞きたいのはお前じゃねぇんだけどなぁ)
「私はレイアです。よろしくお願いします。」
「あぁ。よろしく。俺は…」
名前を言おうとすると頭の中に水色髪の女の子が顔にもやがかかり浮かんだ。
「大…丈夫ですか?」
「あ、ごめん…大丈夫だよ。俺は雄賀だ。よろしく…で、ここはどこだい?」
質問するとレイアは腕についた腕時計のような物を押した。すると、目の前に画面が表示された。
「うおっ?!すげぇ現実にこんな物が存在するなんて…」
「雄賀の世界はこの技術がねぇのか?」
この世界?画面には地図のようなものが表示されている。
「ここはランガレルア。あなたのいた世界とは全く違う場所です。」
異世界ってやつか?確かに2人が身につけてる服も装備と言った方がいいのかもしれない。
レイアは地図を指しながら話し始めた。
「ここはランガレルアのランガレルアという国です。」
「ん?ランガレルアのランガレルア?」
「ガッハッハ!おもしれぇ反応だな!」
「この国はランガレルアで1番大きい国だから、ランガレルアって名前がついたらしいです。今いる建物はこの国の真ん中に位置する元王城。現ギルド本部です。」
ギルド?やっぱり異世界にはそういうのがあるのか。
「そうか…何となく分かったけど…頼みってのは?」
レイアは少し改まると俺の目を真っ直ぐ見た。
「パーティに入って貰いたいの。パーティと言ってもギルドだけど…」
俺は少し考えると、口を開いた。
「悪いけど、断る。」