表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狐と狼 血風録  作者: 黒崎 真琴
3/4

第参幕 鬼副長の最期

 あの日の夜から、何故か心と体が軽くなっていた。土方さんのおかげなのかもしれない。とうの本人は今会議の真っ最中。僕は土方さんから「扉の前で待っていろ」と言われ、会議が終わるまで待たなきゃいけない。会議の内容は聞かなくても分かっている。でも、土方さんは僕を会議の中に入れない。理由は知らないけど。考え事している間に、後ろの扉が開き、土方さんが部屋から出てきた。

「お疲れ。土方さん」

明日あす、俺達は第一関門の警護だ。敵に攻められたら、攻撃に加わる。いいな?」

「はい」

僕は土方さんに明日の戦術を聞き、部屋に戻った。

(敵の大将と戦いたかったなぁ)


~夜~


 土方さんと別れた後、部屋に戻って眠りにつこうとしたけど、何故か眠れず縁側に出て月を見上げた。すると、騒ぐ声が耳に響いた。

(なんだろう?)

声がする方に歩いた。


 声のした方の近くまで来ると、聞いたことのある声が聞こえてきた。

(土方さんもいるんだ)

「土方さん、雷丸さんは?」

「寝かせた。あいつが一番疲れてるからな」

(嘘ばっかりだ。僕じゃなくて、土方さんじゃないか)

「けどな、あいつは酒は飲めねぇけど、話しやすい。お前らだってそうだろ?」

「確かに」「ああ」

土方さんが言った言葉に皆が同意した。いつの間にか、僕の目から涙がこぼれていた。僕は気づかれないように、静かに自室に戻った。


~翌日~


 五稜郭に新政府軍の奴らが攻め込み、僕達、旧幕府軍は今不利な状況だ。

「九尾。攻めるぞ!」

「はいっ!」


 でも、一瞬の悲劇だった。

≪ドーン!≫

耳に響く銃声音。すかさず聞こえた方を見ると

「土方さん!」

土方さんを抱え、林の中に身を隠した。

「土方さん!しっかりして!」

止血をするも、血は止まらなかった。また、自分の目から涙が溢れた。

「九尾…お前に…最後の…副長…命令だ……」

土方さんの必死の声だった。

「最後だなんて言わないで!!」

「新政府軍の奴らに…誠の意志を…見せてやれ……」

そう言って、土方さんは永遠とわの眠りについた。

「土方さあああああん!!」

僕の叫び声は戦場に響き渡った。

皆さんどうも真琴です。ニコニコ超パーティー、歌い手として出たいです。

Twitterのフォローお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ