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狐と狼 血風録  作者: 黒崎 真琴
1/4

第壱幕 最初で最後の兄弟喧嘩

☆九尾雷丸目線


 時代も変わり、武器も刀から銃へと変わる戦は、僕達新選組は圧倒的に不利だ。そう、まさに今の状態だ。戦の名は、『鳥羽・伏見の戦い』。

「土方さん、どうするの?圧倒的に僕達の方が不利だよ」

僕は隣にいる土方さんにそう伝えた。すると、土方さんは刀を抜き、

「九尾。覚悟はいいな?」

その答えとして、僕は頷いた。


 土方さんと一緒に林の中に入って行った。その時、大きな鎌が飛んでくることが分かった。

「土方さん!頭下げて!!」

そう言いながら、僕は土方さんの頭を抑えた。飛んできた鎌は竹を切り捨てた。武器の主は一目で分かった。

「久しぶりだな。兄貴」

風丸だ。前と姿はまるで違う。

「お前その姿……」

黒き髪で目は赤く、まさに闇から生まれた狐そのものだった。

「早く土方歳三の首をよこせ」

「ただではやらない。土方さんは僕が守る」

僕は全身に力が入った。


☆土方歳三目線


九尾の姿は奴とは全然違った。髪は白く、目は金色に輝き、尾も九本生えていた。その姿は、『人間を守る九尾の白き狐』だ。


☆九尾雷丸目線


「一騎打ちで決めよう」

 僕の提案だった。

「面白い。俺が勝つ」


 勝負は一瞬で終わった。僕の額当ては砕け、風丸は倒れた。

「俺の負けだ。さあ、首を斬れ」

風丸は負けを認め、起き上がり、真っ直ぐな目で僕を見て言った。僕はそれに応え、風丸の首を切った。風丸があの世に行った頃には戦いの音が止んでいた。


そして、風丸の死から僕は『死の煉獄』へと入っていった。

シーズン2作りました。

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