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オレの友人

オレの友人


 春男にも変わった友人は多いが、なぜかオレにも春男以外でもう一人変わった奴と仕事には一切関係なく、付き合いがある。

 直接の友人とまではいかないが、たくさんの人数の友人と会うと必ずそいつもいる、そんなやつだ。高校時代三年間一緒だったが、べたべたした付き合いでもなく、まったく合わないわけでもない、そしてそのまま卒業後もたまに会う仲になっている。

 そんな奴から珍しく手紙が届く。

「梶?あー…あいつか。なにか不幸でも?」

またまた珍しく春男が思い出したようだ。しかし、なぜに不幸を思い浮かべるのか。

「いや結婚式の知らせだ。げっ!」

「なんだい?」

「奥さん20だとよ!若いな。」

「へぇ…。」

「なんだかなぁ…。」

 オレはため息をついた。いったいどんな生活をしたら、二十歳の子と仲良くなれるのか、オレは疑問でしかない。結婚式の奥さんの友人に期待しよう。

「あのさぁ。」

「ん?」

「どうして君と梶が仲良いんだ?」

「なんでと言われてもなぁ…。あいつはあれだ、スルメみたいな奴だからなぁ。」

「スルメ?」

「そ。噛めば噛むほど味があるやつなんだが…ま、見た目はな…。」

「へぇ…。辛口なイメージしかないけどなぁ。」

「あれが、またガサツに見えるんだ!ところが実際には繊細だし、気配りはすごいし、怒ったところは見たことがないし。まぁ、あいつの良さは一年側にいないとわからんな。」

「そうか…。」

 春男はくるりとパソコンの方を向いた。

 その後姿を見て、ふと思った。言わせてもらえば春男だって、決して付き合いやすいタイプのやつではない。というよりも話しかけやすいタイプではない、ということのほうが正しいか。この仕事をしていなければ、一生会わなかっただろう。

 似たようなタイプだからか、梶と春男は合わないようだ。

「なに、なんか辛口なこと、言われたのか?」

「いや?プールの授業で浮かんでいたら、水死体みたいだと笑われたくらい?」

「う。……そうか。」

オレは梶のことを話題に出し続けるのはやめた。おそらく梶本人はとくに悪気もなく言ったのだろう。しかし、春男はこっそり根に持っているようだ。そうでなければ、記憶力の悪いこいつが覚えているはずない。

「で、結婚式はいつだい?その日は絶対に来ないんだろう?」

「ん?ああ、そうか、えーと。」

 日程を言いながら、あとで梶にそんなことを言ったことがあるかどうか、こっそり聞いてみようとオレはひそかに思った。それと、作品の中に水死体やら、プール関係の描写が出てこないか、気になっていた……。


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