メルヴィリア
邪神から説明を受け、俺はモンスターを決めた。
「アイアンゴーレムの方にします」
『じゃあ、ここを押してください』
邪神が指を刺した場所に指を伸ばそうとした瞬間、すっとカタログが引き戻された。
顔を上げると、邪神はにこりと笑い、再びカタログを差し出してくる。
しかし、押そうとするとまた引っ込められた。
ニコッ、スッ
ニコッ、スッ
ニコッ………
……おさせてくれない。
嫌がらせか…?
「なんですか?」
『私のこと、邪神って呼ぶのやめません?可愛くないです』
「いや、名前知らないですし……」
『別に美少女でも女神でも呼びようがあるでしょう?』
相変わらず自己肯定感が高い。
名前を教えてくれない理由は謎だけど、上位存在だからとか、そういうやつだろうか。
『仕方ないですね。名前を教えてあげましょう。でも、そのあとで私以外を信仰したら許さないですよ?』
「ヤンデレみたいで怖いんでやめときます」
『ブッダとかキリストとかに浮気したら……壊します』
「今のすっごい邪神っぽいですよ」
『めちゃくちゃ可愛いってことですね?ありがとうございます』
とりあえず、このまま名前の件はうやむやにしてカタログを触らせてもらおう。
この邪神、ちょっとアホっぽいし、ごまかせそうな気がする。
『誤魔化せないですよ?私アホじゃないですし』
「そうだった……この人、心読めるんだった」
『読めないですよ』
「じゃあ、人の考えてることに返事しないでください」
『何訳のわからないことを言ってるんですか?名前を教えてあげるから、これからはそう呼んでくださいね?』
この世界だと信仰対象も違いそうだし、まあいいか。
そうなったら邪神を信仰するしかないんだろうし。
『メルヴィリアです。フルネームよりメルのほうが可愛いので、メルって呼んでくださいね』
「わかりました。わかったのでカタログ押させてもらっていいですか?」
『雑にあしらうのいくないですよ!あ、今のかわいかったですね……これからも活用しましょう』
「あ、押させてはくれるんですね……ありがとうございます」
メルが差し出したカタログを押すと、少し魔力が吸われる感覚とともに、カタログが小さな巻物へと変化した。
思った以上に魔力を持っていかれたらしく、頭がくらくらする。
『魔力少ないですねぇ……私の加護のせいですかね?』
「加護……?」
『はい。一応、私の力で転生させてるので、私の力がちょこっと混ざってるんですよ』
「そうなんですね……」
『私、魔法とか苦手なので、その影響で魔力が少なくなってるんだと思います。代わりに、破壊力は上がってると思いますよ。全体的に』
他の神のところのダンジョン主は、部屋を十個くらい作れるのが普通らしい。
少なくても七個とか……つまり、俺の七倍以上。ずるくないか?
その代わりに上がったのが破壊力らしい。
力が強くなるわけじゃなく、何かを壊す力だけが上がっているらしい。
普通に力を上げてくれればよかったのに。
『まあ、いいじゃないですか?私の加護ってだけで、他の誰よりも幸運なんですし』
「不利益を被ってるんですけど?」
『別に問題になるのは最初だけですし、よくないですか?』
確かに、ダンジョンポイントが貯まれば関係なくなる話ではある。
『じゃあ何の問題もないじゃないですか』
……ぐうの音も出ない。
「それで、これをどうしたらいいんですか?」
『ああ、それをダンジョンコアに飲み込ませたら魔物が出てきます。魔力は使わないので、さっさと出しちゃったほうがいいですよ』
「飲み込ませる……?」
『ぐっと押し当ててあげればいいです』
言われた通り、巻物をダンジョンコアに押し当てる。
すると巻物が消え、ダンジョンコアが強く発光した。
「目がぁ!?目がぁ!?」
一日に二回も目を焼かれるとは思わなかった。
『大丈夫ですか?なんか、すごい発光してましたけど』
「目がすごく痛いですけど、大丈夫です」
そう言って振り返ると、メルはサングラスをかけていた。
「分かってたなら言ってくださいよ!」
『なぜ、私が?』
「親切心のかけらもない邪神め……」
『次、邪神って呼んだら壊しますね』
「こわいめぅ」
『キッショいです。というか、呼び出したゴーレムが寂しそうですよ?構ってあげなくていいんですか?』
「え……?」
振り返ると、そこには鉄でできた雪だるまのような存在が立っていた。
手のひらに乗るほどのサイズの鉄だるまは、俺と目――らしきものが合うと、ぴょこぴょこと跳ねながら近づいてくる。
「……めっちゃ可愛い!?何これ!?」
『え?私のほうが可愛くないですか??』
メルが露骨に睨んでくる。
大丈夫、系統が違う可愛さだから。
足元まで来たアイアンゴーレムを手に取ると、思ったよりもずっしり重かった。
鉄製なのだから当然だ。
アイアンゴーレムは、俺の指に頭を擦りつけてくる。
……普通に可愛い。
「……可愛いけど、これじゃ戦力にならなくないですか?」
『まあ、幼体ですし仕方ないですよ。長い目で見てあげてください』
こうして、仲間が一体増えた一日が終わった。
とりあえず!初日の投稿はこれで終わりです!!次は来週!!毎週火曜日になりますね!!
そういえばあとがきって、皆さんいつ書いてるんでしょうかね?私は身バレ防止も兼ねて予約投稿の時に書いてるんですけど。
インターネットリテラシーってやつです。大事ですよ。今の時代
そうそう、インターネットリテラシーといえば最近学校の集会でよくわからない講師の方を読んでそれの話をしたんですけれど……内容の7割くらいがネットに顔や個人情報をアップしちゃダメだよーって話でした。
えぇ!?って思った方、多分正常です…私も思いました…
びっくりしました…今時、ネットに自分の顔をアップしないのって常識じゃなかったんですね!?
正直、それがびっくりしすぎてそれ以外の内容全く覚えてないです。
まあ、学校の集会なんて真面目に聞いてる人の方が少ないですし大丈夫でしょう。
……これで今月の全校集会でネットリテラシー講座やった高校が特定されたらお笑い種ですね。
まあきっと大丈夫でしょう
では!また来週会いましょう!ほな!!
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励みになりますし、次の話を書こうという活力にもなりますので!
これからもよろしくお願いします




