『ズルく生きても構わない』

⑾『ズルく生きても構わない』

⑾『ズルく生きても構わない』

㈠

ズルく生きる奴と、ズルく生きない奴、どちらが地獄へ行くかは、ほぼ分かり切ったことだ。しかし、輪廻論を信じない、現世主義者は、ズルく生きるだろう、現世の限りを尽くして、遊び倒すだろう、しかし、来世は保障出来ない。

㈡

思うに、ズルく生きても、法律の範囲内ならば、来世の地獄も、消失するかもしれない。そんなことは、もはや、分からないことなのである。「ズルく生きるんだ」、その声に、最近の俺は、何と励まされたことか、と思う。

㈢

述懐すれば自ずと、神に感謝するかのような、ズルく生きても構わない、であるが、やはり、楽しくなければ、生きて居ても意味がない、とも言える訳であって、そこの判断は、確かに難しい。どのくらいの、ズルさか、ということなのである。