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15話

 ピロンッ


 家へと帰る途中魔法少女スマホが鳴った。画面を確認してみると、ここからそう遠くないところにcランクの魔物が出現すると言う通知だった。


 cランクはedとは比べ物にならないほど強い。急いで対処しにいかなければ、かなりの死者数になるだろう。俺は荷物を置き、現場へと向かう。


 現場に着くとまだ出現していないらしく、何もなかった。周りを見渡すと少ないが人がいる。


「みなさん!落ち着いて聞いてください!ここの場所にはもうすぐ魔物が現れます!急いで避難してください!!」


 俺がそう叫ぶと、他の人はその場を去る。大人しく聞いてくれて助かった。


 少し待っていると空間が少しずつ歪み、黒いブラックホールのようなものが現れ、その中からライオンに翼を生やし、ツノが生えたような魔物が現れた。


「きたか。」


 俺は、ピアノ線状の糸を魔物の方へと伸ばす。魔物を縛り上げるが、体内から分泌された電流によって糸は燃え切れてしまった。


 魔物こちらに雷を放つ。俺はそれをなんとか避ける。糸で切るにはもっと弱らせる必要があるな。俺は硬質化した糸を固めてバットのような武器を作り出す。


「これでボコボコに叩いてやる。」


 やつの電撃を最小限の動きで避け、距離を埋め、そのままやつの体を殴りつける。手応えはかなりある。やつの顔も痛みに歪んでいるようだ。


 続けて殴りまくる。やつの体にビリリと電流が流れるのを確認し、俺は後方へと回避する。その瞬間やつの周りには複数の落雷が降り注ぐ。


 あれをまともに食らっていたら、やばかったかもしれないな。


 続いて、魔物は鋭い爪を使い切り掛かってくる。かなり早いが、避けれないほどではない。この調子なら、あと数分で決着がつきそうだ。


 その時俺の頬に冷たいものが当たる。


「あ…雨…」


 まずい!この濡れた状態で電撃を喰らったら。


 そう思った瞬間やつの体から電撃が放たれた。俺の体に電撃が走る。反射的に全力でジャンプをして回避をするが、かなり電撃を受けたらしく。うまく体が動かない。そのまま地面に叩きつけられる。


「くっ!!」


 衝撃が内臓へときて、声が漏れる。相変わらず体は痺れて動かない。糸を使い体を引っ張り魔物から距離を取る。雨が降った今の状況だと、かなりきつい戦いになりそうだ。


 立ち上がり、魔物を観察する。今の状況で殴打により倒すのは時間がかかりすぎる。


「よし!かかってこい!ビリビリさん!」


 俺がそう叫ぶと魔物はこちらに向かって走ってくる。そしておおきく振りかぶって腕を振り下ろしてくる。


 あらかじめ作っておいた糸の盾を展開し攻撃を防ぐ。盾の中心に開けた半径20センチほどの穴に糸で作った鋭い針を勢いよく突き刺し魔物の心臓付近にブッサリと突き刺す。


 体内でトゲトゲに変形させた糸をドリルのように回す。魔物は血を吹き出しながら絶命し魔石に変わる。


 魔物の血まみれになった俺はそのままその場に寝転ぶ。激しく乱れた息をゆっくりと整える。肩が一定の間隔で揺れる。


 少し休んだのち、魔石を拾い魔法少女端末で、魔物の討伐を報告して家に帰る。


ユウカ「えぇ?お兄ちゃん真っ赤!!どうしたの??」


 家に帰ると俺の姿を見たユウカが、焦った様子でそう叫ぶ。


優里「ちょっと、魔物の返り血を浴びてね…」


ユウカ「早くお風呂入って!!あ!その前に一旦服脱いでよ!靴下もね!!」


 俺は服を消し操糸で新しく服を作り、お風呂へと向かう。はぁ、今回も勝ったとはいえ、一歩間違えば死んでた。気を引き締めないとなぁ。


 シャワーで血を流し、湯船に浸かる。今回の戦いは、電気を使う相手なのに、空の雨雲を見ても雨が降るという考えに至らなかった自分のミスで、死にかけた。次からはもっと周りに気を配らなければ。


ユウリ「あがるかぁ…」


 ザバっと湯船から上がりふと姿見を見ると、一糸も纏わぬ自分の姿を見てしまった。


ユウリ「うわぁ!偽装体使うの忘れてたぁ!!」


 その瞬間足を滑らせ、ゴンという鈍い音が響き、頭部に強い痛みが走る。


 くそぉ何やってんだ俺…。

複数人が出てくる場合は、セリフの前に名前を書くようにしてみました!

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