11話
次の日の朝俺は、偽装体で元の姿に戻し登校した。やっちんとサッキーは元気そうだった。学校の帰りに夕飯の食材とイチゴオレを買い、俺は家へと向かった。
ピロン。
魔法少女ようのスマホが鳴った。取り出して確認すると、応援の要望が来ていた。どうやらc級の魔物が出たらしい。
俺は食材を近くの空き地の隅に置き、偽装体を解除して。現場に向かった。現場に着くと、ゴーレムのような魔物と、赤髪魔法少女が戦っていた。彼女はゴーレムに火を出して攻撃をしているが、相性が悪いらしく、全然聞いていない。
これは手助けが必要そうだ。
「加勢します!」
俺はそういうと糸を出しゴーレムに巻きつけた。しかし、火の攻撃をつけ続けたゴーレムの体は高熱になっており、俺の糸が焼けてしまった。
「私はホムラ加勢感謝します!あなたの名前は?」
「夜霧っていいます。」
「見ての通り、私の能力は炎を出すことなんだけど。あいつには炎は効かないらしい。あと腕と何回か吹き飛ばしたんだけど、再生しちゃうんだよね。」
「なるほど…厄介ですね。」
炎が効かない上に再生能力も持ってるなんて厄介すぎやしないかい?ピアノ線を出して切断しても、どうせ回復されるんじゃどうしようもないな。
とりあえず試しに腕を切ってみることにした。ゴーレムの攻撃を避けながらピアノ線で腕を切り落としてみた。すると、数秒で腕が再生した。
「夜霧さん、何かいい策ない??」
ホムラさんがそう言って来た。うーん。どうしたものか、そういえば再生する敵キャラってだいたいコアみたいのが体のどこかにあるよな。
「うーん、多分ゴーレムの体の中にコア見たいのがあってそれを破壊したら、倒せるとか?」
「あー!それありそうだ!よし!私がどうにか引きつけるから、どうにかよろしく!」
そういうとホムラはゴーレムと戦闘を始めた。俺はその隙に熱に強いピアノ線を出してゴーレムに何箇所も巻き付け。そのまま切断した。するとゴーレムはバラバラになった。
「あー!どこにコアがあるか分からないよ!」
ホムラは頭を抱えてアタフタした。可愛いな。
「もういいや!とりあえず真ん中叩く!」
そういうとホムラは、拳に火を纏わせ殴りつけた。するとゴーレムのコアが壊れたのか、ゴーレムは消滅し、魔石が残った。
「いやー!助かったよ!まじで焦ったから。炎が効かないとかそんなんどうしようもないよね」
「いいですよ。困った時はお互い様だから」
「いい子だ…。」
そういうとホムラは遠くのものを見るかのような顔でこちらを見て来た。
「私の顔に何かついてます…?」
「いや、尊いなって思って…」
この子は一体何を言っているんだ?全然分からない。
「あ!私もう行かなきゃ!ごめんね!そしてありがとう夜霧!この恩はいつか必ずかえす!じゃ!」
そういうとホムラは嵐のように去っていった。おぉ炎のように激しい子だなぁ。俺は荷物を回収して家に戻ることにした。