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異能部  作者: KAINE
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二人飯その1

 「すまんすまん、待たせたな」

 「構わんよ、せいぜい15分だ、で、バイク泥棒は捕まったか?」

 「聞くだけ野暮だぜ板田、まぁほんの30分足らずで彼処までの切った張ったは驚きだが、人間成せば成るな、良い教訓を二つ得た、一つは成せば成る、もう一つは頑丈な鍵も信用ならんだ」

 「深くは聞くまいさ、聞いたら共犯になりそうだしな、まぁポテトとドリンクバーだけで粘った俺への報酬と思って、此処はお前にご馳走になるとしよう」

 「そのくらいなら安いね、俺は決まってるが?」

ボタンを押す事で返答としてしばし待つ、昼をやや過ぎては居るがファミレスの忙しさはピークのソレと言っていい、ドリンクバーとポテトだけで小さいとは言え席を確保していた板田への目は針の筵では無いにしても良くはない、ならばせいぜい数千円の会計なんて軽いだろう。


 「俺はドリアとシーザーサラダ、ドリンクバーとポテト追加でもう一つ」

 「俺はカルボナーラとシュリンプフライ、それにチョコパフェも」

 「あぁ、俺もチョコパフェ追加で」

 「かしこまりました、ドリアがお一つシーザーサラダがお一つ、ポテトがお一つ、カルボナーラがお一つ、シュリンプフライがお一つ、チョコレートパフェがお二つ、ドリンクバーがお一つですね」

 「はい、パフェは後で良いんで」

 「かしこまりました、直ぐにお持ち致します」

 「おい、男二人で同じパフェ食べるって割りと地獄絵図に近い気がするんだが?」

 「甘いな、別のパフェでも頼んでみろ『そっちのも食べたい』みたいな食べさせあいイベント発生して大興奮ってうちの後輩なら鼻息荒くするから、まぁ同じの頼んでもそれはそれで鼻息荒くするから地獄絵図なのは認めるが」

 「業が深いな、LGBTにどうこう思いはしないがそれをネタにされるのはどうにも、これも差別になるのかは知らんがなるのだとしたら友人と飯食ってるだけで興奮される身になってほしい」

 「ハッ、差別なんぞクソ食らえだ、俺は半分黒人だし異能持ちだからな、幸い前者は余り感じないが後者は命狙われるレベルで感じてる、その上で言ってやるよ差別だなんだ理解がなんだと騒ぎたてる暇が有るなら畑でも耕して野菜作った方がまだ人の役に立つ」

 「人間は千変万化、一人として同じは双子とか除いて居ないし双子にしても遺伝子同じでも性格から何から何まで同じじゃねぇ、何処まで行っても自分と他人の関係でしかないのに差別もクソも有るかよ、ただその関係が深いか浅いか近いか遠いかそれだけだ、LGBT黒人白人問わず多様性を認めろってなら嫌うという多様性もまた認めろだ、今の世の中差別主義者を差別してるだけだろ、万人に受け入れられるなんて土台無理なんだし、黒人ってだけで、ゲイやレズってだけで意味も無く殺される殴られる拒否られる様な時代が終わった世を謳歌して、ついでに異能持ちってだけで排斥される世を憂いてればそれで良いし、そんな時間有るなら畑でも耕せだ」

 「お前が言うと本気にしそうになるが、七割本気三割ジョークって所か」

 「残念、逆だ、ぶっちゃけ差別もジョークにできるなら不謹慎だが一つの形として有って良い、ブラックジョークだが仲間内でワイワイやる分には良いしウン十年前ならじゃあこのままそういうのが集まる場所に襲撃しようぜってのがワンサカ居た、多少は多様性って奴が浸透した証拠だ」

 「好悪の表明は多様性の証拠か、面白い考え方だ、一方的に嫌いだと言われた方がむしろ諦めも着くし理由も昔嫌な目に有ったとか気持ち悪いとか理解できないとか、なんでも良いが有ればそういう奴だと思える、別にソイツと触れあわないと死ぬなんて事は無いんだし万人に受け入れられないと死ぬなんて事もない、差別ではなく好悪の範疇なら嫌な気持ちにはなるだろうがそんなのは差別は関係なく起こるからな、単純に合わなかっただけだ」

 「オギャーと生まれて全員に会うとして一秒一人で、えーっと今の総人口は約77億か60の60の24の365.25で約244年、死ぬじゃん、70までに会えるのは約22億人か、その全員に受け入れられるとか絶対に無理だな」

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