表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能部  作者: KAINE
24/207

建築現場

 セメントはそれなりに面倒な建材でまず粉と水を用途に合わせて規定の割合で配合して練り上げる必要がある、そうして練り上げた物を枠に注ぐなり塗るなりして固まるのを待つわけだが例えばミキサー車、俗に生コンと呼ばれるソレを練りながら運べる運搬車量はおおよそ全ての家屋で一台はやってくる、少なくとも土台作りの時はサイズに差は有れどビルだろうが一軒家だろうがどこからともなくやってくるだろう。

 しかし、庭の花壇の補修だとか、壁の補修だとそんな大仰な物は必要ない、そういう現場だとミキシングマシンという昔話で魔女が薬作ってそうな鍋の様な容器で練るしさらに少量ならばトレーを使い人力で練る。

そして何事にも例外は存在する、作業スペースの問題からミキシングマシンが持ち込めず、しかし手練りでは追い付かない規模というのも稀では有るが起こりうる、これが新築とかなら庭だとかガレージ予定の場所にマシンを置いて運べば良いが条件が合わないとひたすら手練りと手塗りの繰り返しになる、規模的に数人で分担しても限度もあるし小さい現場故に人数を割けない、親身に対応はするし手を抜く事もないが面倒なだけでリターンの小さい仕事というのがこういう場合は絶対ではないが多い。


 しかし小さな建設業でしかない会社だがとある父娘によってこの問題はおおよそ存在しない、二人して相当な力持ち、二人して無尽蔵とも思えるスタミナ、作業中にスクワットだとか空気椅子だとか空いた手で重い物を上げ下げとかという無駄な動きは多いが作業スピードは段違い、なにせ25kgもある袋でさえ両肩に一つずつ抱えて軽々と階段を昇れるのだ、二人揃うと200kgはある鉄骨でさえクレーンいらず、小さな現場で重機だとか機械が持ち込めない場合、対応可能な作業範囲を含めてこの二人は相当に優秀だ、難点はせいぜい二人揃って大柄なために威圧感が有るのと筋トレを挟むというくらいで過酷な現場だろうと問題なく仕事をする、それで多少の手当てが在るため他よりは多いが給料は管理職に届かない程度、娘に関しては日当に色を着けているとは言えバイトなため社員よりは少ない、それで一人で三人分は働くのだから会社としては大助かりだ。

 それに二人とも体つきはレスラーやボディビルダーの如く大きいが顔付きは愛嬌がある部類に入る、だからこそ首から下に違和感しか感じないがこれでモアイが着いていた日には救いようがないくらいに威圧感しかない、多少顔付きが濃いならば体に合うし作りによっては爽やかになるがモアイクラスまで濃くなるとゴリラの体にゴリラの頭と言うゴリラにしかならない、それはそれでバランスは良いのだろうがバランスが良いからなんだという話になってくる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ