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異能部  作者: KAINE
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西岸高校の日常その13

  「ガキの頃に見てたアニメで『右手のドリルはロマンの証』っての、あれなんだっけ?」

 「超絶合体ドリランナーだな、後右手のドリルじゃなくて両手のドリルな」

 「そんなタイトルだっけか? アレ見てる最中に菜慈美が異能に目覚めてゲロ吐いたからトラウマになって好きだったのに以後見てないんだ、レンタル有るなら今度探してみる」

 「あれ、DVD化してないぞ、と言うか一昔前のビデオテープ時代ですら販売されて無いからな、伝説の迷う方の迷作と語られて長いが製作会社が既に消えて権利が何処に在るのか解らず今に至るらしい、俺も好きだったからな、残念でならんよ、一部のマニアは録画したのを持ってて裏でダビングしたのが出回ってるなんて噂も在るには在るが眉唾だし」

 「おい、右手のドリルで有ってるぞ、両手ドリルは二期からだ、因みに三期では頭もドリルになる」

 「なんだ、居たのか竹田」

 「居たよ、初めから、ってか同じクラスなんだから居て当然だろうが」

 「んで、三期まで見てるって事は詳しいのか?」

 「と言うか三期までやってたか? 記憶にないんだが」

 「何を隠そうドリランナーオタクだ、三期は深夜帯に六話だけやったからな、俺も録画して見てただけだがアナウンスもされてないから幻の第三期なんて言われてるよ、まぁガチ勢のオタクはグッズとかも持ってるらしいから全話見たってのと三期だけなら録画したのが残ってるってくらいでオタクと呼べるかは知らんが」

 「うん、十分にオタクと呼べるぜ、目がヤバイし声のトーンもヤバイ、見てみろ大泉さんとかスゲェ目でお前の事見てる」

 「なんなら俺らも同類と見られてるな、好きなアニメ語ってるだけでなんでこんな目で見られなきゃならんのか、と言うか同年代の男なら大抵見てた筈なんだがな」

 「板田、残念ながら一期も二期も視聴率一桁だ、むしろどうして二期も続いたのか深夜帯とは言え三期まで行ったのか謎なくらいにな、おそらくだが在校生全員集めても知ってる奴は数十人で好きだったのは半分以下だろうな」

 「マジか、トラウマなるまではかなり好きで見てたのにそんな人気無いのか、そりゃ合体シーン以外は今思えば物凄く重厚なハードボイルドしてたが」

 「あぁ、あのマフィア映画も真っ青な渋さ満点の日常シーンな、戦場のリアルと言うか、間違いなく子供向けじゃなかった、そのくせ合体から敵倒すまでのお約束はカタルシスたっぷりだったが」

 「あれが日常とか俺の毎日は真っ当になるぜ会長、後男鹿のも真っ当になるな」

 「いや、俺お前の不幸と違って毎日毎日変なのに絡まれてる訳じゃねぇし毎日毎日菜慈美に殺されてる訳でもねぇぞ?」

 「え?」

 「何を驚く事が在るのか謎だが普通に考えて毎日排斥派もデモしたり絡んだりする程暇じゃ無いだろうし行きすぎて逮捕されたのも大勢居るだろう、そして構成員が無限な筈も無いのだから毎日絡まれたりはしないだろうし音矢君も毎日毎日コイツを殺すほど……二日に一回は殺すから大差は無いが暇じゃない」

 「たぶんアレだ不幸って部分である意味仲間見つけた心境だったんだろうが残念ながら俺は大抵どうにかできるレベルの不幸とやらしか甘受してないしそもそも煩わしいだけで不幸とも思ってないんだよなぁ」

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