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異能部  作者: KAINE
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職場の日常その11

 「成人してそこそこ立つし、いい大人なんて呼ばれるような身分になって思うが、花見ってのはやっぱ基本騒ぎたいだけだな、酒呑んで飯食って談笑して、ガキの頃も思ってたが此方側に立って余計にそう思うわ」

 「社長、ちょっと心が痛いのでその辺りで、社長が子供の頃ってたぶん私は今の社長と同じ年齢ですが、騒げりゃいいやと思ってたんで」

 「まぁそこは認めるよ、コミュニケーションの一つとして無礼講やらは必須だしな、それにホラ弊社は完全週休二日なのにブラックで通ってるからガス抜きも必用なんだよ、休み1日潰してまで参加させるなって思ってるのも居そうだが無料酒無料飯で昨日今日明日明後日も休みなんだ、せいぜい楽しんで水曜からまたキビキビ働いてくれ」

 「家族も参加可ですしね、私の父の時代ならけっこう在ったらしいですが今時はこういう催しは珍しいでしょうね」

 「ちょっとでも社員バイトの御機嫌取らんと俺一人じゃもはや回らなくなってるからな、缶ビールと酎ハイとジュースに仕出し弁当プラスオードブル、後は適当に持ち寄った駄菓子で楽しめるなら安いもんだ、席取りも俺なら楽勝だしな」

 「あぁ、それとそこの玉子焼きには気を付けろ、家の馬鹿が焼いたもんだから最悪死ぬぞ」

 「奥様が焼いた玉子焼きで死ぬってどういう」

 「旨いとか不味いとかじゃなく平気でフグの卵巣とか容れるから、まぁたぶん大丈夫だ、流石に無差別に毒を盛るくらいイカれてないとは思うから、万が一は在るがね」

 「当人が居ないと解りませんしちょっと手が出そうに無いですね、それに仕出し弁当も少し残ってるくらいですし」

 「まぁ家族とか何人連れてくんのか解らんから多めに頼んだからな、若いの多いから食いきれるだろうし残るようなら持ち帰りたい奴は持ち帰れ、なんなら酒とジュースも勝手に持っていけ、特に酎ハイはな」

 「社長さっきからビールばかりですもんね」

 「俺、熱燗ビールホットウィスキー大好き人間だからな、こういう席だとビールオンリーにしかならん、好き嫌い在るだろうから適当に買ってきたが欲しいの有るならコンビニでも行ってこい、今日の日付で夕方までなら経費で落としておいてやるよ、馬鹿高いワインとか買ってきやがった勇者には経理からの蔑んだ目がプレゼントされる事だろうさ」

 「ただでさえ経理は忙しいのにですもんね、特殊過ぎて税務関係で泡食ってますし」

 「経理で税金関係強いのが入ったら給料は源泉徴収とかで楽になるのかね、その前にそろそろ振り込み式にシフトする必用在るからソッチのノウハウも欲しいが」

 「さて、大卒一年目だと厳しいでしょうね、元行員とか税理士とかを選任で雇うのも手ですがどうしても浮きますから」

 「選任にするからだろ、普通に経理と事務やってもらって時期になったら選任で給料にプラスアルファとかで良くねぇか? もしくは選任にして社員からの税金関係の相談も乗ってやれ的なの、それか浮くとか関係なく淡々と仕事できる鋼メンタルの持ち主雇うかだな、今も顧問税理士は居るわけだし」

 「とりあえず振り込みが可能になる頃迄に求人ですかね、ようやく事務も落ち着いてきましたしなんとかなるでしょう、流石に資格や能力持ちで求人出すのでこの間みたいな事にはならないと思いますし」

 「そりゃあ見通しが甘いな、まだ俺しかいない頃に求人出して初期メンバーもかなり残ってて面接の日を思い出してみろ、年齢オーバーしてるの何人居たか解らんよ、それも資格やら能力やら高いなら勝算も有っただろうが運転免許くらいしかないとかも居たくらいだ、職業安定所にしても資格が無いから面接行くなとは強く言えんだろ」

 「そこは強く言って欲しいんですがね、アドバイス程度で留め置くとなると最終的にはソイツの判断で所員は嫌々だろうと連絡せざるを得ない、それこそ断られるのを承知で連絡してくるでしょうね、その対応だけでも大変なのに広告やホームページ見ての応募者の確認ですか、また集団面接になりそうですね」

 「また公民館借りるか、営業日だと全員動けんし定休日に俺含めて何人かが休日出勤だな」

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