職場の日常その10
疲労が溜まるとミスが増えるしミスが増えるとそれを補うために手間が増えてまたミスが生まれる、理由は睡眠不足だったり肉体的精神的な疲労だったり、何にしても脳がバグると言うか認識がズレたり感覚が麻痺したりもする、それは誰でもだ、誰であっても起こりうる、例え鍛え抜いた戦士だろうと、怠惰な誰かでも、疲労と言うのは目に見えず、気付いた頃には手遅れなくらいに体を蝕んで、通常ならばあり得ない様な、愚かと言うにも程がある様な行動を取らせたりする。
そうなるとしっかりと休む以外の治療方法なんてなく、度合いにも左右はされるがそれも1日や2日じゃ足りない、半月近く休んで、食って寝て軽く運動して、そうやってもマイナスからゼロになるだけでプラスには程遠い、しかし悲しいかな現代人にそんな時間は与えられない、少なくとも社会人なら溜め込んだ有給を全て消化するか退職金や保険を頼りに辞めるかしないと無理だろうし前者に関してはそんな長期の休みを認めてくれる超絶ホワイト企業でなければ不可能だ、グレーでさえまだマシ、ブラックはまだ浅く、ダークに至ってようやく地獄と呼べるなんて言われる日本の社会事情だとかなり厳しいとしか言いようがないし勤勉かどうかは置いておくとして同調圧力に弱い気質の者が多い国民性的に迷惑がかかると休めない奴も多い、結果として全体が疲労による大小問わないミスが生まれて時間を浪費しているが新たな人員を迎えて個々への負担を軽減するにしても育つまで待たないといけないし費用も必用になる、そもそも試用期間で見切りを着けて辞める者も居るため絶対に楽になるとは言えないし試用期間中は誰か一人が指導の為に効率を落とすため一人二人増やしても焼石に水になったりもする。
要するに疲労は消えずにただ蓄積されていき、どんどんと状況は悪化していくだけで緩やかにか急速にかは不明だが行き着く所までは何時かは行ってしまう。
それは我が社にとっても同じで基本的にバイトを増やして一人一人への負担を減らそうとすると今度は社員への負担が増えるし正社員を雇うとなるとバイトよりと難しい面が在る、幸いにして業務は特殊だがやる事は基本的に事務が多いためパソコンが触れてある程度の計算やシフト管理等が可能ならば良く、企業当時と違い即戦力なら嬉しいが慣れるまで多少掛かっても仕方がないと思えるくらいの余裕はある、まぁ面倒が酷いから派遣会社に要請を出したのだが。
とりあえず事務職を二人追加して元の事務職を管理部門に異動、とりあえずこれで様子見して使えるなら引き抜きも念頭にかね、平行して新入社員も探すが新卒で何人くらい来てくれるかは不明だ、何せ合同説明会とか合同面接会するような規模じゃないから求人広告出すくらいで見てくれて連絡してくれたの雇うだけだ、そして困った事に研究職は要らないからそっち系の応募が来ても断る必用が在るんだよな、両方できると言われても片方で良いし管理部門が率先して現場に出るのは悪い事では無いだろうが客への応対が基本の会社で好き勝手できる筈もない、思ったのと違ったと辞められても引き留めようが無い、相当に優秀そうで有望そうなのしか雇えないがA4の紙切れと十数分の面接でそんなの解る訳がない。
変な質問をして反応を見るとかそれで適性や能力が解るでもなしアイツを面接官にして思考を完全に透けさせたとしても仕事ができるできないとはまた別問題なんだよな、極論を言えば人間付き合い悪いし服のセンスもないが真面目にキッチリと仕事をするなら誰も文句は言わない、任された仕事をやって、なんなら他人の手伝いまでする奴が昼休みに昼寝してるからとかスマホでゲームしてるからと見咎める奴は嫉妬にしても愚かが過ぎる、人当たりが良いが人並みの仕事ができる奴と人当たりは悪いが十人並みの仕事ができる奴なら後者の方が事務なら欲しい、これが営業とかなら人当たりの良さそうなのを雇うが事務職だとそういうのどうでも良いんだよな。
最低限のマナー守った電話応対できるなら見た目なんて向こうからは解らないし社屋に来て契約だのをするにしても何かしら粗相をしてならまぁそういう事も有るかと思えるが彼処の事務職がダサいから、愛想が無いからと契約をナシにってのは異常だろう。と言うかむしろ反古にする理由を無理矢理作り出しただけとしか思わないな、まぁ此処って他所の会社と契約とかほとんど無いんだが、せいぜいがバス会社とお土産用とかの宇宙食とか仕入れてる業者とオフィス用品買ってる通販やパソコンや電話の通信会社も含めるなら四社だけだし前の二つはもはや新たに契約書を取り交わす必用無いからな、請求書とかのやり取りくらいでファックスとかメールで事足りるし後二つに至っては契約とかそういうのは最初に済ませて後は振り込むだけの通信会社と欲しいものポチってカード決算で終わる通販だろうし、シャトルと言うかコンテナの購入は此方が出向いてだし社屋の増設とかはしばらく必用ないしな、うちの営業の仕事はせいぜいホームページに新しい写真掲載したり保険とかその辺りの折衝くらいでもはや営業部なんてのは存在しない、起業当時は在ったが一年くらいで広報と合体して消えた、たぶんあの頃が一番バリバリと走り回ってて以降はダラダラとするだけで良い左団扇の殿様商売と言える、食っていける食わしていけるだけ稼げりゃ良いかななんて始めた仕事だが思ったより人は宇宙を体感したいらしい。
最近じゃ学校とかから修学旅行や遠足に組み込みたい、どうにか安くならないかなんて問い合わせも一件や二件じゃ無いし値段とか関係なく予約容れてくる学校もそれなりに在る、お陰さまで忙しい限りだがお陰さまで休む間もなくで疲労が物凄い事になっている上に予約の関係で数ヵ月先まで休みも作れない、完全週休二日なのになぜこんなにと思うし給料面とか福利厚生的にはホワイトな筈なのにダーティが過ぎる、俺が想い描いた会社像とは全く違うな。
脳がバグると卵の中身を生ゴミコーナーに容れて殻をボウルに容れたりしますよね。