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異能部  作者: KAINE
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挑戦

 正義の味方でも悪の権化でも無いが面倒の敵を自認して善悪とか超越して自分が他者の事なんか考えずに好き勝手にやりたいようにやるを体言して、とりあえずお前は正義の味方では無いが悪の権化だろうと言いたくなってくるが偽悪に近いし偽善者でもある、端的に言い表すならば自由人、TRPGなら混沌にして中立だろうか、まぁそういうロールを演じているだけなのだろうが、その本質は面倒くさがりという点をより濃くして、個人で完結してしまっている、破綻ではなく完結しているところが厄介で壊れているなら誤魔化すなりできるが完成した物には手を加える事ができないし変えようもない、言ってしまえば世紀の名画や数年も前にクランクアップした映画の様にあるがままを受け入れるしかないのだ。

 幸いにして彼はふざけて見せたり怒ってみたりと下手くそな演技も板に着いて違和感なんて無いくらいに自分の物にしていて、その本質が僅かに見え隠れする程度だしその本質が破壊なのだとしても倫理か慈愛か未練かは不明だが何も壊さずとは言わないまでも世界を壊さずとは言わないまでも人が世を謳歌するくらいには世界を維持してくれている。

まぁそんな事はけっこうどうでもいい、他人なんて何考えてるのか解らないのが当たり前で危険思想持ってようが変態だろうが仲良くできるならばそれで良いし尊敬できる部分が有るならなお良いし尊重して高め会えるならばもっと良い、ソイツが何者かとかそんなのはソイツを司る因子の一つでしかないし清廉潔白で真っ直ぐで完全完璧なだけの奴なんて面白くもなんともない、汚れやら模様やら歪みやら欠けが在ってこそ人らしいと言える、俺が必死に勉強する中で男鹿も勉強しているし、ゲームにしろ何にしても練習に余念が無いのも知っている、奴は自分を天才だなんて嘯いているがとんでもない。

 確かに頭の出来は良いのだろうが板書をしっかりして予習復習もしているらしい、ゲームにしてもコンボの練習やフレーム受けに攻撃が通る距離感まで何度も反復して体と脳に叩き込むし、最初から走れた筈もない、ハイハイからスタートして掴まり立ち、自立に歩行、少しずつ少しずつ理想的なフォームを体に覚え込ませて理想的な加速曲線で定められた距離を走れるようになった、そんな努力を天才なんて言葉で片付けていい筈もない。

 だからこそ挑むに足る、ただの天才ならば諦めもしたかもしれない、いや俺ならそれでもなお挑んだか、たらればは横に置くとしてだ、奴が真っ当に努力するからこそ励みになるし本気でぶつかっていける、ライバルとしてこれ以上ないくらいにその差は僅かで、ほんの僅かな差がどこまでも大きな壁として立ちはだかる、男鹿に言わせればもはや性癖と化した俺の性格は奴を異能を持つチートでも下手な演技の道化でも自己完結した破壊的な化け物でもなく男鹿なんたら康男としてしか見ていない、敵ではなく挑むべき友として、単なる味方でもなく互角に渡り合い何時かは越える壁として、その他のあらゆる彼の持つ側面を知った上で、あるいは知った気になって無視してただの個人としてしか見れない。

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