表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能部  作者: KAINE
169/207

化け物の日常その2

 友人は多い方が良いとは童謡の文句の様だが別に少なくても生きては行けるし零でも生きてはいける、だが手が多い方が良い時はあるし目や耳や鼻も多い方が良い時は有る、そして自慢ではないが俺は友人が少ない、同姓なら二人、もしかしたら三人、女なら一人か二人か、後輩は別枠だし副会長ちゃんも友人と言うより後輩枠だ、新会長君は知り合い枠だろう、菜慈美は幼なじみだし彼女だから人数に入らない、となると俺の友人は三人、後輩が二人、知り合い枠は多いがそれだけだ、まぁ友達をどう定義するかにもよるが。

 彼の最強によれば素敵な勘違いの賜物で軽度から中度の依存だとかなんとか、曰く人は皆ソリストらしいが流石に群れで生きる種族にソレは当てはまらない気しかしないがアレに言われると本当に思えるんだよな、俺の定義だと距離感と面倒を何処まで許容できるかだが、まぁ一方的にではなく掛けて掛けられてになる、面倒を掛けるが面倒を掛けてもらって構わないと思えるなら、そしてそれが仕事だとか義務だとかでないならそれは友人と呼べるだろう。

貸しとか借りとか無視できるならさらに良しだ、まぁ流石に金が絡むと話しは別だが、ただ相互の利害関係ってのもそこに含まれる場合はあるし俺からの視点と相手の視点じゃ話しは変わる、何処をどの角度から見てるか何処にフォーカスを当てるかは人それぞれだ、同じ箱見ても色を見る奴サイズを見る奴、年代を見る奴、作成者を見る奴、中身を見る奴、細工を見る奴と感想は変わる、そりゃあどのくらいの大きさだとか色だとか中身は一致するだろうが何処に重きを置いたかは別問題だ、それこそ人によっては何時誰に作られたなんという名前の箱か聞いても答えられないって奴も出てくる、間違いなく箱の横か前かに置かれた説明文は目に入っていても記憶するかは別問題だからな。


 俺はアレに少なからずの好意と友誼を感じちゃ居るがアレから見れば都合のいいパートナーくらいにしか見てないって可能性は零ではないし道端の糞程の価値もないと思われていても不思議ではない。まぁそれは他の誰かに俺にだって適応される事なのだが、俺にしても他校の可愛娘ちゃんから想われるかもしれないが目の前に居ても気付かない、そしてそれが当たり前で例外は精神系の異能者くらいだな、彼等なら自分が他人からどう思われているかとか解るだろう、まぁそれが良いとは口が裂けても言えないが、おそらく九割くらいは怖いとかキモいとかだろうからな、アレが人間不信気味なのが良い証拠だ、何せ存在を知っているのは片手で足りるし姿を見た事は有っても覚えられないし顔も性別も人種も言語も何も解らん、たぶん同年代かなとは予想しているがもしかしたらそう思わせているだけで実際は70越えた年寄って可能性もあるし流石に赤ん坊ってのは最初に出会ってからもう10年に届かないくらいは経ってるから無いが出会った時点では幼児だったかもしれない。

 そして出会った頃の記憶でさえ間違いないかと問われれば断言はできない、昨日会ったばかりでも改竄してしまえば10年来の友人だからな、俺もチートなんだろうがアレはそれ以上かもしれない。


 「よぉ、今家か? ちょっと今燃やされててな、誰が犯人か俺じゃ判断できないから頼むわ、なんならそのまま処理してくれて構わん、うん? 中央公園だ」

 とは言えだ、互いに互いの不可能を補っている、俺は物理にアレは精神に特化してるからな、俺に無理ならアレがなんとかするしアレが無理でも俺がなんとかできる、二人に無理ならお手上げだがたぶんそれは死人生き返らせろとかそういうのだな。

さて、奴の家からここまで歩きで20分程度、準備に手間取るとして30分は炎を見てるしかないのか、物凄く暇だな、先に諦めてくれると助かるんだが今回がどういう手合いにしても俺が完全に墓石の中に収まるまで止めてはくれないだろう、正直に言って俺の不死は完全に意味不明過ぎて俺でもコントロールできない条件起動タイプだからな、死と言うのがトリガーで直近の万全の状態に肉体と衣服や装飾品、数メートル圏内に飛んだ血液とか含めて元通りってのが結果だが、有限か無限か、万全の範囲が何処から何処までかとかは解らない、発動に関しては毒も感電も失血も酸欠も死因がなんであれ発動するらしいが仮に飛んでる鳥が頭に亀を落とされて死んだら発動しないとかでも俺には解らない、なにせそれが解るのは俺が本当に死んでからだからな、老衰で死んだとして看取った誰かがようやく死んだと、どうやら加齢には勝てないらしいと類推はできるが真実までは誰にも解らん。


 もしかしたら残機がそこで尽きただけって可能性もあるからな、残念な事に無限アップポイントは現実には無いから増やす手段もないし見る事すらできない、ただ減り続けるだけだが100よりは多いらしい、少なくとも一昔前のカンスト数255よりは多いな、何せ菜慈美だけでその数倍は削ってるし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ