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異能部  作者: KAINE
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化け物の日常その1

 物理系統の異能者は程度に差は有るが広い空間把握能力がある、故に真後ろや死角も見えると言うと語弊が有るが把握可能だ、俺の場合だと20mと少しが範囲でそこに反響測位を用いて50m程度まで引き延ばしている、と言っても内部構造まで把握できるのは20m、反響測位だと位置とサイズと形くらいしか解らないし大まかにだ、何せ人間の脳ミソで音波を無理矢理処理してるからな、物凄く集中する必要があるし精度も高くはない、おそらくコウモリよりも精度は低いだろう。

 何せ耳で聞いてから音波に変換してまたそれを変換してだ、脳ミソがスパコンじみた物理演算機なんて嘯いてみても実際にそこまでの能力が有るはずもない、僅かに遅延するし粗も出る、万能だが全能ではなく無限ではなく有限だ、肉体的な疲労感は無いし本気になる必要もないがリソースは当たり前のように存在する、調べた事はないがカロリーは消費するし酷使すると体脂肪率とかたぶん減る、何より脳への負担もある、使い過ぎればその日はグッスリだし翌日に頭が重いとか頭痛とかもまま有るのだ、絶妙に痒い所に手が届かないと言うか足りない部分が有るのが現実で、なんでもできるがなんでもできない、異能は言うほど凄くも便利でもない、他の奴がどうかは解らないが少なくとも俺には限界が有るし不死でなければ無敵と呼ぶにも程遠い、最強を名乗るのも烏滸(おこ)がましい、それでもきっと間違いなく埒外の化け物ではある、消耗も疲労もするし飯を食わなきゃ動けないし水を飲まなきゃ早晩死ぬ、しかし死んでも生き返るという異能があらゆるデメリットを無視できる、仮にこれを持たないとしても障壁があらゆる問題を防いでくれる、疲れたなら障壁の中で休めばいいし水が飲みたいなら空気中の水蒸気を集めるなり雲を集めるなりするだけでいいし埃だとかゴミだとかは障壁をフィルター代わりに除去できる、食い物に関しては流石に生み出す事はできないがコンビニなんて基本的に何処にでも有るからな、敵に攻撃されてても音速で離脱して適当なコンビニで弁当でも買えば良いし音速に着いてこれるならその倍もさらに倍もなんなら光より早く動ける、まぁ反応はできないから間違いなくコンビニを通りすぎて大気圏を通り越すかもだが。俺は全能ではないし全知でもないが万能ではある、ともあれだ、永遠に終わり等無いとでも言う様に燃え続けるこの炎をどうしたものか、焼け死んで生き返ってとりあえず皮膚の回りに障壁張って自殺して生き返って、ようやく心身共に異常なく痛みも苦しみもない時間を取り戻した訳だが依然として障壁の表面を撫でるように纏わり付いた炎が消える事なく獲物を求めるように這いずり回る、さて、とりあえず二重に障壁張って酸素遮断してみるか、たぶんその外側また燃やされての無限ループ入るけど。

 とりあえず酸素は必要なタイプらしく鎮火には成功したがやはりまた燃えてるな、じゃぁ我慢比べだ、延々と張り続けて効果範囲の限界調べてみるとしよう、5m越えるようなら面倒だし安全確保してから離れて様子見だな、と言うかだ、街中で人体発火とか物騒だな、延焼したら被害額が際限無いし遊んでないで離れるのも手か、問題は犯人が見当たらない、と言うか関知範囲に居ないんだよな、もしかしたら動作なく燃やせるタイプかもだが近くに居るのは公園で遊んでて阿鼻叫喚の坩堝にあるガキと親くらいだし、炎を飛ばしてるって感じじゃないなら指定したポイントを発火させてる? 距離の限界がどの程度かにもよるが犯人探しは大変そうだ、何せ逃げてる奴らも多いが同じくらい野次馬も多い、少なくとも視界内に居るとは信じたいが視界に納めなくても発動できるようだとより面倒だ、これはアレだな時間稼ぎつつアイツに連絡して別口から探すのが手っ取り早い。

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