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異能部  作者: KAINE
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自宅の日常その6

 基本は大麦、そこに小麦ととうもろこし、単式蒸留機や連続式蒸留機と樽、ウィスキーは世界中に蒸留所が点在する酒としてはワインやビールと同じくワールドワイドな物だろう、地方地方で特色を持ち蒸留所毎に色や風味を変える、それこそほんの数キロ距離が離れるだけで全く違う物になったり、同じ島に軒を連ねて全てが全て異なっていたりと千差万別。

 勿論それはワインやビール、日本酒にブランデーでも同じだろう各社各蒸留所各酒蔵で特色を見せて他にはないを提供する、麹に仕込みに水に樽に熟成年数にと細かい違いが最終的な製品の違いが大きくなっていく、故にこそ、だからこそ酒好きはその好む所に合わせて各々が各々の嗜好で愛飲する酒を一つは持っている。

味は二の次呑めれば良しなんて奴も居るしアルコールが含まれるなら種類は問わないなんてのも居るがそれでも呑み方とか順番とか何かしらの拘りを持っていたりはする、本当に全く拘りもなくただアルコールを呑むのは酒呑みの中でもごく僅かだろう。


 男鹿家で酒を嗜むのは二人だけで言わずもがなだが一人は未成年で一人は教職員だ、他に類を見ないという程では無いのかも知れないがかなり珍しい取り合わせで一人は焼酎とウィスキーと日本酒、一人はウィスキーとビールと日本酒を好みそれぞれ焼酎は梅昆布茶割、ウィスキーはハイボール日本酒は冷、ウィスキーはホット、ビールはキンキンに冷やし日本酒は熱燗を好み銘柄もそれぞれ決まった物を買っている。

 父親は必ず芋焼酎にジャパニーズウィスキーに灘の酒造、息子はアメリカンバーボンに千葉の酒造、唯一ツマミが茹でピーナッツかサラミという点を除けば見事に異なるのだが別にそればかりを呑むという事もない、好む所はあれどそこに固執する事もなく楽しむ。


 「ほい北海道土産のウィスキー、後はお菓子と干物が少し、爺さん所にも持ってくからお菓子は残しといてくれ」

 「おー、けっこう色々有るわね、ホッケにニシン、お菓子は定番とかか、とりあえず今晩は干物焼きましょうか」

 「先生の目を盗んで一部は送ったからな、早ければ明日にはこの倍は届く」

 「お兄何買ったの?」

 「ジンギスカンセットとか、鮭とか干物とか、後はまぁ色々と」

 「目を盗む必要有ったのかい?」

 「そりゃお土産代は決まってるからな、ここに有るのだけでも余裕で越えてるんだぜ? 少々のオーバーは目を瞑るだろうが大幅にオーバーしてるからな、校長には言ってあるけど見て見ぬふりしてくれるってさ」

 「あー、まぁコレ一本で半分くらい越えるしね、お土産代って一万円だっけ?」

 「うんにゃ五千円、普通ならそれも買えねぇ」

 「お兄ってたまに意味もなく散財するしルール破るよね」

 「金は天下の回りものだからな、溜め込むばっかじゃ仕方がねぇし諭吉先生数人なら散財じゃねえ」

「金銭感覚もぶっ壊れてるよね」

 「おいおい鈴子、他に何がぶっ壊れてると?」

 「とりあえず順法精神かな? さりげなく二人で呑んでるし」

 「いやほら、付き合わないのは可愛そうだしさ」

 「僕、学生達に未成年飲酒は止めろって言いつつ毎回どの口がって思うんだよね、たまに物凄く凹む」

 「悪いとは思うが改めるつもりは今の所無いな、後お袋、煮干しでも与えてやってくれ、物凄くユキちゃんの目が痛い」

 「干物出した辺りから凄く鳴いてるしお兄ロックオンしておねだりしてるね、煮干しじゃ無理じゃない?」

 「いやー、人間用の干物は塩分高過ぎだろ、水に浸けて塩抜きして焼いても多分猫には厳しい、残念だがユキちゃんが貰えるお土産はキーホルダーとかくらいだな」

 「明日とりあえず高級猫缶買ってきたら?」

 「そうする、ペットショップで一番高いの選んでやるから煮干しで我慢な」

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