ifのそのまたif
学校から家に帰る、途中で缶コーヒーを買う事も有るだろう、肉まんだとかお菓子を買う事も有るだろう、犬に追い掛けられたり知り合いに会ったり、バイトに行ったり寄り道したり、事故に合うなんて事も有るのだろう。
だが、間違っても地面にいきなり訳の解らない魔方陣の様な物が浮かんで光出すなんて事は想定できる筈もない。
まるでアニメか映画のように地面に浮かんだ図形や文字らしき物、その線の一本一本が光輝いて文字らしき物や紋章までもがこれでもかと言わんばかりに光を発する。
「さて、どうしたものか」
「障壁解いたら? 意外と何も起こらないかもしれないわよ」
「絶対嫌だな、これ漫画とかのお約束だとろくな事にならんぞ、アレだろ召喚だか転移だろ、俺の感覚だとコレに実態は無いし地味に空間歪んでるってだけだが、お前の感覚だともう少し違うんじゃないか?」
「とりあえずこの文字に実態が無いのは確かだけど同時に微妙な歪みが縁取ってる、後は中心にエグいくらいに空間の大穴って感じね、ちょっと障壁解いて入りなさいよ、綺麗なお姫様とか居るかもしれないわよ?」
「いや面倒過ぎだろ、って言うかコレずっと着いてくるんだけど!? 空とか飛んだらなんとかなると思うか?」
「さぁ? 相手が諦めるか貴方が諦めるまでこのままとかあり得るわよ、それとも適当に野良犬とか放り込んでみる?」
「この辺りに野良犬とか居ねぇよ、しかしこういうのって問答無用だったんだな、夢のお告げとかで良いから何かしら前兆とか有っても良いと思うんだが」
「小説とかだとそういうパターンも有った気がするけど、いい加減鬱陶しいし覚悟決めなさい、異能が向こうで使えるかは解らないけど、もしかしたら向こうで死んでもこっちで復活できるかもしれないし、使えるなら敵の方が、って言うか召喚した奴も含めて可哀想な事にしかならないんだし」
「えー、面倒なんだが? 今日は見たい番組も有るしな、せめて録画頼んでからで良いか? って言うか本当にコレどうにかならないのか? 本当に面倒なんだが」
「諦めるしかないでしょう? コレ多分一生付きまとうわよ」
「明日になったら消えてるとかしねぇの? とりあえず一時間くらい粘ったら魔力とかその辺りが切れて消えるとかしそうだが」
「国か個人かは知らないけど切羽詰まるんだから人柱だろうがなんだろうが使うでしょう、それに相手が神ならぶっとばせる良い機会よ、こっちの神様じゃ無いのは間違いないけど」
「OK直ぐに行こう、女神でも白い髭のジジイでも顔面陥没させてくるわ、ニンゲンなら、そうさな壊して殺すか、それとも潰して終わらせるか、よりにもよってよりにもよってな相手を呼ぶんだ、その程度の対価は安い」
ifのifってパラレルワールドのパラレルワールドって事でそれはもうパラレルワールドなんじゃなかろうかと、と言うかそもそも原点からしてパラレルワールドの可能性があるのでパラレルワールドのパラレルワールドのパラレルワールドというパラレルパラレルパラレルパラレルパラレル